第172話 目前で・・・
アウレールはクリスタをワルカのコックピットに乗せるすでにスクルドが乗っているので、クリスタはシートの左側に乗る。スクルドが言う。
「あと少しです。異世界の門をくぐれば追ってきません。」「異世界の門の前には、敵が待ち構えているよな。」「おそらくいます。」
ユグドラシルの艦橋では、6階のエレベーター前の戦闘がモニターに映し出されている。オペレーターがつぶやく
「あいつら化け物か・・・」
デニス司令官が言う。
「6階に応援を行けるだけ向かわせなさい。」「すでに間に合いません。門の前です。」
オペレーターが言う。門は3機のエレクが守っている。アウレールはついに門の前にたどり着く。
デニス指令が指示する。
「門を爆破します。」「爆破ですか。本国とのつながりが切れます。」
「急ぎなさい。門を抜けられますよ。」「はっ。」
艦橋では、異世界の門の爆破の準備が進められる。アウレールはライフルに魔力を乗せてエレクを狙撃する。ライフルのエネルギーは通路の壁を溶かしながら進み、かわしたはずのエレクを巻き込んで爆発させる。
スクルドが注意する。
「門を壊さないように気を付けて。」「分かった。急ぐよ。」
「急ぐとはどういうこと。」「スクルドを本国に行かせたくなかったら異世界の門を壊すと思うよ。」
「確かに爆破装置があるわ。」
残った2機のエレクがビームバルカン砲を掃射して通路一杯に弾幕を張る。ワルカは盾に防御スクリーンを展開して弾幕に耐える。
ワルカはそのまま1機のエレクに体当たりをする。そしてもう1機のエレクに胸部の機銃を撃つ。エレクは機銃の弾丸を浴びる。通常なら損傷は軽微なはずだった。
アウレールは機銃の弾丸に魔力を乗せて強化していた。機銃の弾丸はエレクの盾と装甲を紙のように貫く。エレクは大破する。
艦橋では異世界の門の爆破のカウントダウンが始まっている。
「5,4,3,2,1,0、爆破。」
門が爆発して崩れ始める。