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魔王と結婚も、そんなに悪くない。  作者: じょじょた
一章 出会い
5/14

05 私と魔王

「ま、魔王様!!お考え直しを!!」


 将軍が声を荒げる。が、魔王は私から目を離さない。

 というか見過ぎだよこの人。


(ちょ、恥ずかしい)


「ダメ?でしょうか……」


 魔王が今にも泣きそうな顔でこちらを見てくる。

 隣では将軍の焦りが見てとれた。


「ダメ、というか急すぎませんか。私、魔王さんのこと全然知らないし」

「これから知っていけます」

「いやいや、結婚ってそんなに簡単なものじゃないですよ。それになんで私なんでしょうか、魔王さんなら他にもたくさん……」


 自分で言って悲しくなってしまった。

 正直言って、私はモテない。その証拠に今までこのかたお付き合いはおろか、異性と手すら握ったことがない。

 母はかなり美人だったと思う。実際に離婚してから様々な人に求婚されていた。まあ、全部断ってたけど……。

 どうやら母の美は私には引き継がれなかったようだ。残念だがしょうがない、コレが現実である。

 それに引き換え、この魔王。

 そこそこ格好いいではないか。歳は……まぁ私より歳上なのは間違いないが、それが渋さを際立たせている。

 それにその渋さをもっていながら、捨て猫のようなこの目。魔王は私には高値すぎる。



「私じゃ、魔王さんとは釣り合わないですよ」


「わたしは、アンナさんがいいんです」



 ――なぜかこの時、母との会話を思い出した。


「お母さんはなんでお父さんと結婚したの??」

「ふふふ。急にどうしたの」

「だって、お母さんだったら引く手数多だったでしょ。なんでよりによってお父さんだったのかなって」

「アンナ。結婚相手ってね、理屈じゃないのよ、こうビビってくるものなの。いくら格好良くても、お金を持っていてもね。あぁこの人とならやっていける気がする、そう思う人なの。お母さんには、それがお父さんだったから結婚したのよ」

「よく分かんないよ」

「いつか、分かる日が来るわよ。アンナにもね」

「そうかなぁ」

「ふふふ」



 その時の母は、優しく幸せそうな顔をしていた。

 私にはまだ母が言っていたことは分からない。

 果たして私は、目の前で求婚しているこの男のことをどう思っているのだろうか。


(大事にしてくれるかな……)


 !!!!!????

 いま私はなにを……

 相手は魔王だ、残虐で非道の魔界の王。

 そんな男が優しいわけ――



 4:最後に私を大事にしてくれること

 (約束します)


 私は、「ユートピア」に掲載した求める男性像を思い出す。


 ――ドキッ


 胸が跳ね上がったの聞こえた。



「ま、魔王さんは、私を大事にしてくれますか……??」

「約束します」




「ーーアンナ、いい男と結婚しなさい……」

 お母さん、私……



「アンナさん、目から涙が。お、おい将軍!!ハンカチをだせ!!」

「そ、そんな女々しいもの。私が持ってるわけないじゃないですか!!!」

「ばかやろう!!幾らかかっても構わん。今すぐ買ってこい!!」

「ま、魔王様、正気ですか!?」


 私は涙を拭い、魔王を見る。


「魔王さん!!」

「は、はい」

「不束者ですが、よろしくお願いします」



 こうして私たちはめでたく結婚することとなった。


改めまして、じょじょたです。

ちゃんと恋愛ものになってるかな?なんて不安になりながら書いています(苦笑)

なっていますかね??不安です。(汗)

これからもどうか温かい目で二人を見てやってください。


ということで、まだまだ続きます!!

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