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宝の地図

種族について・夢人

夢を見せる種族。他人に夢を見せることで惑わす。高レベルの夢人が見せる夢は現実と気づかず、そこを現実だと思わせる。そして、夢の中なのに感覚も味わうことができる。

夢を見せられた人の中では一生夢を見続けることになることもある。身体能力は弱いが、幻を見せることで惑わし、精神を削り、隙をつく戦い方をする。


どの種族でも言えることだがごくまれに突然変異として、新たな種族が生まれることがある。夢人の場合は自分の意思とは関係なく、悪夢を見せ続ける悪夢人や眠らせ、記憶、幻などを自由に操る夢幻人などが生まれてくる。



前回のあらすじ

シュガーはアルトを勧誘するために魔術師連盟トリミニエオスへと向かう。その途中で旧友マーテルと再会する。

一方、イディナはレア種族である暴人を退けることに成功した。


****


 レイとアモルは風の国ウェントゥスにある町ムストへと向かっていた。


「それにしても、なぜウェントゥスにあるムストに向かうんですか?」

「それはムストでシュテルさんに会って、そのままデネブラエへと向かったんだけど、そのときに泊まっている宿屋に何も言わないで出てきたから」

「ああ……」

「しかも、窓ガラスも割って、そのまま放置で来たから謝罪しなくてはと思って」

「何があったんですか?」

「僕が破ったわけではないんだよ。だけど、色々あったんだよ」


 レイはアモルに事情を説明しながら、歩いていく。

 無事、ムストにたどり着いたレイたちは町長であるプリマの家へと向かって行く。その途中、老人にかすれた声で話しかけられた。


「お嬢さん、ちょっといいかい?」

「はい、いいですよ」

「宝の地図はいらんかね」

「宝の地図?」


 老人がアモルに見せたのはこの大陸が書いてある地図であった。ただ、それだけの地図にしか見えなかった。


「私には普通の地図にしか見えないのですが」

「この地図は不思議な地図で選ばれた者がある場所に行くと宝に必要なものを指し示してくれる地図なんだよ」

「それは面白そうですね」

「今なら、この地図。なんと、たったの1000リラ」

「それは安いですね。試しに買ってみましょうか」

「毎度あり」


 アモルは老人から地図を買い、受け取った。それをレイに渡す。


「見てください、レイ」

「僕にも普通の地図しか見えないね。ただ、気になるのは端っこに書かれている七芒星だね」

「私たちは英雄ですし、仲間の誰かが選ばれた者かもしれませんよ」


 そんなことを話し合いながら、歩いていると町長の屋敷に到着した。扉の前に立ち、ドアをノックした。


「どうぞ」


 確認が取れたので扉を開けるとそこには腰まで伸びた青髪を持つ人のアオイがいた。


「お久しぶりです、アオイさん」

「久しぶり、レイ。町長はこちらよ」


 アオイの案内で通された部屋には町長である魔人のプリマがいた。


「今日は何の御用でしょうか?」

「1ヵ月前以上のことになるんですが、宿屋の窓ガラスを破ったことを放置した件で謝りに来ました」

「それなら大丈夫ですよ。グランツ大公が直してくださりましたから」


 プリマが言ったグランツ大公が誰のことを言っているのか分からなかったため、レイはアモルに小声で聞いた。


「アモル、グランツ大公って誰?」

「シュテル様のことです」

「失礼します」


 新たに部屋に入ってきたのは長い黒髪に白衣を着た霊人、セレネ・エレオンだった。


「すいません。客人がいたんですね」

「今、話が終わったので大丈夫ですよ。セレネ魔術伯」


 セレネがテーブルに近づくとレイのポケットからほんの少しだけではみ出している紙が目に入った。


「レイ君、あなたが持っているその紙を見せてもらえませんか?」

「いいですよ」


 レイは地図をセレネに渡す。彼女はその地図をじっと見つめた。


「この地図には何かしらの封印がかけられていますね」

「封印?」

「ええ、何かしらのことをすれば、封印が解けると思います」

「封印があるということは宝の地図というのに信憑性が出てきたね」

「そうですね。これで失礼します。プリマ町長、セレネ魔術伯」


 レイたちは部屋を出て、屋敷から出ていこうとするとメイドに声をかけられる。


「お客様、すいません」

「何でしょうか?」

「先ほど、お客様に用がある人が来て、伝言を預かっています」

「伝言の内容は?」

「ライフィという酒場で待っているとシュガー伯爵がおっしゃっていました。……あの伯爵とお知り合いなんですね」

「はい、シュガーは僕たちの仲間ですよ。ありがとうございました」


 伝言を受け取ったレイとアモルはライフィという酒場に向かった。

 酒場に着き、中に入るとテーブルで酒を飲んでいるシュガーがおり、彼のそばにジルの姿はなかった。


「久しぶり、シュガー」

「久しぶりだな、レイ」

「僕に何の用事かな?」

「正確に言うと俺が用事あるのではなく、ルキスがレイに用事があるそうだ。あいつから連絡があって、連れてくるように頼まれた。月人のルナと言えば、分かると言っていたが」

「ルキスと行動していたんだ。用事は分かったよ。どうやって、移動するの?」

「俺の神装で移動する。さっそく行くぞ」

「その前に1つ聞きたいことがあるんだけどいい?」


 先ほどのプリマの屋敷に行ったときに気になる単語が聞いたので、レイはシュガーに聞いてみることにした。


「なんだ?」

「セレネさんに会ったんだけど、魔術伯って呼ばれていたんだ。魔術伯って、なに?」

「魔術伯とはウェントゥスだけに見られる爵位だ。この爵位は1代限りもので国が魔術に優れている者を集めるためのものだ」

「えっ、魔術師連盟があるよね?」


 レイはそういう疑問を抱いた。


「魔術師連盟は1つの国を贔屓せず、平等に接する。それに対し、魔術伯は国のために魔術を研究し、発展させていく」

「シュガーはその爵位を持っているの?」

「いや、持っていない。魔術伯は技術の流出を防ぐためにウェントゥスに戸籍を持っていることと魔術師連盟に属していないことが条件に入っている」

「そうなんだ」

「といっても連盟と全く交流がないわけではない。俺が知っているのはこれぐらいだ」

「教えてくれて、ありがとう」

「ああ、行くぞ」


 レイたちは神装タロスに乗り込み、ルキス達のところへと向かって行った。

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