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デブな俺は、痩せるために美少女を飼う  作者: 夢見る社畜
第二章 デブとダイエット
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ホワイトボード

 ──初めて大地達とジムに行ってから3週間。俺は裸で体重計の前で立ち尽くす。以前よりもだいぶ身体は引き締まり、腹回りもずいぶんスッキリしている。


 ……俺は何度も体重計に乗る。だが結果は変わらない。


「なんでだよ……なんで減ってない(・・・・・・・)!? 」


今まで順調にダイエットはうまくいっていた。ジムに通うようになって-9キロまで達成できた。だけどここ1週間、体重がまったく(・・・・)減らない。


 大台の-10キロまであとちょっとってところで俺の順調なダイエット生活は終わった。


「クソ……クソ…ッ!!  ごめんねシイナちゃん、もう少しでまたご褒美が貰えるのに……」


 そういって傍らに置いていたスマホを手に取り、画面に額を押しつける。押しつけられた画面には、『おやつ食べたい』と書かれたホワイトボード(・・・・・・・)を掲げたシイナちゃんの姿が映し出されていた。







 ──時は1週間前まで遡る。




 ジムに通い始めて2週間、週2回のペースでジムに通っているおかげかだいぶ筋肉量が増え、贅肉が減った。おかげで今さっき体重を測ったところ-9キロを達成していた。


「ジム様々だなぁ……」


 俺はしみじみそう思うと、ダイエットアプリを開く。シイナちゃんは入浴タイムなようで、部屋にはいない。改めて部屋を見ると、最初の殺風景な部屋が嘘みたいだ。


 体重減少のご褒美でベッドはセミダブルの木製ベッドに変わったし、ふかふかカーペットやソファーまである。ぱっと見では普通の女の子の部屋である。


 シイナちゃんもだいぶ気に入ってくれたようで、よくソファーやカーペットの上で横になりながら本を読んでいる。スカートの時なんかは結構きわどいとこまで裾がまくれ上がるため、太ももがかなりエロい。スカートの時はいろいろスクショが捗ってしまう、困ったものだ。


 -8キロまでのご褒美でだいぶシイナちゃんの生活は良くなったと思う。最初こそ、扉の前で毛布にくるまって俯いていたが、今はおやつを食べながら読書をしたり無防備な姿でお昼寝したりしている。


 さて、シイナちゃんの生活がだいぶ改善されたという現状を確認したところで、今日達成したー9キロのご褒美は何か? である。


 順当に行けばまたシイナちゃんの生活関係のご褒美だろう、まだまだ服や下着の種類は少ないしね。だけど、ここらでそろそろ俺へのご褒美もほしい。今まで俺へのご褒美は視点の倍率UPだけし。


まあ、俺がいくら考えところで意味ないけど! とセルフツッコミをしたあと-9キロの選択肢をアンロックしてご褒美をもらう。


「さて、何が貰えたかなぁ? ……ん? 」


 プレゼントボックスを確認すると、そこには《ホワイトボードとペン》があった。


「なんだホワイトボードって? 黒板みたいなもんか? 」


 いまいちピンと来なかったけど、まあ使わないのももったいないしすぐに使用する。すると、ベッドの上にポフッとホワイトボードとペンが落ちてきた。


「あー、コンピューター室にある黒板代わりのアレな! 」


 ようやくホワイトボードが何か理解できた俺は、でもこれ何に使うんだ? と疑問に思う。……もしかして、ホワイトボードをタップすれば文字が記入できて、文字を通してシイナちゃんとコミュニケーションを取れるんじゃないか!? 


 俺は慌ててホワイトボードをズームしてタップする。……反応はなかった。


「まあ、そうだよな……お、シイナちゃん出てきた」


 俺は半分予想通りだった結果に肩をすくませたあと、浴室からパジャマ姿のシイナちゃんが出てきた。


 以前はタオルで髪を拭いていたため、髪が湿っていて頬に引っ付いているのが可愛かったが今は日数のご褒美でドライヤーをもらった為今はふわふわな髪になっている。これはこれで可愛いから良し。


 そんなシイナちゃんがベッドにあるホワイトボードとペンに気付くと慌ててベッドに上がり、ホワイトボードに急いで何かを書き始めた。


「お、なに書いて……え……? 」


 どうやら何かを書き終えたらしく、ホワイトボードをテーブルに置いて毛布を被ってしまった。俺はそのホワイトボードをアップにして書いてある文字を読んで絶句する。









『私を見ていますか? 』






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