二日目③ 修行の成果
初投稿なのでだいぶ雑です!
多目に見てくれると嬉しいです!
ジリ……ジリ……ジリ……
そんな音が聞こえてきそうなほど、緊張している。
狼の数は最低2……こちらも2……
勝てない訳じゃない、ただ緊張しているんだ。
魔王以外との敵と戦う、その事実に。
そう思っているうちにも、狼はこちらへと近づく、もう狼にとって僕たちは”敵”じゃない、”餌”だ。
狼は着実にこちらへ向かってくる、僕たちも、覚悟を決めるしかない。
僕に言い聞かせる、これはチャンス……チャンスなんだと。
修行の成果を活かせる、チャンスなんだ。
狼がこちらに突進してくる。
それに応えるようにムチをだし、叩きつけようとする。
やせ細った体のわりには運動神経がある、いとも簡単にジャンプして避けられた。
そのまま僕に飛びかかる、慌てて避ける。
「っそうだ……!ブレイ、こっちに来て!」
ブレイの腕を掴み、また木の枝にムチを絡ませ、ターザンロープのようにして飛んでいく。
いや違う、またじゃない、さっきより確実に速くなっている。
どんどん成長していく……! これなら魔王にも勝てるようになるかもしれない……!
胸を躍らせながら、僕はブレイの腕を掴み逃げていった。
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また僕たちは狼と対峙している。
狼は突進、僕もムチを叩きつけようとする。
そしてまた、ジャンプで避けられる、僕に飛びかかろうとした瞬間、こう叫んだ。
「ブレイ!今だ!」
狼の頭が弾け飛ぶ、ブレイの石が命中したのだ。
脳みそが散乱し、嫌な死臭を放っている、僕はブレイを見た瞬間、あることに気づいた。
後ろに、もう一匹の狼がいる。
狼はただ一点を見つめ、よだれがこぼれ落ちる、よだれを止めようとする理性は、もうないようだ。
そして突進、ムチをだす。
もうその狼は避けることすらしなかった、僕のムチにより左前足は勢いよく体から離れていった。
狙いは僕たちじゃなかった、死んだ仲間の狼だ。
原型を留めてない頭に喰らいつく、肉も、骨も、皮も、脳みそも、すべてを喰らい尽くしていく。
僕たちはただ、その様子を見る。
頭を喰らい尽くしたあと、天を見上げる、その顔は、笑っているように見えた。
パンッ
音が聞こえる。
気づいた時には、もう狼は死んでいた。
ブレイは僕にこう聞く。
「この死体……どうします?」
「とりあえず……人の来なさそうなところに埋めに行こう」
僕たちは狼を運び、人里離れたところに埋めに行った。
この狼たちのように飢えている獣がいたら、この死体を食べるだろう。
これで誰かの命が助かることを信じて、僕たちは土を掘る。
魔王を倒さなかったら、命は……すべて……
そんな事させない、僕たちが魔王を倒すんだ。
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〜宿のベッド〜
俺は、夢を見ている。
何回も……何回も……
その夢は、変にリアルだ。
地面を潜って、進んでいく。
洞窟に向かって。
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