第53話 対バラクーダ作戦開始
セレーネは海に出るとステルススクリーンを展開して、海賊バラクーダの被害のあった場所へ向かう。
現場に着くと滞空して監視を始める。初日はバラクーダは出なかった。2日目、貨物船が漁船に偽装した海賊船2隻に襲われる。
セレーネのレーダーとセンサーは他に2隻の海賊船と付近を飛び回るガントらしき機影をとらえる。
海賊船が貨物船から荷物を奪うと4隻の海賊船は移動を開始する。カントらしき機影も引き返していく。
セレーネはステルススクリーンを展開したまま気づかれないように追跡する。彼らはエリア17の港に帰って行く。
港の中には出迎える人々の姿が見える。クルトが言う。
「これは住民もグルの可能性があるますね。様子を録画しておいてください。」「はい。」
ブルーノが指揮する。
「砲塔展開。」
甲板に三連砲が3つ出てくる。前部甲板に2つ。後部甲板に1つである。
「ステルススクリーン解除と同時に、威嚇射撃一斉射。」
合計9門の砲が火を噴く、9つの砲弾は港の近くに着弾する。港の中が混乱しているのが見える。そんな中、ガントが動き始める。
「ワルカとクリス発進。」「アウレール出ます。」「クリスタ出ます。」「レオン出る。」「デニス出る。」
セレーネからワルカとクリスが発進する。アウレールはガントに向かう。ガントは水面すれすれを飛んでいる。アウレールがライフルを向けると。ガントは急上昇する。
アウレールは突然の巨大な水しぶきでガントを見失う。彼は危険を感じ素早く右へ滑る。するといた場所に機銃の弾丸が通り過ぎる。
彼は、おおよその方向にビームバルカン砲を撃つ。ガントは危うくかわす。パイロットが無線で話しかけてくる。
「金をくれてやるから手を引け。」「あなたはここまでだ。」
アウレールは答えるとガントは機銃を撃ってくる。彼はワルカを回転させてかわすとライフルを撃つ。ガントはぎりぎりでかわすがライフルのエネルギーの熱で右足の動作不良を起こす。
ガントはワルカを捉えて機銃を撃つがワルカは最小限の動きでかわす。ガントのパイロットは思わずつぶやく。
「この化け物め。」
アウレールはライフルで左足を撃つ。ガントは脚部の補助推進器を使えなくなり、動きが鈍る。彼はガントの機銃を持つ右腕をライフルで撃つ。彼はパイロットに言う。
「もう、勝負はついています。降参してください。」「まだまだだ。」
アウレールはライフルでガントの頭を撃つ。ガントはメインカメラとセンサーを失う。それでもガントは突進してくる。