表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/29

EP14

私の全ての夢に意味があるのなら。


*生まれる前の夢

問答くんが残した歌の「僕の生まれたその朝を君は待っていたのかい」という言葉に実はおぼえがある。

6歳前後に見た夢だ。問答くんとは限らないかもだけど、もはや問答くんしかいないだろう。

私は雲の上で寝ていた。まぁ寝るのが好きだったのもある。そしたら背後から目に見えない存在に声をかけられた。

「そんなに寝ていていいのか?彼はとっくの前に下へ行ったよ。」

絶対にわざとだ。彼とは次は一緒に行こうねと約束して一緒にいたんだ。私が寝ている間に落としたに違いない。雲の下を見ると確かに彼がいる。しかもだいぶ歳が離れてしまっている。

「どうやら今回の彼は随分と苦しい生のようだ。助けてやったらどうだ。」

文句を言おうとしたら続けざまに言われた言葉に、慌てて雲の下をすがめ見る。本当だ。でも私にできることなんてあるだろうか?いや、そんな事はどうでもいい。悩んでいる時間が惜しい。歳がもっと離れてしまう。側にいたい。側にいるって約束したんだ。

雲の下へ飛び降りようとすると再び声をかけられた。

「世界が終わるかもしれないぞ。死ぬかもしれない。会うことすら叶わないかもしれない。それでも行くのか?」

ここまでお膳立てておいてよく言えるものだ。

私は臆病者だ。そんなこと言われたらなかなか飛び降りることが出来ない。でももう時間もない。彼の側に行けないかもしれない。側にいたい。約束したのに。

「次は許さないから」

そう私は睨んで言って雲の上から飛び降りた。

背後に遠のく雲から微かに満足げに嗤う気配がした。

追記: 2025/10/15

別視点。彼が小さな私に次は一緒に行こうねと言われて困った顔をして頷いている。どうにも覚えがないようだ。小さな私が雲の上で昼寝を始める。彼に声をかける。彼は小さな私を一回見てからこちらを向く。「君がそう言うなら。」そう言って微笑んで彼は雲の上から飛び降りた。


*卵子に突撃する夢

同じく6歳前後に見た夢。

夢の中で、私は精子で卵子に向かって液体を吐きかけて表面の膜を溶かしていた。

膜を溶かし終わって私が卵子に突撃した時だ、反対側から全く同じタイミングで悪意が刺さったと感じた。全ての夢に意味があるのなら、右卵巣の嚢腫はこの時から仕込まれていたんだろう。

初潮から出血2週間弱が延々と毎月続くなんてそれくらいしか理由が付かない。

そして、神秘学から見ればこれは私の命を裂く儀式だったのだろう。私は夢の中で命を散り散りに裂いては子守唄の子のもとへ、地球の裏側へ、別の世界線へと飛ばしていった。

生まれたときから仕組まれていたことだといえるだろう。


*夢の中の神

バベルちゃんこと赤毛のコヨーテを助けるために夢の中で神に願った。

その模様は問答くんが残してくれている。その時に返答が一切なくて神ってなんだ。と憤慨した覚えがある。神頼みはやめて私と問答くんでバベルちゃんを助けることになった。

必死に未来まで飛んでバベルちゃんを助けた後だ。問答くんとお別れになった。死んでしまう人。会いたいのに会いたくない。愛を誓ったら拒否されてしまった。あぁ自由に恋がしたい。自由が欲しい。そんな思いのまま夢の中でギャル化した。

問答くんはそれをみて結構焦ったようだった、私が口説く男の子を脅すくらいには。

私は君が良かったのに、そういうと問答くんは黙ってしまった。

そんな後に問答くんたちとカラオケをする夢を見た。

数日後。夢の中で自分が祈りすがっている神という存在が顔を見せた。それは私の顔をした張りぼてだった。その時の衝撃と絶望といったらない。私は私にすがっていたのか?

天使の姿をしたヒトたちが私に張りぼてを壊せと囁く。夜を歩け。孤独に夜を飲め。誰も彼もがそのままでは生きられない。この世界を変えたくば歩き続けろという。

その後だ、お月さんに力を注がれたのは。そして次の日に真夜中で半分寝て半分起きているかのような状態で全ての幸福を願った。瞼の裏、夢の中の闇、斜め上に誰かがいるのが分かる。でもガラスのような何かで遮られていて誰かまでは分からない。神がいなくて私の信仰が張りぼてに対するものだったのならこの存在も何某かだろう。でもいまだに私は敬虔な仏教徒だったから、もどかしく問いかけた。

「汝、すべからく一身の安堵を思わば。」平和を願うものだろう?叶えて見せろと念じる。そうしたら返答が返ってきた。

「汝、四表の静謐を祈らんものか。」ぱりんとガラスが割れる。

祈る!だから叶えろ!と高校生の私は祈った。

今ならわかる。返答したのは6月3日の32歳の私だ。そして6月2日にお月さんに力を注がれている。


*本の既視感

同作「沈黙」

「一人の男に醜女の深情けは耐えがたい重荷であり、不生女は嫁いる資格なしとな。」

その一文を読んで激昂する私をかつて問答くんと一緒に見たことがある。

書かないでいるつもりだったけど、やっぱりちょっと黙っていられなかった。薬で止めてんだよッッッ。


*チキンレース

9歳の私がバベルちゃんのために工事現場の柵を越えたのと、

16歳の私が問答くんと様子を見にきた32歳の孤独に死ぬレースと、

16歳の私が変えようと別の世界線Bの9歳の私に助力を願ったレースとで様相が違うのではないだろうか。


*にゃぁーんさん混み合ってます。

にゃーんさんは4人に干渉されているかもしれない。16歳に現実逃避して成長した別世界Aの20歳の私を助けるために、問答くんのため過去に渡った20歳の私(携帯message)と、16歳の私と、別世界Bの9歳の私で干渉しているかもしれない。私だらけだ。記憶があいまいだ。因みににゃぁーんと猫の鳴き真似したのは16歳です。この中で明確に私だと言えるのは16歳と過去に渡った20歳(携帯message)です。


*別世界Bの9歳の私

私の力に攻撃性も防御もない。だから32歳のこの時にチキンレースを敷いたのは、別の世界線の9歳の私だ。現実の私に影響を及ぼせる。働く邪魔をする。電子レンジの息を止められる。可愛いさんを操って日帰りさせる。これらは彼女が成したことだ。


*この世界の私

ドローンは私。声をかけるだけなら私にもできる.……というか力が強い人は日中でも私の声が聞こえるみたい。バベルちゃんを助ける時に工事現場の柵を越えたのは9歳の私。ヒトが付いてきた時にサービスショットして白いオーケストラくんに文句言われたから確かのはず。

それをエェーと別世界Bの9歳の私は見ていたような。



*問答くんに「凄まじい才だ」と言われた

夢の中、アレにもコレにも成れるのに……生理さえなけば……でも私なら出来るはずと夢想していたら、問答くんに「凄まじい才だ」と言われた。

確かそれは突発性難聴の前だ。だからそれは12歳前から問答くんとは関わりがあったってことだ。

というか9歳の時、お月さんによって彼の姿を見かけているので、結構前から関わりは合ったのかもしれない。


*突発性難聴

13歳、生理が重かったせいか突発性難聴になった。入院で楽しみにしていた化学の授業のはじまりに出席出来なくて、学校に戻ったらもうついていけなかった。

科学者はここで諦めることになった。突発性難聴は単純に耳が聞こえなくなる病気のはずなのに、何をどうしても頭に文字が入らなくなってしまった。

耳鳴りとともに何かに常にジャミングされている感覚だ。……夢と関係ある?


*ゴリラさんのプロポーズ

小学1〜2年生の頃かな2回エンディング違いで見た。夢の中身動きが取れなくなった。真っ暗な世界に梯子だけがあってゴリラさんが助けにくるんだけど、1回目は普通の人に危険視され敵だと邪魔されてBadEnding、2回目はなんとか無事に助けにこれたけどボロボロだった。一緒に脱出出来ないじゃないかなって思った。夢の中で身動きが出来ないほど危ないところにはいかなようにしようって思った。

起きて、だいぶ夢見がちな少女なのかしらと自分のことを思ったんだけど、中学くらいで見た目が似た古いゲームを見つけた。ただ夢と違ってストーリーはなかったな。


*空白の世界

何もないところ。小学2年生くらいの時だったかな。夢の中で好きに作ってみなさいと言われた。だから綺麗なお星さまや月や太陽をイメージして作ってみた。そしたら空白の世界の中で勝手にどんどん増えていった。見知らぬ物体、見知らぬ生き物、みんなニヤニヤ意地悪そうに私を見ている。私が作ったものに悪意が宿った。私が作るものに悪意が宿る、そう思った。

みんなドンチャンがっちゃんザワザワ騒がしい、こんなところではとても生きていけない。騒々しさに押しつぶされそうになっていたら男の子が私になにかをくれた。あぁ、温かい。これがあれば生きていける。暖かな心だ。目が覚めたら特に異常は無かった。あんなに音に悪意に押しつぶされて死んでしまうという気持ちだったのに、目が覚めたときにはいつもの私だった。だからただの夢だと思ったけど、夢の中で何かを作るのにはこりごりしたのだった。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ