第二章 第一殺人
「まずは、体育館から・・・・って、おい!あれはなんだ!」
瀬木は、体育館の窓から見える人のようなものを見つけ、沢へこういった。
「あれは・・・・首吊り死体だ!」
オレは直感的に言ったが、瀬木は、その答えを聞かずに中に入っていた。
「お・・・、おい!あれは・・・、波崎じゃねえか!」
「警察へ連絡だ!」
そして、警察がかけつけた。
運悪く、3人しか来なかったが。その理由はよく分からないが、
他の刑事は、指名手配犯を追っているらしい。
「被害者の名前は、波崎康太。17歳。第一発見者は沢一と瀬木太一だな。」
いかにも性格が悪そうな刑事が上司らしい。
「あっ!よわよわ刑事!」
瀬木が一人の刑事に向かって言う。沢は何がなんだか分からないが・・・。
「よわよわって・・・、岩師圭介ですよ!」
その由来は、岩師が鰯と同じ読み方で、鰯には弱が入っている。あとは、推理力も体力もあまりない。こんなんで刑事かというくらいだ。だから、よわよわ刑事とも呼ばれている。
「あっ、自分は飛騨永作です。捜査にご協力ください。」
この自己紹介はどう見てもわざとらしかった。
「飛騨警視!鑑識からの報告です!まず、死亡推定時刻は、午後3時から午後3時45分の間です。それで、一つ妙な点がありました。」
さっき会った氷室刑事のようだ。
「妙な点とは?」
「死因です。死因は毒死でした。おそらく、シアン化カリウムと思われます。アーモンド臭がありますので。」
「妙だな・・・。毒で死なせてから首吊りか・・・。」
シアン化カリウム・・・。通称青酸カリか・・・。入手方法がよく分からないが・・・。
病院へ行けば手に入るな・・・。
「今分かりましたが、殺害ができたというか、動機があるのは、この中のみなさんだけですね。」
と、岩師は言う。それを聞いて瀬木は反論した。
「おいおい、確かに俺たちには動機はあるぜ。ただ、沢だけは例外なんだよ!」
「と、言いますと?」
「沢は波崎のこと、オレからの電話でしか知らないんだ。何しろ、あいつが転校してきた2ヶ月前に沢が転校したんだからな!」
岩師はすぐ確認をとる。そして、先生や他のみんなの証言で確認できたようだ。
「じゃあ、沢さんは容疑者から外れますな。」
「ちょーっと、待った!」
飛騨が叫んだ。
「確かに直接的な動機は沢にはまったくない!ただ、間接的な動機があるかもしれないんだよ!」
「そーいや、波崎って、瀬木を嫌っていたよな・・・。瀬木の大親友だった沢が犯人ということもありえる・・・。」
阿津目が、自分の推理力を出して推理を話した。
飛騨は、
「やはり、容疑者のようですね!」
と強く言った。
捜査はまだまだ続きそうだ・・・・。
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