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最弱国家の王はよく嘘をつく  作者: 緑茶さん
第2章 王戦編
8/12

第8話 宣戦布告

ファーリスさんには勝てないと思っていた。

でも、あの人は諦めず、私じゃ逃げてしまうような状況でも、約束を守ってくれた。

私、エルメリカ・アルムルクは変装してハヤトさんの戦いを客席から眺めていた。

使用人を連れずに行ったから、お父様には心配されてしまいますね...。

でも、それを気にはしない。

それよりも大事なことがあるから。

そんなことを考えていると

『なんと!ラメル騎士団団長ファーリス・ラファヴァンが場外ッ!次期王はシジマ・ハヤト!』

その解説を聞いた瞬間、涙が溢れた。

「本当に...凄い人です...」

その私の呟きは歓声にかき消された。

約束...覚えてくれてたんですね...。



いや、いくらなんでも広すぎだろ..。

俺は心中で呟く。

王の部屋には馬鹿でかいベッド、馬鹿でかいベランダ、普通の大きさの本棚、机、椅子があった。

俺は馬鹿でかいベッドに座る。

「お、落ちつかねえ...」

部屋というより教室だぞこれ。

...それよりでかいか。

すると、ドアがコンコンッとリズムよくノックされる

「どうぞー」

俺がそう言うと扉は開かれた。

俺はベッドから降りて、

「なんだ、エルメリカか。王戦ぶりだな。」

「すみません、どうしてもお礼が言いたくて...」

「俺は運が良かったぜ、マジで。突然能力使えたんだから..」

すると、エルメリカは驚いた表情をした。

「え!あれって能力だったんですか!」

「落ち着け落ち着け。深呼吸だ深呼吸。」

「すぅーはー。」

すると、エルメリカは落ち着いたようで、落ち着いた声で言った。

「どういう能力なんですか?」

「嘘を現実にする能力。確証は無いけど、ファーリスはそう言ってた」

「それでは実験しましょう」

「え?」

エルメリカの思わぬ回答に俺は反射的にそう答えた。

「どういう弱点があるのか調べないと戦闘中大変ですよ!」

「確かに...。でも、何を調べるんだ?」

「『嘘が現実になる回数』、『現実にできる嘘』、『嘘の効果時間』ですね」

そんなにあるのか...」

エルメリカは清楚で真面目な印象があるが、ここまで真面目なのか...。

「まずどこからやる?」

俺の問いに対し、エルメリカは

「『現実にできる嘘』からやりましょう」

「うーん、例えば?」

「一度に複数個やってみるのはどうでしょう?」

「採用ゥ!」

というわけで、俺は深呼吸し、

「この世界にはゲームと富とモテ期があるッ!」

しかし、何も起こらない。

「...凄い願望ですね。しかし、複数個嘘言うと駄目なようです」

「うーん。それじゃあ、『俺は2兆持ってる』」

すると、目の前に大金...ラメル王国は札ではなく、金貨だが、その数は数えられるレベルではなかった。

「えぇっ!本当に出てくるなんて...。この能力最高!」

「ハヤトさん、イナアさんのときは金に目がいっていなかったのに...」

とエルメリカは呆れた表情で言った。

あの時はエルメリカとの約束があったからな...。

「それでは、もう一兆もってる」

しかし、何も起きなかった。

「これで、

・複数個同時には言えない

・1つしか嘘は実現しない

・1つだけならどういうものでも可能

ということがわかりましたね!」

「あとは効果時間か...」

能力の実験は意外にも有意義であった。

そんなことを考えていると、扉が開き

「大変です!アルファダ・アルムルク王が...」

騎士の報告を聞いた俺らは、直ぐにアルファダのいる病院へと向かった...。

しかし、そこにはラメル王国の王、アルファダ王が目を瞑り、ベッドに横たわっていた。

そう、王は亡くなった。

いつか訪れる父の死にエルメリカは涙していた。

「おと...う...さま..!」

そんな悲しい時の時間も残酷な現実が直ぐに終わらせた。

「大変です!ブージュルク帝国から、宣戦布告を受けました!」

「なっ?!」

いつかは訪れると思っていたラメル王国の危機を宣言するその言葉は王室に響き渡ったのだった。

こんにちは!皇夜空です♪

昨日投稿を休んで申し訳ありませんでした!

予定が立て込んでこの続きを書く時間がありませんでした...。

以後気をつけます。


次回予告 ブージュルク帝国

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