月人のルナと合流
使徒について
神力を授けられ、契約を結んだ者のことを指す。
契約を結んだ者はその存在の目的を補佐させ、主に尽くすことになる。どこまで自由を与えられるかはその主が決定権を持つ。また、元となる力がどれだけ与えるかも自由である。
例として、シュガー、シュテル、イグニスが与えている力は神力である。シュガーは3名、シュテルは2名、イグニスは1名の使徒を持つ。この3人は使徒に完全な自由を与えている。アリスはプロキオン、ペテルギウス、シリウス、ミカエルの4人の使徒がいる。自由を与えず、それどころか完全に意思を奪い、操り人形化としていた。
シュガーとシュテルは不老に必要な神力しか渡していないが、これは使徒に神力を渡した分だけ、自分が使える神力が減るからである。それに対し、アリスは戦闘に使えるほどの神力を渡し、神力結界すらも使用可能であった。
使徒を作る理由は各々で違い、シュガーが使途を作る基準は自分にできないことができるかである。
前回のあらすじ
謎の老人から宝の地図を買ったアモルとレイ。
霊人のセレネが地図を見てもらったところ、地図に封印がかかっていることが分かり、期待を高める2人。そんな時にシュガーが2人に会いに来て、ルキスに呼ばれていることを伝えられる。
シュガーの神装であるタロスに乗り、ルキスの元へと向かう。
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レイとアモルはシュガーの神装であるタロスに乗って、空を飛んでいた。
「今、どこに向かっているの?」
「ルキス達はデネブラエの南にいるそうだ」
向かう場所を聞いたレイは地図を取り出し、シュガーに見せてみた。
「シュガーにこの地図を見てもらいたいんだけど」
「最近、地図を見てばかりだな。ルキスにも見せられた」
レイから地図を受け取ると彼はそれを眺めた。
「セレネさんは何かしらの封印がかかっていると言っていたけど」
「確かに封印がかけられているな。どうやれば解けるかは分からないが」
「どうすればいいかな?」
「とりあえず、端っこに書いてある七芒星を頼りに探すしかないな。このマークは何か意味があるから、書かれているのだろう」
そんな会話を交わし、休みを挿みながら、3日間かけてデネブラエへとたどり着いた。
闇の国デネブラエの上空を飛びながら、ルキスがいる町へと向かう。シュガーはルキスにリトスを介して連絡した。
「ルキス、もうすぐ着きそうだ」
「分かった。入り口で待っているからね。もし、分からないときの目印は大きくて黄色い装甲をした機人を頼りにしてね」
「分かった」
ルキスとの通信が終わるとレイが今していたことを尋ねてきた。
「今のは何?」
「リトスを介して、ルキスと連絡を取っていた。縁ある神魂で出来ているリトス同士は連絡が取れると分かった」
「もし、英雄がリトスを作って、英雄に渡したとしてその場合はどうなると思う?」
「そういう場合は英雄が作ったリトス同士で連絡が取れるのかその英雄が持っていたリトスの元となった神魂と縁あるリトス同士が連絡を取れるかと考えられるな」
「そうなんだ、ありがとう」
ルキスがいるダイゴという町まで近づいていた。シュガーは魔術で目を強化し、地上にいるルキス達を探していた。
彼が言っていた大きくて黄色い装甲をした機人の姿を町の入り口で見つけた。タロスは地面にゆっくりと足を下ろしていくと足から液体状の銀色の青銅へと戻っていく。シュガーたちがいる胸の部分がエレベーターのように地上まで降りていった。
「待たせたな、ルキス」
「無理なお願いして、ごめんね。それにしてもあれがシュガーの神装かー」
「お久しぶりです、レイさん」
ルキスのそばにいたルナがレイに声をかけた。
「久しぶり、ルナ。呼んだということはキング型機人が見つかったの?」
「いるのではないかという場所をこの近くで見つけました」
「約束通り手伝うよ」
「頼りにさせてもらいます」
ルナとレイが話しているとルキスと共に行動していたラファエルとシュガーにリトスから出てきたサタンが会話を交わしていた。
シュガーがアリスからルシフェルを授かったようにラファエルは竜人のペテルギウスが授かった天使だった。そのため、3人は古い付き合いだった。
「生きていたのか、ラファエル」
「1度死んだけど、なんだかんだあって復活したんだよ」
「そうか。ほかのやつはどうしているか知っているか?」
「英雄たちと戦って全滅。僕はルキスに誘われて、自由に生きようときめたから」
「色々あったが、困ったらいつでも助けになろう」
「ところで隣の人はどちらさま?」
ラファエルはシュガーの隣にいるサタンが誰か分かっていなかったため、名前を聞いた。
「私だよ、ラファエル~。ルシフェルだよ~。まあ、今はサタンと名乗って、シュガーのヘタトロイだけどね」
「この人がルシフェル? 真面目だったのにどうしてこうなったの?」
「まあ、なんだかんだあって、堕天したのよ」
「なんだかんだあったんだ、ルシフェルも」
ラファエルと会話を終えたシュガーはルキスに話しかけた。
「ルキス、俺はこれで失礼する」
「えっ、手伝ってくれないの?」
「俺はこれから修行だからな」
「シュガーでも修行するんだね」
「するだろう、じゃあな」
サタンは赤い光となり、シュガーのリトスの中へと入っていくと彼は瞬間移動でその場から消えた。
レイはルナに把握できた理由を聞いた。
「なぜ、この近くと分かったの?」
「この近くで野良機人が見つかったので倒してみたところ、自分の意思はなく淡々と動いただけでした。機人は地下にいますので地上にめったに出てこないため、怪しいと思い、この町で聞き込みをした結果、洞窟があることが分かりました。そこを調べたいと思い、レイさんをお呼びしました」
「早速、行ってみようか」
人のレイ、天人のアモル、人のルキス、天使のラファエル、機人のデルタ、月人のルナの6人は洞窟へと足を歩める。
****
シュガーは瞬間移動でルークスにある魔術師連盟の入口へと移動していた。直接、中に移動しなかったのは瞬間移動できないように対策されているからである。
彼の目の前には建物を珍しそうに見ている女性がいた。女性の姿は腰まであるであろう銀髪を2つに分かれているツインテールの髪型をしており、ほんの少し黒みがかった青を主体にした服を着ていた。
彼女に見覚えがあり、声をかけた。
「メロディか?」
「シュガーじゃないか! 久しぶりだな! メロディが1番に会えたぞ!」
「残念だが、マーテルが1番目だ」
「会えたからいいや。シュガーはケイオス・リングに復帰するんだろう?」
「こっちの仲間と共に新しいギルドを建てようとしているんだが」
「それでもいいから入れ。あっちを出るときにマークを消しただろ。さっそく脱げ」
「とにかく中に入ろう」
シュガーとメロディは扉を開け、中へと入る。廊下を歩いていき、階段を上っていく。セラはシュガーにこの建物について聞いた。
「シュガー、この建物は何だ?」
「この建物は魔術師連盟マーティスの本部だ。俺は魔術師連盟からロッホの称号をもらって、指導者の立場についている」
「指導者……どういう意味だ?」
「責任がある立場についているということだ」
「なるほど」
階段を上がりきり、ある扉の前に立ち、ノックをすると中から声がした。
「どうぞ」
「失礼します」
シュガーたちが中に入るとそこには彼の上司でスキンヘッドが決まっている魔人のゴールド・プラータ・ホークがいた。
「お久しぶりです、ホークさん」
「シュガーか、久しぶりだな。何の用だ?」
「修行をつけていただきたく来ました」
「それは構わないが、隣の女性は婚約者か?」
「違います」
「それは残念だ。お前の結婚式で危ないスピーチをすることが夢なのに。だから、頼んだぞ」
「……考えときます」
シュガーはさっそく修行に入った。
…………
……
「この調子なら、あと2日で基礎をマスターすることができるだろう」
「ありがとうございます」
シュガーたちは部屋から出て、外へと行く。
歩きながら、これからのことを話し合った。
「メロディはこれからどうする?」
「シュガーと会ったんだし、一緒に行動する」
「思えば、ほかの奴らはどうしたんだ?」
「いつの間にかいなくなっていた」
「ほかの奴もそう思っているだろう。修行が終わったら、エクレールに会うためイグニスに行こう」
「エクレールか。あいつは何やっているんだ?」
「メイドとして、働いている」
「なんか、イメージができないな」
そんな会話を交わしながら、2人は歩き続けた。




