第168話 ドック内戦闘
宇宙強行偵察艦スクルドは位相空間に突入するとステルススクリーンを解除して、浮島のドックに向かって砲撃を始める。さらに艦首からミサイルを発射する。
ユグドラシルの艦橋では、騒ぎが起きる。
「スクルドが向かってきます。浮島のドックを攻撃中。」「１隻だけか、スコーネとグローサはどうした。」
「エレクの発進を急がせろ。」「スクルド減速しません。」「ぶつかるぞー」「衝撃に備えよ。」
スクルドは浮島のドックのハッチを破壊するとドックの直前で急減速を行う。それでも減速が足りずドックに突っ込む。
「スクルドが突っ込んだぞ。消火班急げ。」
そこへデニス司令官が出てくる。
「落ち着きなさい。ドックは配備されているエレクで対応。スクルドから発進する搭載機を確保。」「異世界の門の守りを厳重にしなさい。」
スクルドが止まると同時に後部甲板からワルカとクリスが発進する。クリスはエレベーターに直進する。ワルカが煙で視界が悪い中、エレクを２機ライフルで撃ち落す。
アンドロイドのスクルドが言う。
「今、スクルドの自爆装置を作動させました。３分で船は爆発します。」「分かった。２分で片付ける。」
エレクがアウレールのワルカに気づき映像をユグドラシルの艦橋に送る。映像を見たデニス指令がつぶやく。
「鮮血のワルカだと。なぜここに。」
オペレータがエレクのパイロットに指示を出す。
「相手は鮮血のワルカだ。気を付けてかかれ。」「了解。」
ドックにいる６機のエレクはワルカに気を取られる。アウレールはドックに係留されている船を利用してエレクに囲まれないようにする。
エレクが１機うかつにもワルカに近づく。アウレールはこの隙を見逃さない。エレクに急接近すると左手の盾で突き上げる。エレクは全部の装甲がはじけ飛び、首から頭がもげる。
さらに、アウレールはライフルでワルカの後ろに回り込もうとするエレクを撃ち落す。
この時、クリスタから無線が入る。
「エレベーターの用意できたわよ。」「分かった。」
ワルカは急加速してエレベーターに近づく、エレクが４機追ってくる。エレベーターの中からクリスタがライフルで援護射撃をする。
アウレールのワルカがエレベーターに飛び込むとエレベーターの扉が閉まる。
エレクのパイロットが無線を入れる。
「エレベーターで・・・」
パイロットの無線は爆発音に打ち消される。宇宙強行偵察艦スクルドが自爆したのだ。エレクは４機とも爆発に巻き込まれる。
