第78話 ブリュノたちの合流
ブライアン司令官は各方面軍に徴税を止めるように指示を出す。彼はさらに東部方面軍、西部方面軍、南部方面軍から軍用車両の半分を徴用する。
これは、戦いで失った本隊の車両の補充のためと本隊と方面軍のバランスを考えてのことである。
各方面軍は面白くないが、自警団の目が光っているので、黙って従っている。
彼は精力的に動き、パリ市長とも良好な関係を作る。
ブリュノはブライアンの行動を1カ月見てから自警団を解散することにする。ブリュノは団員に言う。
「我々自警団は解散することにする。私はハンティング・ウルブズに参加する。私と一緒に来るものは3日後、ここに集まってくれ。」「空中戦闘艦とクリスはどうするんですか。」
「ハンティング・ウルブズに渡すことにする。」「あれは俺たちの物ですよ。」
「もう必要のないものだ。傭兵団に活用してもらおう。」「俺たちがハンティング・ウルブズになればいいんだよ。」「そうだな。」
3日後、団員全員が集まり、全員でハンティング・ウルブズに参加することになる。
リリアーヌはアウレールに再び会えることを楽しみにしている。
ブリュノたちは、ラングドッグにクリスと装甲車を積み込むとタウンズビルのエリア29へ向けて発進する。
ラングドックがエリア29に到着するとブルーノたちが出迎える。レオンとデニスは懲りずにルイーズに言い寄る。
「俺と街に行きませんか、おいしい店知っているから。」「レオンずるいぞ、俺が誘うつもりだったんだぞ。」
ルイーズは笑顔だが困った表情を器用にする。そして、2人に言う。
「ごめんなさい。私、付き合っている人がいるの。」「えっ、誰?」
「エリクよ。」「そんな~」
レオンとデニスはがっかりして去って行く。リリアーヌはアウレールを見つけると駆け寄り抱き着く。
「会いたかったわ。」「ああ。」
彼は赤くなってうなずく。隣にいたクリスタの顔が怖くなる。
「何やっているのよ。」「再開のハグよ。」
「離れなさい。」「もしかして告白したの。」「何のこと。」
「まだなのね。私にも権利があるわ。」「アウレールは私のよ。」
「クリスタ、俺は君のものじゃないよ。」「これは当分だめね。」
リリアーヌは彼の鈍さにため息をつく。