第100話 舞台衣装
アウレールとクリスタ、リリアーヌは、脅迫犯がどのようにエイミーを襲おうとするのか相談する。クリスタが言う。
「やっぱり観客に紛れてくると思うわ。」「でも、持ち物検査をしているから凶器は持ち込めないよ。」
「ペンとかに偽装した凶器を持ち込むかもしれないわ。」「なら、凶器を持っているとして対処を考えましょ。」
「俺がおかしな動きをしたやつを魔弾でしとめるから。クリスタとリリアーヌで取り押さえるのはどうだ。」「どうして私とクリスタで取り押さえるの。」
「エイミーの近くにいるのは2人だろ。」「分かったけど。殺したらだめよ。」
「魔弾は手加減して使うよ。」「あとは、私とクリスタがステージを何とかこなすだけね。」
ブルーノたちは、観客とスタッフ以外が入って来られないように手を打つ。スタッフにIDカードを発行して持っていないと会場に入れないようにした。
さらにIDカードを首から下げることにしたので一目で関係者とわかるようになっている。
観客の持ち物検査は団員が総出で当たることになる。
エイミーの関係者はハンティング・ウルブズの手際に安心感を持つ。
クリスタとリリアーヌの舞台衣装が出来る。コンサート中、曲に合わせて着替えるので3種類ある。
リリアーヌは衣装を着て、アウレールに見せつける。彼はリリアーヌを見て赤くなる。
「アウレール、どお似合っている?」「いいんじゃないか。」
「クリスタのも見たいでしょ。」「まあな。」
「リリアーヌ、何言っているのよ。こんなの見せられないよー」「そんなに恥ずかしいのか。」
「私と一緒の衣装よ。クリスタが恥ずかしがっているのよ。」「いやなら本番で見るからいいよ。」
「アウレール、笑わない。」「笑わないよ。」
クリスタは、赤くなりながらアウレールの前に出てくる。彼女は上目遣いで彼を見ながら言う。
「どう、おかしくない。」
アウレールは思わずかわいいと思う。そして、言葉を振り絞る。
「か、かわいいよ。」
彼は再び赤くなりうつむく。クリスタは恥ずかしさとうれしさで爆発しそうになる。