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神に選ばれし英雄の異世界物語  作者: 甘味神宝
新たな冒険の始まり
42/86

最悪の災害・暴人

種族について・独自の力と種族の特徴

種族には特徴があり、独自の力を持っていることがある。

独自の力とは内側に出た特徴であり、森人や宝玉人が持つ魔力や竜人が持つ竜力、戦人の闘気などが当たる。この力は他の種族が持っていることもある。例としては森人と宝玉人の独自の力が魔力である。

ただし、種族の得意分野が違い、森人はマナの感知に優れ、宝玉人は呪いを掛けることに優れている。また、独自の力に限り、ほかの種族でも持って生まれることがある。


種族の特徴は外側に出ているものである。

獣人の獣耳や天人の不老、宝玉人の額にある宝玉がこれに当たる。これらの特徴は影響にされることはあれど、決してほかの種族に現れることはない。


これらのことで言えることは魔力や竜力などの独自の力は他の種族でも持って生まれることはあるが、不老や獣耳などの種族の特徴を持って生まれることはない。

ちなみにミラのフィデスである種族力理解フォルクスタンドは独自の力を使うことできるフィデスのため竜力を使うことができるが、種族の特徴である獣耳を生やして、獣人の姿になることはできない。ただし、竜化は竜力を使って行うため、それ自体は可能である。



3秒で分かる前回のあらすじ

シュガーが色々やりました。


****


 空は青く、白い雲がいくつか流れていた。

 カシスたちと別れたシュガーは都市ルークスの近くにいた。そこには彼のヘタイロスである竜人のジルニトラと魔人のサタンがいた。

 サタンは自分を除いて、2人が楽しんでいたことに不満を垂らしていた。


「2人だけ、楽しんでずるーい」

「リトスの中でゆっくりと寝ていたアンタが悪いでしょうが」

「ジルは厳しいわねー」


 2人がそのようなを会話を交わしているとスノウがシュガーに尋ねた。


「師匠、どうやってトリミニエオスを行くんですか?」

「これに乗って、移動する」


 シュガーの回りに白銀色の青銅が現れ、人型になっていく。大きさは5mぐらいでその背には体と同じ銀色の翼が生えており、かかとには釘が刺さっていた。

 彼はタロスの胸の内側にいた。


「来てくれ」


 彼女たちの前に右手の平を向けて、降ろした。最初に入ったのはジルであり、右腕の中を進む様子はまるで洞窟の中を歩いているようであった。

 やがて、シュガーがいる胸部にたどり着いた。


「中に入ることもできたんですね」

「この神装を使いこなすことで出来るようになった。今では腕などの一部だけを出せるようになった。飛ぶぞ」


 銀色の翼を広げ、動かすと巨人は地を離れ、天へと飛びだった。

 しばらく飛んでいるとスノウが空を飛んでいることに感激していた。


「これで空を飛ぶのは2回目です。最初は師匠に抱えられていました」

「お前も飛べるように指導するから、自由自在に飛べるようになる」

「それにしても師匠が飛んだほうが速くないでしょうか?」

「人数が多いことと飛ぶと魔力を常に使うから消費が激しい。これが翼力であれば、話は別だ……。んっ!」


 シュガーがスノウの疑問に答えていると横から何かが飛んできたのでタロスの腕で払い落とした。


「いかん! 今のは鳥とかでは無く、人だ!」

「師匠! どうするんですか?」

「なかったことにできないか!」

「できませんよ!?」

「何するの!」


 先ほど叩き飛ばされた女性はタロスにすごい勢いで近づき、蹴り上げた。その結果、タロスの右腕が外れ粉砕した。


「このままだとタロスが壊されるな。少し謝ってくる。ジルは念のためにリトスの中に待機でサタンはスノウの護衛を頼む。タロスは距離を取り、状況を判断し、それに応じて逃げろ」


 シュガーはジルをリトスの中に入れた後、タロスから出る。空を飛び、相手に近づき謝罪を始めた。


「先ほどはすまなかった」

「一発、殴らせなさい」


 金色の髪を持つ女性はシュガーに目掛けて、右拳が襲い掛かる。右手で受け止めるが。彼女の異様な右手に気付く。その右手は肌色でなく、赤かった。


(赤い右手にこの神力……。もしかして……)

「お前はーー」


 シュガーが言おうとした瞬間、腹に蹴りが叩き込まれる。たまらずに彼は火の魔術で自身の周りを爆発させ、無理やり距離を取った。


「マーテル。マーテルだろ?」

「シュガーじゃない! 久しぶり」

「久しぶりだな。久しぶりの再会だ、色々話したい」

「そうね、それについては私も同感。でも、その前に……」


 マーテルはシュガーにゆっくりと近づいていった。そして、彼の頬に右拳をめり込まさせた。


「これでお相子ね」


 殴られたシュガーはそのまま地上に向けて、落ちていった。

 マーテルに回収され、彼らはタロスの中へと戻り、団欒していた。


「本当に久しぶりね」

「ほかの5人もこっちに来ているのか?」

「来ているはずよ」

「あいつらも来ているのか」

「マーテルさんと師匠って、どんな関係なんですか?」


 マーテルとシュガーの2人を見て、スノウはそう聞いた。


「冒険仲間だ」

「冒険仲間ね」


 2人は口を揃えて、そう言った。マーテルは乗っているタロスを見て、シュガーに聞く。


「それにしても、これはなんなの?」

「これは英雄としての力の1つだ」

「へー、英雄になったんだ」

「ああ」


 雑談を続けているとタロスの回りに鳥が集まっていることにスノウが気づいた。


「師匠、鳥が集まっていますよ」

「もしや、これは……」


 スノウの言葉にシュガーは何か思うことがあったのか、掌に火の玉を作り、鳥を燃やした。すると鳥はボンと紙になった。


「やはり、式神か」

「式神?」

「アクアで見られる魔術の1つだ。だが、妙だ。この術を使える指導者はいなかったと記憶しているんだが」

「どうするんですか?」

「正規のルートじゃないから、警戒されているのだろう。このまま強行突破する。それに新しく手にした力を試す良い機会だ」


 シュガーの左目の色が赤から光沢ある黒曜へと変わっていた。


****


 そのころ、ソルムは滅びの危機を迎えていた。それは災害であった。ただし、台風や津波などではない。1人の暴力だった。

 それは暴れ続けており、種族名は暴人といい、世界に1人しか存在しないレア種族だった。暴人は何の独自の力も持たずに暴れ続ける。圧倒的に頑丈な肉体を持ち、誰よりも強く誰にも殺すことができていない最悪の災害だった。

 少し前のこと、角人のイディナはカフェでコーヒーを飲んでいた。


「この苦々しい苦みが我をぶう!」


 イディナは後ろから叩かれたことで口に含んでいた黒い液体が外へと放出される。後ろを振り向くとそこには華人のルリがいた。彼女はイディナと共にシューティング☆スターで働いていた。


「大先輩。仕事もせずに何をやっているんですか?」

「仕事も何も依頼が来ていないではないか」

「探してくださいよ」

「ちまちまとは性に合わん。我に合った仕事がない以上仕方ないことであろう」

「ルリー!」


 ルリとイディナが言い争っているとそこにティアがやって来た。


「仕事が見つかったよ☆」

「ふむ、どんな仕事だ?」

「黄色い暴れている人が退治するという仕事だよ☆ 暴れているのが何かが分からないんだけど、壊滅な影響を与えているから、それを倒した証拠に何かを持ってくることだって☆」

「我に合った仕事だな。早速行くぞ!」


 彼女たちは現場へと向かった。

 イディナの神装である雷鳴を響かせる戦車ビルスキルニルに乗り、移動していた。そこは海が近く、黄色の肌をした横にゴツイ人がいた。


「あれだね☆」

「このまま、轢き殺すか」


 戦車がさらに速度を上げると雷鳴を纏った。それを見ていた暴人は逃げるどころか、戦車に向かって走りだした。

 戦車を引っ張っていた黒山羊2匹は暴人が右手を払うと肉塊へと帰っていった。しかし、戦車の勢いは変わらずに暴人へと突っ込んでいく。

 それにも関わらず、暴人は受け止めていた。戦車の下の部分を持つと上へと上げた。


「やばい、脱出するぞ」


 イディナたちは脱出すると戦車は海へと投げ捨てられた。


「あの攻撃にも耐えるとは。これはもうあれしかないな」


 イディナがそう言うと天から雷が彼女に目掛けて落ちてきた。3つの神装が具現化されていた。右手には赤い鉄製の篭手ヤールングレイプルが填められ、腰には赤い帯をした神装メギンギョルズが巻かれていた。最後の1つは右手に握られていたミョルニルだった。


「ミョルニルで粉砕する。少しばかり力を溜める必要がある。その間、ティアは時間で稼いでくれ。ルリはサポートを頼むぞ」

「オーケーだよ☆」


 ティアは機械で出来た杖を取り出し、魔力を込めると槍の先のように風の刃が出現した。風の魔術を発動させると地上から少しだけ浮かび、暴人との距離を詰め、攻撃を仕掛けた。

 しかし、風の刃は皮膚をほんの少しだけ切り裂いただけだった。暴人の左拳がティアに襲い掛かるが、持ち前の速さで距離を取った。


「ティア、右に避けてくれ!」

「分かった☆」

粉砕するものミョルニル


 イディナはティアが避けたのをちゃんと確認した後に雷を纏ったミョルニルを投擲した。それは暴人に直撃し、吹き飛ばしたのちブーメランのように戻り、彼女は右手でキャッチする。


「大先輩、やりましたね」

「いや、そうではないらしい。化け物だな、あれは」


 ミョルニルが直撃したにも関わらずに立ち上がり、あまつさえは損傷があまり見られなかった。


「あれ以上の威力となるとシュガーやシュテルが同時にいないと無理だな」

「私がどうにかしましょう」

「誰だ?」


 3人以外の声が聞こえ、それは空から現れ、優雅に着地した。腰まで伸びた青髪の彼女の背には2枚の白い翼が生えていた。


「私は魔術師連盟マーティスからベルデの称号を受け賜っている翼人のアリア・ベルデ・アナンと申します」

「我はトルトニスの英雄にして、名は角人のイディナローク・モノケロース」

「魔術師連盟にもあれをどうにかするように指示が来ているので協力しましょう」

「それはいいが、何か手はあるのか?」

「大規模の魔術を発動させますので、時間稼ぎをよろしくお願いします」


 アリアは魔術を発動させるために海の方へと飛んで行った。


「これから、我も参加する」

「行くよ、イディナ☆」

「わたしはホウガンでサポートします」


 イディナとティアが前に出て、暴人の足止めに徹していった。ルリはなんとか隙を見つけて、自分の体内で作った毒を塗った矢を射る。それは並大抵の生き物なら一撃で立ち上がれなくするほどの毒だった。

 その矢は暴人に刺さったが、何もなかったようにそれを体から抜いた。


「どんな生物なんでしょう、あれ」


 足止めをしていると風が海側に流れていることに気付き、3人はそちらを見た。そこには巨大な竜巻がこちらに近づいていた。


「加減というもの知らんのか!」

「でも、あれなら☆」


 暴人の足止めを辞めて、その場から離れる。竜巻に巻き込まれる暴人であったが、地面を腕で掴むことで耐えていた。


「あれでもダメなんですか」

「耐えているということはあともう一押しだ☆」

「我の神装の出番だ。ミョルニル!」


 イディナはミョルニルを投擲した。雷を纏った斧は暴人に命中し、竜巻に巻き込まれていった。


「マンマミーア!」


 暴人はそんなことを叫びながら、海の彼方へと飛ばされていった。

 アリアは3人の前に着地した。


「みなさんが力を貸してくれたおかげであれをどうにかすることができました」

「あれぐらいは大したことではない」

「そうですか。協力に感謝します」


 優雅に飛んで行くアリアの姿があった。

 イディナ、ティア、ルリの3人は暴人を退けたという爽快感に浸っていたが、ルリがあることに気付いた。


「……これって、倒した証拠がないから報酬がもらえないのでは?」

「そうだな」

「……これって、徒労におわっただけなのでは?」

「良かったんだよ、ルリ☆ 僕たちは守れたんだよ☆ そう、人々の日常をね☆ まあ、シュガーからもらった報酬がまだ残っているし☆」

「大丈夫なんでしょうか」


 ルリの苦難は続いていく。

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