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XII:温かい視線

なんかしっくりきません、今回。

多分、色々間違えている気がします。


では。

「よっ!」


 朝、成人式が近い為かローテンションなノエルの前に憎たらしい程ハイテンションなアランが現れた。

 学校の南門に車を止め、大通りを進んだ所でいつも会う。大通りの第三交差点の一角にある黄金階級専用の寮。アランは何気に寮生なのである。王族で寮生なのは金がない最下層国の証。


「成人式そんなに嫌か?」


「いや……今日は成人式の所為で機嫌悪いんじゃなくて……」


 ノエルは視線を感じて後ろを向いた。しかし、後ろには二人の執事と皇子を見る学院の者達がいるだけだ。


「今日、学院入ったら沢山視線感じるんだよ」


 最初は国民の視線だと思っていたノエルだったが、次第にそれは違うと気がついた。それは国民達からのような敬いなどではなく、見守られているような温かい感じなのだ。温かいが見られていていい気もしない。

 悠璃は呆れた溜め息を吐き、歩道の青いベンチを見た。リオもまた心配そうにそこへ視線をやる。



 ノエルは調べ物があったので放課後、図書館の第五図書室へ立ち寄った。特学院の図書館はディーリアス一の蔵書数を誇るが、大抵の生徒はお金持ち家なので借りずに買う。

 ノエルだけは皇子らしくなく、あまり無駄遣いしない方なので図書館を利用することが多い。

 放課後の図書館はいつも人影が少ない。利用者が全くいない訳ではないが、とにかく少ない。その日は特に。


「あった、政治経済の――……」


 カタンッ

 もういい加減慣れてきた視線と共に何かが落ちた音がした。

 悠璃が先に“それ”を確認して物凄く呆れた溜め息を吐く。次に見たヘタレのリオすらも呆れている様子である。

 最後に見たノエルだけ驚いた表情をした。

 落ちていたのは一丁の漆黒の拳銃。


「なんで……銃?」


 銃は一般人が持つこと……つまり王族以外が所持することは禁止されている。だから学院の生徒の物だとしたら死罪は決して免れない。

 アランは一応王族だが、酒も買えない国が銃を所持するなんて考えられない。


「シリルー?」


 銃を見て驚くノエルの後ろから男の子の声がした。ノエルが後ろを振り向くと深く蒼い髪の青年が立っていた。それはこの間の“生徒会室”にいた一人、トレイシーだ。


「やっぱり……」


 トレイシーを見て悠璃は物も言えない様子。リオはいつも通りハラハラし始めている。


「あ! “イーヴァ”! に悠とリオ! ……とシリルの銃」


 本を持っていない右手で一つ一つ指差しながらトレイシーは言った。


「そっか! シリルは皇子と仲良くなりたかったんだぁ!」


「何でそうなるんだよ!」


 トレイシーの発言についつい物陰から声を出してしまったシリル。その声に気がついてノエルはあたりを見回すが矢張り図書室には四人以外に誰もいない。人の気配すらない。

 悠璃が呆れた溜息をついて右足を軽く前に蹴りだした。悠璃の右足は何もない空間でガツッと鈍い音を出した。


「……っ!」


 その痛みは何気に強烈だったのか、足に手を当てて蹲りながらシリルは姿を現した。何もない空間から段々と人が浮かび上がってくるのだ。


「仲良くしたいなら話しかければいいのに」


「別に仲良くなんかしたくねーよ! 気持ち悪い!」


 痛みに耐えながらシリルは立ち上がり、トレイシーを睨む。


「あの……誰?」


 ただ一人現状が分からないノエルは手を上げた。


「ノエル様、蒼い髪の者が俺達と同じ貴方を御守りする役目のある風使いのトレイシーです。そして、今現れたクリーム色の髪の者もまた同じ。彼は幻覚術を得意とするシリルです」


 トレイシーの方は「よろしく」と手を差し出してきたが、シリルは相変わらずツンとしたままノエルを見ない。


「本当にコイツが“イーヴァ”の魂なのかよ」


 シリルは棘のある小さな声で言い捨てた。だが、悠璃は聞き逃さず応えた。


「ああ。信じられないのも無理はない。俺も時間が掛かった……。それにしても今日はどうした? 朝からこそこそとノエル様を見守るような真似ばかりして」


 悠璃は意地の悪い笑みを見せて笑った。


「なっ! 見守ってなんかねぇよ!」


「シリルはねぇ、皇子と仲良くしたいだけなんだよ! 許してあげて」


 トレイシーの天然発言により額に青筋を立てるシリル。

 そんなシリルを尻目に悠璃はノエルにこう耳打ちした。


「……ノエル様の執事になりたいらしいですよ」


「だぁあああ! 言ってねぇーよ!」


 悠璃の小さな声も逃がさずシリルは顔を赤らめながら全力で否定した。それを見て悠璃は楽しそうに笑っている。


「俺は断じてそんなことは――……」


 否定の続きを言いかけてシリルははっとした。それと同時に笑っていた悠璃の顔が一瞬にして強張り、トレイシーもリオも顔を上げた。

 そして三人ともいきなり走り出し、図書室の出入り口の前で止まった。後から遅れてノエルがやってくる。図書室の出入り口には化け物のような姿をした人がいた。

これを描いている途中、蒼空は馬鹿をしました。

一時間掛けて描き終わった12話(話が浮かんでこなかった)を

保存せず、ネット自体を閉じてしまうという馬鹿をやらかしましたw

矢張りインフルではないかと……。

それにしても今回は本当にしっくりこない。

文法ミスとか沢山あります。すいません。

そんな気がします。


では。

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