第34話 初仕事前夜
アルミン司令官は、ブルーノがいたずらに住民を戦火に巻き込む戦い方をしないと判断して仕事の依頼をした。
今度は、ハンティング・ウルブズが司令官の期待に応える番である。
ブルーノとクルトたちはどう攻めるか考える。第2方面軍の拠点はエリア18に隣接している。長引かせて戦場を拡大させればエリア18に被害が及ぶ。
しかし、幸いにも軍の拠点とエリア18はエリア側から拠点に侵入できないように堀で隔てられている。これは拠点から兵がエリアに簡単に逃げ込めないことを意味する。
すでに、ハンティング・ウルブズの自走砲は、ロアの手によって、ギミック満載のレーザー砲搭載車両に改造されている。今、ロアは、装甲車をどのように改造するか思案中である。
ブルーノたちは、拠点から軍をおびき出して、伏兵のレーザー砲搭載車両で攻撃する案を考える。レーザー砲は発射音がしないので伏兵に適している。
このためには、第2方面軍の索敵をつぶしておく必要がある。これはワルカのレーダーとセンサーの性能に期待して、ワルカに排除させることにする。
作戦実行の前日、事務所に団員が集まる。ブルーノがみんなに説明を始める。
「ハンティング・ウルブズの初仕事が決まった。第2方面軍の討伐だ。俺たちは住民に被害を出さずに仕事を完遂しなければならない。」
「作戦は、拠点から軍をおびき出して、伏兵のレーザー砲搭載車両で攻撃する。」「ブルーノ、伏兵に感づかれるじゃないのか。」
「そこは、ワルカで敵の索敵部隊をつぶしておく。」
アウレールが言う。
「殺すのですか。」「済まないが住民の安全確保のためだ。」
「しかし・・・」「アウレールが失敗すると味方の犠牲者も増えるぞ。」
「分かりました。」
アウレールは両手を握りしめる。隣に座っていたクリスタが心配そうに手を握る。彼は仲間と住民のためだと心の中で言い聞かせる。
ブルーノは言う。
「アウレールが索敵部隊をつぶしてくれる。俺たちは作戦を成功させるぞ。」「おーっ。」
初仕事で団員の士気は高い。しかし、アウレールは乗り気でないことが心配である。




