神様になるようです
2作目!筆休め感覚なので更新遅めかも?
僕の名前は東山門所謂派遣社員だ。歳は28歳独身…彼女欲しい…
そんなことは今はどうでもいい。とりあえず今の気持ちを叫ぼう。
「巫山戯んなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
今僕は…どこかもわからぬ世界で、「神」として派遣されたようだ。
ことのあらましをとりあえず述べよう。
”3日前…”
今日は新しい派遣先に派遣される初出勤(?)だ。
行き先は小さな会社で、派遣されたのは自分だけ。正直ここまで行き詰まってるのか…うちの派遣会社…とも思わなくもないが、働き先があるだけ良い。派遣社員は給料が安い。その為切られやすい。
正直頭数合わせ的な要素も多いからそういう意味合いで今回の会社も派遣をしてもらったんだろうとは思う。そんなこんなでついたはいいが…
「ふぅ…ついた…以外と駅から遠い…」
「貴方が派遣されてきた東君ね。私はここ高原興業の社長、日姫鏡子よ。よろしくお願いしますね」
後ろから声をかけられ、振り返ると20代ぐらいの女の人が立っていた(ちなみに巨乳)。髪は後ろで括られ清楚な印象を受けた女性は、社長と名乗り、僕を建物内に案内する。
案内されたオフィスには誰もいない。
「まずは貴方にひとつ話があります。それはこれです」
「は、はぁ」
日姫が渡して来たのはひとつの封筒。出勤早々なんだとは思う。嫌な意味で。
僕は日姫に開けても構わないか確認する。
「ええ、どうぞ。渡したらすぐ開けてもらうように頼まれてるから」
えっなにそれは…ますます嫌な予感しかしない。
勇気を持って中身を取り出すと…
…あれ?辞令?て言うかこれ…
「リス…トラ?」
「そうね。その類の物よ」
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
「そんなに叫ばなくてもいいわ。貴方はうちが正社員として雇ってあげる。これまでその若さで結構練り歩いてるでしょ?だからそれを活かした仕事してもらおうかと思って」
ほえ?マジで?あれ、これ救世主キタコレ?
「そうよ、救世主キタコレよ」
「ありがとうございます!」
「早速なのだけど、仕事をしてもらうわ。それじゃ、百聞は一見にしかず、見てもらった方がいいわ!」
ほい!っと彼女が言うと、視点が、景色がすごく見慣れないもの、所へと変わった。
「あ、あれ?僕はオフィスにいたような…」
「お、おお!本当じゃ!本当に神が降りられた!天界の神の天孫が降りられた!」
ふと斜め15度あたりに首を持ってくると、なんかすごく古臭い格好をした老若男女がひれ伏している。すると頭の中に日姫の声が響く。
『早速なのだけど、その世界を軽く、「統一」してもらうわ』
はぁ⁈世界征服?
「そうよ、世界征服よ。その世界は貴方達の言う所の弥生から古墳時代に相当するわ。大丈夫よ。サポートもつけたから」
おや、サポートとな。なかなか気がきく。こんな変な世界に飛ばさなければだが。
聞く限り、この世界は地球出ないことはわかった。
そして自分は彼女の予定通り、この世界に連れてこられたと言うことも。
「状況把握が早うて助かる」
いきなり白髪のじいさんが声をかけて来た。
「申し遅れた。儂はオモイカネというものじゃ。そなたのサポートととして派遣された神の分霊じゃ」
はぁ…もういいや。とりあえずここがどこかひれ伏している者に聞こう。どうやら神らしいし。
「すいません、ここはどこでしょう?」
「はっ!ここは日の国、劔の山という山でございます!」
なるほどわからん
「とりあえず神様には宮をお作りいたします。あと…その…言いにくいのですがなんとお呼びすれば…」
僕は考えた。名前そのまんまいってもアレだから少し格好をつけてみよう、と。
「天大和尊。僕の名前はそういう名前だ」
「ははあ。天大和尊さま。今後は我が国の君主として我らをおまとめください!」
ちょっとまて、今なんつった?
「は、ですから我が国の君主として我らをおまとめくださいとそう神託にありましたので」
僕はオモイカネを横目にやる。
しかしオモイカネは口笛を吹いて目を泳がせる。その通りのようだ。
なら仕方ない。できる限りのことをしよう。
という訳で僕は今、国内統一をまず第1目標とすることを決め、国の名前を日の国から、日ノ本とし、自らの呼称を聖皇とすることにしてみた。
あれから日姫、もといアマテラスから連絡はない-アマテラスの名前はオモイカネを問いただしたらあっさり吐いた-為、自由気ままにしばらく行こう。
そう思ってる時期が僕にほあったようです。
お読みいただきありがとうございます!
本作は第1作目の「気苦労の多い日本さん」とは全く違う世界線です。
正直こっちの方がスパスパかけそうな気がして不安定が欠かせませんw