EP15 二人の馬鹿メロウって?
______「こちら原子力空母ローズ・アンドゥトワ。こちらのレーダーでは、敵戦闘機は確認できず、戦況把握出来ない。ソレイユ王女、やはりここは日本王国の領土空域、無理をせず帰還されたし」
一度は哨戒任務として許可したものの、これはクロヴィス空母艦長の判断だ。
「宮古島の<シークレット・ウエポン>か、彼女の無線暗号解読のお陰だが、敵機が見えないとは中国精華王朝め、ステルス技術を進歩させたか」
ザ
「何なのよ、うるさいわね、これからと言う時に! サムライ・ソルジャー、Com Offにして」
『!また我儘か』
「仰せの わがままに」
え なんて?
プチン
ツー
「艦長、プリンセス・ソレイユと通信途絶!」
「あの馬鹿王女が!」
「艦長、今の発言は、小官は訊かなかった事にしますが......それなら、何故こちらから僚機を?」
「王女の許可が出なかったのだ」
原子力空母ローズ・アンドゥトロワの艦内は、王女の危機に蜂の巣を突ついたような大騒動になった。
「高速ヘリコプター<RACER>救助ヘリ、直ちに発進!」
バラララ
宮古島の観光客は、なにか異様な雰囲気を感じていた。
「ラファールに続いてF-15EX、 その後に<RACER>救助ヘリが飛んでいったけれど?」
「洋上合同訓練の一環かもしれんが、緊張感があるぞ。もしや本物のスクランブルか?」
______「こちらはラファールSkypanda、殲35に接近、華麗に警告を発して差し上げますわ」
「Skypanda、コンタクトしました!」
「<RACER>到着までは、まだ時間がかかる。早まるなよ馬鹿王女」
-来来来 フランスのイカが来る!-
-第五世代の殲35が上だ-
プリンセス・ソレイユのラファールが、殲35の一機に肉薄しようと接近する。
「何をやってるマーガレット、ソレイユをフォローしろ」
嫌ぁ~よ!
「わたくしは、もう一機の殲35と勝負しますの」
<おいおい、私が代わるって言っただろう>
マーガレットは何を思ったのか、あっと言う間に殲35の前方に移動、距離はまだあるが、このままでは殲35のどちらかと空中衝突してしまう。
ラファールは
COM On
-Hey hey Get Out しなさい。これは王女命令よ-
「英語ですか? きっと通じてませんよプリンセス・ソレイユ。それに僚機はどこです?」
「いいのよ、逃げた腰抜けなんて。」
ええぇ~
「こちらはF-15マーガレット、勝負!」
「このままでは衝突するぞ。回避行動!」
嫌ざんす!
シェェ~
「ここでわたくしが逃げる? 有り得ませんわ。でも、その前に中国語で一応警告」
去了!(され)
<もう限界だ。私が代わる。マーガレット、操縦桿の力を抜くんだ>
「マーガレット、俺の言う事を訊け! ここで死んでどうする。お前は宮古島分屯地の希望なんだぞ」
「あら? そうでしたの?」
「こうなれば、緊急射出する」
<島津、もう間に合わん!>
この瞬間、殲35の2機が急回頭し、F-15EXに腹を見せて通過していった。
ドォォン
ドップラー効果の音と衝撃波が凄まじい。
ビリ リリリ
「あれは動物と同じく降参の意思ですわね。わたくしの勝ちですわ」
<殲35は示威行動を命令されていただけ。ここで向こうも無駄に機体を失いたく無いんだ。向こうが回頭しなかったら、このバカ令嬢が!>
「マーガレット、俺のXXがちじみ上がったぞ、この大馬鹿野郎が!」
「わたくし、そのようなXXを持ち合わせていませんので、班長の言っている意味がよく分かりませんわ。それに二人共、馬鹿野郎って、それを言うなら女郎ですわよ」
二人??
『馬鹿メロウ?』
挑発はこれで十分だと判断したのだろうか。殲35が悠々と旋回して遠ざかっていく。
殲35
-F-15 無線の声は女だったな-
-好、大したタマだ-
-また会えるか?-
-惚れたのか?-
-顔を見てみたい-
-返航-
-返航-
「ふ、役立たずの僚機さんは、とっととお帰りあそばせ」
ザ
「あら知らないの? 勝負に勝ったのは、このわたくしのガチンコ勝負ですわ」
「RTB!」
「RTB!
「このプリンセス・ソレイユに恐れをなしたって事ですわ」
「ふぅ」
ザ
「おい島津、殲35は去った。帰還しよう」
「宮本、帰還したら俺は酒を死ぬほど飲みたい。死ぬかと思ったぞ」
「ポチ、死んだらお酒を飲めません事よ」
ザ
「艦長、日本王国のパイロットは、何を話しているんでしょう?」
「コールサイン<ポチ>......誰の事だった?」
はて??




