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神に選ばれし英雄の異世界物語  作者: 甘味神宝
異世界での冒険
7/86

英雄の考え事

第3世界とは初期はドラゴンが住んでいた世界である。ドラゴンたちは好戦的で最初から強くなるように作られた。また、戦いにより王を決める決まりを作る。

しかし、王となったある個体が強すぎたため、激しい争いが起こらずに創造神ユグドラシルから、飽きられ第4世界が作られる。

のちに次元を渡る術を手に入れ、異世界に行く者も出てきた。その結果、第2世界のある個体と争うことになる。多大な犠牲を出したが相手は数の差をひっくり返すができず、ドラゴンたちが勝利した。

現在は主にドラゴン、巨人、マルが住んでいる世界になっている。それぞれの種族が王となる個体を戦いで決めている。ほかの種族とは激しく対立しているが、同種族でも戦いが起きている。



前回のあらすじ

異世界から帰還したレイたちのもとに様々な人物が訪れて、慌ただしい日常が訪れようとしていた。しかし、それは同時に次の物語を引き起こす日常だった。


****


 ドラゴンの王が住む異世界から帰ってきたレイたちは体を休めた。

 次の日、学園を休み、夕方になるとエルが訪ねてきた。


「世に美しい華はあまたあれど、これほど稀有な金色の華は稀少。与えられし称号はブランコ。その名はリュミエール・ブランコ・アーク」

「何しに来たんでしょうか」

「お主たちが突然消えたから、戻ってきてないのか調べに来た」


 アモルは今までの経緯を話した。するとエルは物珍しそうに聞き、羨ましそうな表情をしていた。


「お主たちも色々あったんだな」

「ええ、ですからまた別の機会にしていただけると助かります」

「分かった。別の機会に聞きに来るとしよう。そのときは頼んだぞ」


 そう言い、エルは帰っていった。

 エルが訪ねてきて、1週間が経った。その間に問題を解決し、学園に行く必要がなくなったため、学園を出る手続きをした。

 しかし、別の場所で新たな問題が発生していた。


「チョコレートを食べ、ホットチョコレートを飲むと落ち着く」

「こういうのはコーヒーを飲むからこそ、チョコの甘さが引き立つのだ」

「ボクはおいしかったらなんでもいいよ」


 そこではシュガー、リアマ、ルキスが椅子に座っていた。シュガーの肩には小さい狐と赤い妖精が乗っており、その2匹もチョコを食べていた。そこにはアモルとレイの姿もあった。アスラはそばで腕立てをして、体を鍛えていた。」


「みなさん、何しているんでしょう。」

「菓子を食べて、団欒している」

「ここ、私の家ですよね」


 あれから、1週間たったが、シュガー、リアマ、ミラ、アスラ、ルキスはまだアモルの家に泊まり続けていた。


「ごめん、出ていくタイミングがつかめなくて」

「いえ、気にしないでください」

「そのうち、出るから、もう少し頼む」

「分かりました。肩に乗っている妖精と狐の名前はなんていうんですか。最初に会った時も乗っていましたが」

「左に乗っているのが火の妖精のラヴァ。右に乗っているのが火狐のホムラ。ホムラは使い魔で、ラヴァはアガシオンだ」

「使い魔は聞いたことがあるけど、アガシオンは聞いたことがないな」


 ミラはそう言った。シュガーは使い魔について、説明を始めた。


「使い魔とは魔術師が使役している生物のことだ。その中でも、アガシオンは実体のない生物、霊や妖精、精霊などを指す。小瓶や指輪などに閉じ込めて置き、必要な時に出す。例えるなら、ランプの中にいるランプの精がアガシオンだ」

「ラヴァはどんな目的で契約したの?」

「俺は他人を介する魔術をほとんど使えず、契約魔術もできなかった。これをなんとかできないかと思い、ようやく契約できたのがラヴァだ。ラヴァは普段指輪に住ませているが、窮屈しないように外に出れるようにしている。そして、必要な時に力を貸してもらう」


 シュガーは左手の中指にはめているルビーの指輪をみんなに見せた。そのほかには人差し指には鉱石でできた指輪をしており、右手の人差し指と中指には赤い指輪がはめられていた。


「ほかの指輪はどんなものなんだ」

「人差し指の指輪は知り合いからもらった。隕石というものでできているらしい。右の人差し指の指輪が連盟から与えられた指輪でロッホの証だ。隣のがリトスだ」

「そういえば、シュガーのリトスは指輪だったな」


 シュガーはミラに対し、両手を見せながら、説明していた。するとルキスが何か思い出したようにシュガーに尋ねた。


「そういえば、ボクが頼んでいたガンナイフとナイフはどうだった?」


 ルキスは前回の物語でファンティーから受け継いだガンナイフとナイフをシュガーに調べてもらっていた。


「知り合いに調べてもらったが、よく分からなかった。1つ分かったのがガンナイフのほうだ。ガンナイフは魔力を込めると弾が撃てるということだけだ」


 ルキスは考えた。ファンティーが言っていた通り、『使い方はいずれ分かる』のだろうか。当てがあるとしたら、自分の中にあるウィルスである。ウィルスのことを知ることで理解できるだろうと思った。

 ルキスがそう考えているとレイがシュガーに銃について、尋ねていた。


「シュガーは銃を足に身に着けていたけど、どれくらい普及しているの?」

「銃の作成には岩人という物を作るのが得意な種族が持っている技術が必要だ。手に入れるには岩人とのコネが必要だから、そんなに普及していない。俺の銃は知り合いの岩人から買った」


 銃について、説明しているとベルが鳴り響いた。アモルは立ち上がり、玄関のほうに行き、対応した。すると家の中に招かれ、レイたちがいる場所に来た。


「シュガー、迎えに来ました」

「悪いな、来てもらって。シオン。そうだ、お前に言いたいことがある」


 シュガーがそう言うとシオンをレイの方に向けた。


「こいつは異世界から来たレイ・シルバ」

「この方が昔話で出てくる異世界から英雄様ですか。私は教会に所属しているシオン・フォスと言います」


 シオンはレイに対し、名乗った。シオンは水色の髪で緑眼だった。服装は白の修道服であった。修道服の上に青の上着を羽織っていた。胸の大きさはアモルみたいにでかくもなければ、ミラみたいに小さくもなく、いわゆる普通の大きさだった。


「レイ・シルバです。よろしくお願いします」

「あなたが英雄さまですか」

「一応、選ばれたものです」

「あなたが世界を救う英雄さまですか」

「そうなれるよう努力していきます」

「あなたが教会で販売している霊薬などを買ってくださるんですか」

「すいません、それはちょっと……」

「そうですか……」


 シオンはしょんぼりした。


「レイの紹介終わったし、シオン出かけるか」

「レイ様、今日はあなたに会えて光栄でした。時間あるときに異世界の話を聞かせてください」


 シオンとシュガーは部屋を出て、どこかに行った。そして、アモルが口を開いた。


「瞬間移動で行けば、早かったのでは?」

「シュガーの瞬間移動はまだ自分しか移動できないらしい」


 リアマがそう説明するとまたベルが鳴り響いた。アモルが再び立ち上がり、玄関に向かった。扉を開けるとそこには不健康そうな顔した男性がいた。隣には男性の3分の2ぐらいの身長の女の子がいた。


「やぁ、シャルはいるか」

「シュガーなら、さっき出かけましたよ」

「それは残念だ。あんたの名前はアモルか」

「そうですが」

「前から、あんたとは話がしたかった。今、時間はあるかい?」

「ありますが、名前を教えていただいてもよろしいですか」

「それは悪い。俺の名前は魔人のフルーフ・ネグロ・ズンケルだ。魔術師連盟からネグロの称号をもらっている」

「分かりました。ちょっと説明してきますので、お待ちください」


 アモルたちはレイたちに説明し、ズンケルたちと共に出かけて行った。

 アスラは腕立てを辞め、家から出ていき、外を走りに行った。ミラはルキスにシュガーと同じ部屋で不安がないのか聞いた。


「そういえば、ルキスって、シュガーと同じ部屋だろ。不安じゃないのか」

「不安って、何が」

「女なら、男と同じ部屋で不安じゃないのか」

「ボクは男だよ」

「嘘だろう!」

「本当だよ!」


 レイ、アモル、ミラはびっくりしたような声をあげてしまっていた。ルキスの恰好はスカートをはいており、見た目は女だった。


「それが本当なら、なんで女の恰好を?」

「それはボクが住んでいた村の風習に関係があるんだ」


 ルキスは自分が住んでいた村について、説明を始めた。



 昔、ルキスが住む村では男だけがかかる奇病が流行り、次々と死んでいった。このままでは女だけが生き残り、村が存続できなくなってしまう。そこで村長は男も女の恰好をすれば、死ななくなるのではないかと考え、村の男は全員で実行した。

 そしたら、奇病にかからなくなり、全滅を避けることができた。このことから、ルキスの村では男も女の恰好をして、暮らすようになった。これが村の風習になり、今でも続いている。



「これがボクの村でおきたことだよ」

「奇妙な病気があったんだな」

「今でも、女の恰好をしているのは村の風習だからか」


 リアマはルキスに今でも女の恰好している理由を尋ねた。


「いや、村に出たら、普通の恰好をしてもいいことになっているから、ボクの趣味」

「なら、なんで今でも、その恰好をしているんだ?」

「女の子の服のほうがかわいいのがあるからだよ」


 そう話していると今日、3度目のベルが鳴り響いた。レイが立ち上がり、玄関に向かい、扉を開けた。


****


「シュガー、君が1番遅いぞ」

「みんな、待たせてすまんな」


 シュガーたちは教会にいた。そこにはシュガーとシオンを入れ、合計6人だった。

 最初にシュガーに注意したのは教会の神父であるテルム・ソンブルである。彼は褐色の肌を持ち、黒眼で白髪だった。


「シュガーさん、今日はどんなものを持ってきたの?」

「今回は昔話で出てくる英雄がつけていた道具を持ってきた」


 次に話しかけたのが森人のセルバ・ストロムである。皆からセルと呼ばれていた。黄緑髪であり、眼は青色だった。彼の特徴は見た目が中性的である。このことから、女に間違われることもあった。


「アンタはいつも遅れてくるからね」


 シュガーに対し、注意したのが竜人のエレア・レビンであった。黒髪黄眼であり、髪の長さは肩にかかるかどうかの長さだった。


「カシス、あいつは元気にやっているか?」

「まあ、元気にやっているよ」


 カシスと呼ばれた女性は人間であり、黒髪赤眼だった。髪の長さは腰まで伸ばしていた。

 彼らは元々6人の内の1人の知り合いだったが、ほかの4人に紹介して、気が合うようになった。それからはたまに集まるようになった。


「英雄がつけていた道具って、何々?」

「リトスと呼ばれている物で人によって、形が違う。俺の場合はこの赤い指輪だ」


 そう言い、シュガーは中指から指輪を抜き、セルに渡した。セルはリトスを見上げて、覗いた。カシスとシオンも同時に覗いた。


「テルム、エレア、1つ相談したいことがあるんだけどさ、いい?」

「内容によるな」

「複数の魂を1つの肉体に取り込むまたは魂を複数に分けたら、どうなるのかな」

「君は何を言っているんだ」


 テルムとエレアはお前の言っていることが理解できないという顔をしていた。


「1つの肉体には1つの魂が宿っていると言われているだろう。死んだあと、魂はどこに行くかは議論されているが」

「確かに1つの肉体には1つの魂が宿っていると言われているが、魂に関しては議論されているな。いくつかの説では魂は眠りにつき、いつか来る最後の審判に備えていると言われたり、魂は転生され、前の人生を前世と呼んだりしている」


 この世界では肉体には魂が宿っていると信じられている。死んだあと、魂はどうなるのかはよく分かっておらず、議論されている。


「1つの肉体には1つの魂が宿っていることを人間と定義するなら、何かしらの方法で複数の魂を1つの肉体に取り込むことができれば、人を超えられるのではないかと考えた」

「それは面白い考えだね。確かに理屈上ではそうかもしれない。しかし、どうやって、実行するんだい?」

「今、それを考えている。また、1つの魂を複数に分け、何かしらの方法で肉体を作り出し、その肉体に定着させれば、それは死者の蘇生に近いことができるのではないかと考えている」

「魔術師の死者の蘇生の定義は肉体と魂の創造、それらの定着だっけ。魂だけは創造できないから、無理とされているけど」


 シュガーの考えは1つの肉体に複数の魂を取り込めば、人間の定義から外れ、人を超えられるというものだった。もう1つは1つの肉体には1つの魂が宿っていることを人間の定義にするなら、死んだ後に分けていた魂を創造した肉体に入れることで生き返ることができるのではないかという考えだった。


「それなら、いい案ができたら、教えてくれ。君には無理だから、私が実行するから」

「アタシにも教えて。興味があるからね」

「手伝うという考えはないのか」


 そんな話をしているとカシスがこちらに来て、シュガーにあることを話した。


「シュガー、知っている?今度、ソルムでゲームが行われるって話」


 カシスの話を聞いて、シュガーは面白そうだから、参加したいと思った。


****


 ルークスにある店でアモルとズンケルはお茶をしていた。ズンケルの近くには訪ねた時からいる少女もいた。そして、アモルが口を開いた。


「そちらの女の子の名前はなんていうんですか」

「こいつは機人のフィルだ」

「機人ですか。初めて見ました」

「マスターの護衛をしています」


 機人とは機械でできている人のことである。レイにいた世界と違い、こちらの世界ではあまり機械は発展していない。機人のオリジナルは神の遺産や大昔に作られたと思われる古代の遺産の機械で作られた人形を参考にして、作られたのが機人である。ただし、現在の技術で作られる機人はオリジナルと比べ、劣化している。


「それで話とはなんでしょうか」

「あんたが言っている『すべての種族が手を取り合い、助け合える時代が来る』っていうことを聞きたくてね」

「そうです。すべての種族が手を取り合い、助け合える時代が来ると信じています」

「俺にはそう思えないんだ」

「なぜですか?」

「昔、友達がいたんだ。変わったやつでな、魔人である俺とも仲良くしていたんだ。しかし、ある日友と同じ種族であるやつに殺されたんだ。それからだ。分かり合えないなら、1つの種族だけ残せばいいと考えるようになったのは」

「それでも、いつか分かり合える日が来ると思います。お互いのうれしさや悲しみなどが分かり合えるように。何かを食べ、おいしいと思う心に種族なんてありません。その心こそが人の証だと思っています。それに1つの種族だけを残したとしてもほかの種族を見捨てたという思いが残り、いつの日か必ず後悔します」

「ああ、その通りだ。しかし、俺はそれを可能する方法を思いついた。今日はありがとう」

「いいえ、こちらこそ。しかし、その方法は実行してはいけません。必ず後悔するときが来ます」


 フィルとズンケル、アモルは互いに礼を言い、店を出た。


****


 アスラは走っていた。ひたすら町中を走っていた。困っている少女を見かけた。アスラは困っている人を基本見捨てない性格だったため、話しかけた。


「おう、どうした」


 声をかけたが、無視されてしまった。再び声をかけた。


「困っているんだろう」

「私にですか」

「そうだ」


 どうやら、少女は自分に声をかけられているとは思っていなかったらしい。アスラと少女はお互いに名前を教え合った。


「俺の名前は最強のアスラだ」

「面白いですね」

「最強なのは本当だからな。お前の名前は?」

「私はアイン。アイン・ザイリーベと言います」


 困っている少女は以前レイに会いに来たアイン・アンピュルテ・ザイリーベだった。


「アインか。お前はどうして、困っていたんだ?」

「知り合いと待ち合わせしているんですが、まだ来ていないんです」


 アスラにはどうしようもないことだったが、それでも手伝えることがないのかアインに聞いた。


「そうか、俺に手伝えることある?」

「ないです。しいていうなら、話し相手になってくださるなら、助かります」

「分かった。なんについて話す?」

「そうですね。愛って、なんだと思います?」

「愛か。あまり考えたことないな。最強の証明で忙しいし」

「お兄さんも考えたほうがいいと思います」

「愛っていうのは人それぞれだろう。いつまでも子供を守り育てたい、子供の意思を尊重して、自由にさせたいのもどちらも愛には変わらないだろうし」

「確かにそうですね」


 アスラは疑問に思った。アインの見た目は14才ぐらいの年だった。結婚を急ぐような年ではないため、愛について考えることを不思議に思い、尋ねた。


「そもそも、なんで愛について考えるんだ?」

「私が小さいころに親が亡くなっているんですけど、おじいちゃんはまだいるんです。けど、おじいちゃんから避けられていて、だから、愛について知りたいんです」

「そうか」


 アインとアスラが話していると大柄の男がやってきた。


「すまない。待たせた」

「ゴリウスさん、遅いですよ」


 ゴリウスと呼ばれた男性は黒髪黒眼だった。アスラより大きく、体格が良かった。アスラの方を向いて、名乗った。


「私は戦人のレゴリウス・グリオス。アインの相手をしてくれてありがとう。君も戦人だね?」

「おうよ」

「なら、ソルムで行われるゲームに出てみるといい。もっと強くなれるだろうからね」

「お兄さん、今日はありがとうございました。機会があれば、遊びましょう」


 アインとゴリウスはアスラにお礼を言い、その場から離れていった。


「ゴリウスと呼ばれていたあいつ、強いな。最強と証明にするために走り込みだ。」

 アスラはそうつぶやき、再び走り出した。


****


「皆さん、こんにちは。魔術師連盟所属のフラース・アンヴィ・セニュエロでーす」


 ベルを叩いたのはフラース・アンヴィ・セニュエロだった。そして、お構いなしに家の中に入っていた。


「何の用だ」

「私はレイ君の彼女なので、会いに来ました」

「レイは手が早いね」

「ちがう」

「こんな美人できれいでかわいくて、巨乳の若いお姉さんのどこが不満なのかなー?」

「まだ16才だし、元の世界に戻るので彼女は考えてない」

「お姉さんは21才だけど、年の差と種族なんて気にしないよ」


 こちらの世界では同種族で結婚することが多いが、異種族の結婚は多いとは言えないが、少ないとも言えなかった。種族によって、寿命や老い方が違うため、同種族でもない限り、年の差は気にされていない。


「じゃあ、どんな女性が好み?」

「優しい人かな」

「なら、大丈夫だよ。私、優しいから」

「そもそも、フラースさんはなんで俺を?」

「さん付けか、他人行儀だけど、まあいいか。これから君と仲良くなればいいし。君が異世界人で異能力者だからだよ」

「そうなんだ」

「そうだよ。今までに会ったことがない異世界の人だし、私の魔術だと異能力がコピーできないことが多いんだよね。その理由は分かってないけどね。君が未知の人だから、私は君に引かれたんだ」


 フラースの魔術は一部の種族を除き、修得できるものだったが、フラースの使う魔術はフラースでなければできないことだった。そのため、自分と同じ特殊な人に引かれていた。


「好かれていて、よかったな」

「困ったら、いつでもお姉さんを頼っていいからね。そういえば、ソルムで行われるゲームについて、知ってる?」

「何それ、わくわくするんだけど」

「2週間後にソルムで作られた異空間の中でゲームが行われるんだ。ルールや優勝商品などは分かってないけど、連盟や教会からも参加するらしいよ。私も参加する予定だしね」

「そんな優勝商品も分からないゲームに参加する人がいるのか」

「だって、ソルムで行われるんだよ。優勝賞品が貴重なものに決まっているよ」


 ルキスがそう言った。レイはその根拠について聞いた。


「なんで、そう思うの?」

「ソルムは商売大国で集まらない物はないといわれているからだよ。危険なものでも表では売ってなくても、裏や盗品によるオークションもあるからね。盗品や裏による販売は禁止になっているから、ばれたら捕まるよ」

「ゲームの方は一般の人でも参加できることから、公平にするための何かしらの手段が使われると思うんだよねー」


 その時、扉を開いた音が聞こえた。こちらの方に歩き、姿を現した。帰ってきたのはシュガーだった。フラースを見たシュガーが口を開いた。


「フランか、ここに来ていたのか」

「そうだよ。シュガーちゃん。もう、帰ろうかな。もっと仲良くなろうね、レイ君」


 そう言い、フラースは席を立ち、帰っていた。レイはシュガーにフラースについて、聞いた。


「フラースとはどういう関係?」

「フランとは前、魔術師連盟クリムに所属していた時に知り合った。獣人の魔術師は珍しいと言われて、絡むようになり、友人となった。みんなに言いたいことがある」


 シュガーはひと呼吸おき、言った。


「ソルムで行われるというゲームに出たいと思う。3日後にここを出る。それまでに考えておいてくれないか」


 シュガーは大会に出ることを皆に伝え、部屋に戻った。


「ボクも出るよ」

「シュガーが出るなら、私も出よう」


 ルキスとリアマは大会に出ることを決めた。ミラは迷っており、レイは出たいと思っていたが、一晩考えることにした。

 そして、それぞれ自分の部屋に戻った。帰ってきたアモルと相談し、ソルムの行われる大会にでることにした。

 こうして、彼らの日常の物語は終わりを告げ、次の物語が始まろうとしていた。


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