第163話 デニス司令官の考え
ブルーノがデニスを睨みつける。
「ブルーノさん、あなたは正義感が強い。あなたのような人を探していました。」「私の質問に答えていないぞ。」
「落ち着いてください。私は地球を開放したいのです。」「何から解放するんだ。」
「アースランドが建国されて約100年、あなた方の生活は楽ですか。」「私たちは働けば食べていけます。軍の圧政が無ければ良い生活ができます。」
「それだけでいいのですか。フレイムランドはもっと豊かですよ。」「それは別の世界のことです。」
「いいえ、彼らは隣人です。手を差し伸べるのが当然ではありませんか。」「私に判断できることではありません。」
「それは考えていることを放棄しているのです。私と手を取り合って、もっと豊かになりましょう。」「一体、何をするつもりですか。」
「浮島と地球の連合軍を作ってフレイムランドと戦います。」「フレイムランドは大国ではないのか。」
「そうです。惑星を2つも持つ豊かな国です。」「戦いにならないだろ。」
「フレイムランドは100年を戦争の無い平和な時を過ごしてきました。軍も艦隊が1つと近衛がいるだけです。」「本気なのか。」
「戦争は宇宙空間を想定していますので民衆に被害は出ません。我々は数でフレイムランドを圧倒できます。」「勝ってどうするつもりだ。」
「フレイムランドの富を分けてもらいます。そして、浮島は地球に帰属します。」「そして、あんたは地球の支配者か。」
「いいえ、私も傭兵団を率いることとします。あとはアースランドが決めることです。」「それで、傭兵団と手を組んでいくのか。」
「そうです。手を組んだ傭兵団には宇宙戦闘艦とセカンドフレーム・エレクを供与していきます。」「分かった。話が大きすぎるから帰って議論したい。」
「良い返事を待っていますよ。」
ブルーノたちは話が大きくなりすぎて、返す言葉がなかった。