第24話 フィクサー、タウンズビル軍基地に着く
アレクシスとケヴィンはマグニに乗り込む。アレクシスは管制官に言う。
「今から出撃する。許可を願う。」「進路クリアです。発進どうぞ。」
「ナンバー7、アレクシス・ハイゼ発進する。」
ケヴィンが後に続く。
「ナンバー8、ケヴィン・クラッセン発進する。」
2機のマグニは、空中戦闘艦ユニオンを発進するとタウンズビル軍基地の周りを飛ぶ。彼らは、ガントや軍用ヘリがいないことに気づく。
ケヴィンがアレクシスに言う。
「本隊がいないようだぞ。今頃、自警団と戦っているんじゃないのか。」「たかが自警団にガントや軍用ヘリを持ち出すのか。」
「とにかく降りよう。」「そうだな、攻撃される恐れはないようだ。」
2機のマグニが基地に着陸するとユニオンも着艦する。アレクシスとケヴィンかマグニから降りるとダーグ司令官が装甲車に乗ってくる。
ダーグ司令官は、装甲車を降りるとアレクシスとケヴィンに言う。
「ようこそタウンズビル軍基地へ、司令官のダーグ・ヘーグバリです。ここでお話をするのもなんですから基地の中に案内します。」「私はナンバー7、アレクシス・ハイゼです。」
「俺はナンバー8、ケヴィン・クラッセンだ。」「ケヴィン殿は冗談がお好きのようだ。」
「ガントや軍用ヘリがいないけど面白いことしているんじゃないのかい。」「ケ、ケヴィン殿、話は中でしましょう。」
ダーグ司令官の顔がひきつる。アレクシスがダーグ司令官に言う。
「ユニオンにいる私の部下や乗員をおろしても構わないかな。」「もちろん、歓迎します。」
アレクシスは、ユニオンの管制官に向かって言う。
「聞こえたか。始めてくれ。」
ユニオンの後部ハッチが開き、アレクシスの部下が乗った装甲車が降りてくる。
「ダーグ司令官、それでは案内を頼みますよ。」
アレクシスとケヴィン、アレクシスの部下たちは基地内のブリーフィングルームへ案内される。ダーグ司令官は言う。
「私は平和にタウンズビルを守っています。フィクサーが口をはさむようなことは何もありません。」
ケヴィンがからかうように言う。
「本当ですか。今頃、本隊を使って、本気でエリアをつぶしにかかっているのではないですか。」「何を根拠にそのようなことを・・・冗談が過ぎますぞ。」
アレクシスがダーグ司令官に言う。
「実は密告がありまして、あなたがエリア29の住民を皆殺しにするように命じたというのです。」「誰がそんな恐ろしいことを言ったりしますか。」
「エリア29の担当方面軍の大尉に合わせてください。」「それが行方不明なのです。」
「どういうことですか。」「お恥ずかしい話ですが。エリア29には自警団を語る野盗が住み着いていまして、住民もタチが悪く自警団に協力しているのです。」
「何か指示をしましたか。」「私は他のエリアに被害が及ばないように担当方面軍の大尉に自警団を捕えるように指示したのです。」
「住民には手を出していないのですか。」「はい、自警団がいなくなれば、住民もおとなしくするはずです。」
「本隊は今どこにいますか。」「エリア29です。自警団の逮捕と担当方面軍の大尉の捜索に出ています。」
「これから基地を調べさせてもらいます。」「私の話は信じられませんか。」
「本当のことをお話いただいているなら何も問題ないはずです。」「そうですが・・・」
「かかれ。」「はっ。」「待ってくれ。」
「何かありますか。」「いえ・・・」
ダーグ司令官は目が泳ぎ、冷や汗をかく。