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人気者の幼馴染は私を離してくれない〜なんでわたし以外を見るの? わたしのものなのに〜  作者: ねねねねこ


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第1話 尊い!

私は、女子校に通っている高校一年生。


毎日、この時間の電車で帰ってる。今日も、いつもと同じ時間の電車に揺られている。


でも、今日はちょっと違う。

同じ車両に、クラスの子たちがいる。五人組のグループ。いつも一緒にはいないけど、帰りだけ一緒に帰ってるらしい。友達がなんでこの五人で帰ってるんだろうって不思議に思ってた。


もちろん私も。


少しして、五人のうち三人は、駅で降りた。残ったのは、二人。白石さんと綾瀬さんっていう人。


最初は、五人でいる時と同じで、二人とも何にも話してなかったし、他の人と話してた。


でも、三人が降りた瞬間、空気が変わった。なんていうか、急に静かになって、二人だけの世界になった感じ。


気づいたら、距離も近くなってた。白石さんが、綾瀬さんの腕を引いて、自然に隣に座った。そのまま、肩が触れ合って、手を握って。


まるで、さっきまでとは別人みたいに。


こんな姿、初めて見た。学校では、そんな雰囲気を出したことなんて一度もなかったのに。


白石さんは、学年で有名な人。成績はいつも一位で、生徒会にも入ってる。誰とでも話せるし、クラスの中心。いわゆる陽キャな人って感じで、私なんて目を合わせるのも緊張する。


一方の綾瀬さんは、静かで落ち着いた人。それで、隠れ美少女っていうのかな。ほんわかしてて、マイナスイオンとか出してそうな感じで、いつも周りをあったかくしてる。


でも、二人が一緒に話しているところなんて見たことない。


そんな二人が、今、こんなに近くにいる。白石さんがニコニコしながら、綾瀬さんの髪を直してあげてた。綾瀬さんも、それを自然に受け入れてる。


まるで、小さいころからこうしていたみたいに。


……なんで?学校では、接点なんてないように見えたのに。どういう関係なんだろう。


見ちゃいけない気もするけど、目が離せない。電車の音しか聞こえない中で、二人の静かな動きが余計に目立つ。会話までは聞こえないけど、白石さんが何か言って、綾瀬さんが笑った。そして、二人が見つめ合った。


その空気が、甘い。近づいちゃいけない空気。


そんなふうに思ってたら……あれ? 今、目が合った。


白石さんの視線が、まっすぐこっちを見てる。


次の瞬間、白石さんが立ち上がって、こっちに歩いてきた。綾瀬さんを残して、一人で歩いてきた。


「ねえ、同じクラスの子だよね」


え。やっぱり私に話しかけてる? 心臓が跳ねる。


「今、ゆきのこと見てたよね」


 ゆきって、綾瀬さんのことだよね。声のトーンがいつものクラスでの白石さんとは違う。冷たくて、笑ってない。


「そ、そんなことは……」

「内緒にしてて」


白石さんの目は、全然笑ってなかった。優しい雰囲気なんて、どこにもない。


「ゆきには、友達は私だけでいいの。ゆきのかわいさは、私しか知らなくていいの。わかった?」


怖かった。声を出したら許されなさそうで、私は小さくうなずいた。


「よかった。じゃあ、そういうことで」


そう言って、白石さんはまた綾瀬さんの隣に戻った。綾瀬さんは、「どうしたの?」というふうに聞いてたように見えたけど、白石さんは何にもなかったように綾瀬さんの肩に頭を寄せて、話しかけてる。


その光景は、どこか現実味がなかった。でも、確かにそこにある。


二人が降りる駅に着いたみたい。綾瀬さんが繋いでいた手を引いて、白石さんと一緒に電車を降りた。


私は、しばらくとその方向を見つめてた。


怖いって思ったのに、不思議と目が離せなかった。さっきの白石さんの表情も、綾瀬さんの表情も、頭の中から消えない。


たぶん、私が生きてきた中で、一番印象に残る光景だったと思う。そして、心の中で思った。


 二人が並んで歩いていく姿。

 それは——


 尊い!!


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