第62話 ダルエスサラーム軍基地戦の始まり
カルフォルニア基地からレオポルドが発進する。また、タウンズビルのエリア29からセレーネは発進する。
自警団団長はダルエスサラーム市長の説得を試みる。
「我々は市民を保護します。軍のようには扱いません。」「何を言っている。君たちと軍の戦闘でどれだけの被害が出たと思っている。」
「それは軍が都市内で戦闘を仕掛けてきたからです。」「やり方があったのではないかね。」
「私は身の安全を保障すると言っているんですよ。」「脅すつもりかね。もうすぐフィクサーが来るぞ。」
「フィクサーのマグニですか。我々にはクリスがあります。」「勝てるつもりか。」
「もちろんです。クリスはガントを圧倒しました。」「君の独裁が何日持つか見ものだよ。」
市長は自警団が駆逐されることを待ち続ける。
ダルエスサラーム軍基地のレーダーに近づく飛行物体を捉える。自警団は、クリスの発進準備をする。
バルトルトは無線で自警団に呼びかける。
「こちらはフィクサーのナンバー5バルトルト・アーリングだ。君たちの要求を聞きたい。」「我々は軍を排除して、我々でダルエスサラームを守る。」
「君たちが軍に不満があることは分かっている。今、調査中だ。」「それは不要だ。」
「とにかく会って話したい。」「これ以上近づけば排除する。」
バルトルトはビアンカに言う。
「これは戦闘になるぞ。」「しかたないわね。」
彼らはマグニに乗り込む。ガントにはすでにパイロットが乗り込んでいる。ダルエスサラーム軍基地ではクリスが4機レオポルドに向けて発進する。
レオポルドからはマグニ2機とガント4機が発進する。マグニは向かってくるクリスにライフルを撃つと方向転換して都市の外へ逃げる。
バルトルトたちは、クリスを都市から引き離して戦うつもりである。
ハンティング・ウルブズのセレーネはステルススクリーンを展開して基地の直近に到着していた。ブルーノはクリスが基地から離れたのを見て言う。
「このまま強行着陸する。同時にワルカとクリスは発進、団員は車両で基地を急襲、制圧する。第一目標は自警団車両、レーザー砲搭載車とクリスでつぶす。」「おーっ。」
「アウレールは自警団のクリスに対応、フィクサとは事を構えるな。」「わかりました。」
セレーネはステルススクリーンを展開したまま着陸し、同時にワルカとクリスが発進して後部ハッチから軍用車両が駆け出てくる。
自警団には何もないところから人型兵器と軍用車両が湧き出たように見える。クリスとレーザー砲搭載車両が自警団の装甲車をすべて破壊する。
ハンティング・ウルブズの装甲車は基地の建物に乗り付け、団員が出入り口や窓から侵入していく。建物の外にいた自警団員は装甲車の機関砲とクリスの機銃で全て掃討される。
建物の中でも自警団員は統率の取れた動きが出来ずにいる。短時間で団員は1階を占拠する。団員の動きに迷いはない。彼らは事前に基地の見取り図を頭に叩き込んだいる。
基地の情報はコリンナからもたらされている。
団員は2階へ上がる階段で自警団と銃撃戦になるが手りゅう弾を使って突破する。彼らは一部屋づつ調べていく。そして2階を占拠すると司令官の部屋がある3階へ向かう。