第72話 パリ軍基地戦の勝利
ステルススクリーンを展開した装甲車は軍用ヘリ、軍用車両、建物の前に展開する。装甲車からは団員が降りて、軍用ヘリと軍用車両にはロケット砲が向けられる。
マグニとガントが動き出すとブリュノは指示を出す。
「撃てっ」
軍用ヘリと軍用車両は一斉に火を噴く。団員が自動小銃を掃射して建物のガラスを割って次々と侵入していく。団員は1階の部屋を1つづつ制圧していく。
ハンティング・ウルブズの団員は2階に上がる階段で待ち伏せに会うが手榴弾を使って切り抜ける。自警団の団員は2階に上がる階段で足止めされている。
ハンティング・ウルブズの団員は2階の通路から自警団を足止めしている兵を挟み撃ちにする。階段の兵を始末すると2階の部屋をすべて制圧する。
3階に上がる階段には兵はいない。3階の部屋を調べるがすべて空である。ハンティング・ウルブズと自警団は4階に上がる。
4階には通路にバリケードを築いて兵たちが待ち構えている。ハンティング・ウルブズの団員がロケット砲を撃ち込む。団員たちが突撃して残って兵を撃ち仕留める。
バリケードは司令官の部屋の前に築かれていた。自警団員も到着する。ハンティング・ウルブズの団員は、扉に自動小銃を掃射してから慎重に扉を開ける。
室内には兵が3人撃たれて倒れている。自警団員が2人部屋に入ると撃たれる。同時にハンティング・ウルブズの団員が飛び込み自動小銃を撃つ。団員は手でクリアになったと合図する。
団員たちは部屋を調べ始めてすぐ、机の下に隠れているジスラン司令官を発見する。ジスランは流れ弾を右足に受けていたが生きて拘束される。
ハンティング・ウルブズの団員が無線で報告する。
「ジスラン司令官を拘束。他に敵兵なし。」「こちらの被害はあるか。」
「自警団員2名死亡を確認。あとは軽傷だ。」「了解。ラングドッグが基地に到着している。そちらに身柄を搬送してくれ。」
「了解。」
ハンティング・ウルブズと自警団の団員が建物の外に出ると戦闘は終わっている。犠牲は出たが奇襲は成功して勝利を手に掴んだ。
エドガールの操縦していたクリスが回収される。コックピットの部分がビームで穴を開けられ周りは溶けている。
セレーネに第一次戦闘態勢の警報が鳴る。アウレールたちはワルカとクリスに乗り込む。セレーネのレーダーに大型艦の反応があったのだ。
大型艦から無線が来る。
「こちらフィクサーのユニオン、戦闘の意思はない。」「貴艦の目的を告げられたい。」
「私はフィクサーナンバー2のバルトロメウスだ。ブリュノ団長との面談を求める。」
無線をブリュノが代わる。
「私は、ブリュノ・マルローです。貴官との話し合いを希望します。」「了解した。基地への着艦許可を求める。」
「許可します。」
セレーネの警報は解除される。パリ軍基地にユニオンが着艦して、3隻の空中戦闘艦が並ぶことになる。
基地の周りには住民が集まり始め、マスコミも中継を始めている。