アース大陸からの到来者、月人のルネ
種族について・翼人
背中に翼をもつ種族である。独自の力は翼力であり、この力を持つことで空を飛ぶができる。
めったにいないが、翼力を持たずに生まれた場合は翼が生えていない。
寿命が50年程度で短いため、次世代を残すために恋愛には積極的である。
翼人が集まり、郵便物を配達するギルドがある。
3行で分かる前回のあらすじ
人魔戦争の再来が来るかもしれないと前英雄が話し合う
シュガーとエルがギルド トゥーレを設立しようとする
アース大陸から船がやって来た。レイたちが冒険しているのはヴァン大陸です。
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現在、都市ルークスには人が集まっていた。
英雄に選ばれた人のレイ、天人のアモル、獣人のシュガー。アース大陸から到来者 楔人のルプス、月人のルナ。英雄と同じレアタイプである聖女が2人とも同じ場所に集まっていた。
彼らは偶然にも同じ場所に集まっていた。
レイとアモルは買い物に出かけていた。あるところに人だかりができていた。
「あれはなんだろう?」
「行ってみましょう」
レイたちが近づくとその原因が分かった。
「どいてくれよー」
集まった人々に注意したのは機人だった。大きさはレイの2倍ぐらいであり、見た目は黄色の金属で出来ており、日光に当たり綺麗に輝いていた。これほどの機人はこの大陸では見られない種族だった。そのため、人が集まっていた。
機人のそばには金髪の少女がおり、どことなく高貴さが感じ取れた。
しかし、レイは機人という種族に会ったことがなかった。
「あれは機械?」
「レイ、あれはおそらく機人ですよ。私が知っている機人とはだいぶ姿が違いますが」
アモルがレイに説明していると人混みから抜けてきた紫髪の少女と肩が当たった。
「おい、気をつけろよ」
「すいません」
「すまないな、オイラのせいで」
レイが少女にきつく文句を言われていると機人に謝れた。機人はアモルが目に入ると彼女の顔をじっと見た。
「私の顔に何か?」
「種族は何だい?」
「天人です」
「本当にいたんだ!」
「天人だと!」
アモルがそう言うと機人と紫髪の少女が声を出して驚いていた。その声に反応して、周りの人に注目されてしまった。
「とりあえず、私の家に戻りましょう」
アモルは皆にそう提案し、その場にいる4人はアモルの後に続き、ついていった。
5人は庭に集まっていた。なぜ、家の中に入らなかったというと機人の体が大きすぎたためであった。
それぞれ自己紹介を始めた。
「僕はレイ・シルバです」
「私は天人のアモルと言います」
「私の名前は月人のルナと申します」
「オイラは機人のデルタだ」
「ウチは楔人のルプス」
自己紹介が終わると先ほどの出来事についてアモルは尋ねた。
「なんで、私が天人と言ったら、あんなに驚いたんですか?」
「ウチらの大陸では天人は伝説の種族だ」
「ウチらの大陸ということは他の大陸から来たの?」
ルプスが発した言葉にレイが質問した。
「そうだ。このヴァン大陸に興味があったからな。この大陸から来た奴がいて、一緒に冒険したんだ」
「そんな人がいたんだ」
「しかも、そいつアース大陸に来る際に船が沈没したらしい」
「不幸だね」
「この大陸に来たのはそいつに会うのとギルド ケイオス・リングを設立ためだ」
「ケイオス・リングとは何ですか?」
アモルがルプスにそう聞くと待っていましたと言わんばかりに説明を始めた。
「よくぞ聞いてくれた。ケイオス・リングとは違う種族同士が手を取り合い、助け合うギルドだ。様々な種族が集る、それがケイオス・リングだ。アモル、オマエも入らないか?」
「それは素晴らしい考えですね。しかし、入るかは考えてさせてください。会ったばかりなので」
「それもそうだな。ケイオス・リングはいつでもアモルを歓迎するぞ」
ルプスとアモルがギルドの話で盛り上がっているとレイはルナと話していた。
「なぜ、ルナさんはこの大陸に来たんですか?」
「この大陸で調べたいことがありましたので」
「調べたいことって?」
「この星では魔術が発達しています。それは機械文明が発達しなかったからです」
ルナの言う通り、この世界では魔術が発達していた。レイの世界は魔術が発達していない代わりに機械が発達している。この世界では魔術が機械に代わり、その役目を果たしていた。
しかし、それはある種族の存在が矛盾を起こしていた。
「なら、機人はどうやって生まれたのでしょうか? 考えられるのは2つ。1つは昔に高度な機械文明があった。もう1つ、機械文明はどこからか持ち込まれたかが考えられます」
「ルナさんはどちらの考えなんですか?」
「月人は元々、月に住んでいたと言われています。そこには高度な文明を築いていたと。理由は分かりませんが、この星に来て、争ったと伝わっています」
「その話から月から持ち込まれたということですよね」
「そうです。その争いの時に作られたキング型機人をどうにかするのかが目的です」
「キング型?」
レイが疑問そうな声を上げるとデルタがそれを説明する。
「オイラたち、機人にはいくつかの種類があるんだ。汎用性を重視したジャック型、特殊機能を付けたクイーン型、星の技術を集結させたキング型、戦闘目的で作られたエース型、特殊なケースに用いられるジョーカー型の5つに別れるんだ」
「なるほど」
「機人たちが起動すると命令がないためなのか暴れるケースがあるんです。中にはデルタのように起動した人をマスターと認識するケースもあります」
「たぶん、それは回路とかの問題だと思うんだ。オイラみたいにまっさらになっていることもあれば、昔の命令をいまだに遂行していることもある。まあ、人格の問題なだけのケースもあるけど」
「キング型は特に危険で数は少ないんですが、戦闘能力が高く自己修復機能があるため、暴れれば、手が付けられません。私は月人という種族が引き起こした問題を解決するために来ました」
月人がどういう種族なのか、レイは彼女に聞いた。
「月人って、どんな種族なの?」
「月から来たと聞かされています。機械技術を持つ以外は人という種族とあまり変わりがありません。異世界があると言われていますが、月人の場合は異星人ですね」
「手伝おうか?」
「えっ?」
「そのキング型機人を倒すのを手伝おうか? といっても僕たちは英雄だから自由に手伝えるわけではないけど」
「英雄様なら頼りになります。ぜひ、お願いします」
ルナとレイがこれからのことを話し合う。
「どうすればいいかな?」
「私とデルタが遺跡などを探しに行きますので本格的にキング型機人を処理するときにつついてくだされば助かります」
「分かりました」
「では、またよろしくお願いします」
「じゃあな」
デルタとルナ、ルプスが庭から出ていき、それぞれの向かうところへと歩き出した。
デルタはルナにこれからの予定を聞いた。
「ルナ、これからどうするんだ?」
「この大陸の地理を知りませんのでギルドに行き、詳しい人を探します」
「何か、困りごと?」
ルナたちはピンク髪をした冒険者に話しかけられた。
「ちょっと探し物をしていまして、地理に詳しい人を探しています」
「奇遇だね。ボクたちも探し物をしていて、あちこちに行くんだけど、一緒に来る? 旅は多いほうが楽しいからね」
彼女は当ても分からない物を探すため、その冒険者の誘いに乗った。
「それならよろしくお願いします。私は月人のルナと言います。貴方のお名前は?」
「ボクは人のルキス・ペリペティア。こっちは天使のラファエルだよ。これからよろしくね」
ルナに声をかけたのは英雄の1人 ルキス・ペリペティアだった。
こうして、ルキスとルナたちは冒険の旅へと出ることになった。




