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神に選ばれし英雄の異世界物語  作者: 甘味神宝
五大英雄ともう1人の英雄
20/86

魔術師連盟チクス

種族について・人

可能性に溢れている種族。ほかの種族が持つ独自の力を一番先天的に持つ可能性が高い。

ただし、獣人などの身体能力や独自の力を使わない種族の力はその種族の体を持つことで初めて意味があるので、それを先天的に持って、生まれることはない。

独自の力や突飛した力がないため、回転や剣術などといった技術を生み出されていった。



前回のあらすじ

アモルの家があるルークスに戻ってきたレイたち。レイとミラはフラースの案内により、魔術師連盟チクスへと行くことになる。


****


 レイは周りが暗く、見通しても先が見えない場所にいた。その場所でフォルテと対面していた。


「寝ていたはずなのにいつの間にこんなところに」

「ここは精神の世界だ」

「フォルテ!?」

「おかしな感覚だな。何度も話したことがあるのにこうして、対面するのは初めてなのはな」


 何度も頭の中で話し合い、助けてもらい続けてくれたフォルテがいた。レイが変身して、フォルテになるという性質である以上、2人が対面したことはなかった。だが、こうして対面していた。


「なんか、フォルテに会うのは不思議な感覚だね。これができるなら、会いに来てくれば良かったのに」

「俺様は元々お前の中にいんだよ。お前が来たの! 分かったか? まだまだ先のことだと思っていたがな」

「それなら、なんで来れたの?」

「だんだん近づいているということだな」


 フォルテが言った意味が分からず、レイはその意味を尋ねる。


「どういう意味?」

「記憶が戻ってねーし、今知る必要はねー。アドバイスがするとしたら、強くなれ。お前はまだまだ弱い」

「フォルテがいるじゃん」

「いつ消えるか、分からねーぞ。明日になったら、消えているかもな」

「俺も修行しているけどさ、フォルテみたいに強くなれるのかなー」

「なれるさ。なんだって、お前は俺様だ。才能がないわけがない。お前次第だ」


 レイはフォルテに対し、前々から気になっていたことがあったので、最後に尋ねた。


「1つ、質問していい?」

「なんだ。モテる秘訣か?」

「なんで、そんなに性格と姿が違うの?」

「世間の荒波に揉まれたからだ。じゃあな」


 レイは再び眠りについた。


****


 ルークスにあるアモルの家に戻ってきて、数日が経っていた。フラースは帰っていったはずだったが、後日また訪ねてきた。


「やあ、レイ君」

「フラースさん、今日は何の用事?」

「ほらー、先日、レイ君たちに付いて行って、迷惑をかけたでしょう。今日はそのお詫びとして、プレゼントを持って来たよ。プレゼントはねー、なんと私でーす」

「それはちょっと……」

「さすがに照れちゃうよねー。分かるよレイ君の気持ちは。ならー、プレゼントの私はもっと深い仲になってからあげるねー。今日はめったに行けない場所に連れて行ってあげるね」


 フラースが言うめったに行けない場所をレイは聞いた。


「それって、どこ?」

「魔術師連盟チクスだよ。レイ君も魔術が使えるんだし、見学するのも悪くないと思うよ」

「それなら、ミラも一緒に行っていい?」


 ミラも魔術を使い、ガルドラボーグを解析するという役目があり、何かヒントが得られるのではないかとレイは考えていた。


「もちろん、OKだよ」


 ミラを誘い、3人は魔術師連盟チクスへと向かった。

 向かった先はなぜか酒場であった。フラースは普通に入っていき、レイとミラも後を追いかけていく。彼女は店主に声をかけた。


「チクスに戻りまーす」

「はいよ」


 店の奥の部屋へと行き、その部屋に入る。部屋には机が3つ、椅子が20脚あり、さらに奥へと通じる扉があった。ミラはどこに向かっているのかをフラースに聞いた。


「なあ、チクスはどこにあるんだ?まさか、ここがチクスとか」

「間違ってはいないね。正確に言うとここは入り口だよ」

「ここが入り口? まさかー」

「まあ、見とくといいよ」


 フラースは黒い鍵を取り出し、鍵穴に入れ、回した。すると扉の周りに魔方陣が現れた。


「フラースさん、扉の周りに現れた模様はなに?」

「これはね、魔方陣といって、魔術を補助する技術だよ。ようこそ、魔術師連盟チクスへ」


 レイの質問に答え、フラースは扉を開けた。そこには大きな建物が建っていた。どれぐらい大きいというとレイたちがいる酒場以上に大きさだった。


「いやいや、ありえないでしょう。なんで、酒場の中に酒場以上に大きい建物があるの!?」

「魔術師連盟チクスはね、異空間にあるんだよ。魔方陣はここを繋げるためのもので黒い鍵はその魔方陣を発動させるための道具なんだ」

「空は青空が広がって、太陽まであるよ」

「それらは魔術で再現しているんだよ。大抵の人がこの異空間で暮らしているからね。町も作られているよ」

「どんな空間なんだ?」

「休日にその町で必要なものを揃えることができるし、薬草なども育てているよ。さっそく、中に入ろうか」


 3人は中へと入り、チクスまで向かって、歩いて行った。

 チクスにたどり着き、ミラは建物の壁に触った。


「建物の素材は普通の物で出来ているんだな」

「この建物がいつ作られたかがよく分かってないからね」

「ここにいる人が全員魔術師だと考えるとすごいね」

「町の方には一般の人で商売している人もいるよ。何がしたい、レイ君?」

「ならさ、ほかの指導者に会ってみたい」

「部屋にいそうな人がいるから、その人に会いに行こう」


 レイたちは建物に入り、右へと曲がり、進んでいった。

 このチクスという建物は大きく4つに分けられる。今、レイたちが入った場所はここにいる生徒が授業を受けるための教室や食堂などがある。彼らが向かっている右側には教師や指導者などの部屋があり、左側には生徒の部屋があった。その奥の建物には研究室や魔術の材料などが置かれていた。

 現在、レイたちは指導者の部屋がある場所に向かっていた。

 ある部屋にたどり着くとフラースはノックした。すると中から女性が出てきた。


「あら、フラースじゃない。何しに来たの?」

「私の恋人がほかの指導者に会いたいって、言いだして」

「会いたいと言ったのは本当ですが、恋人じゃあないです」

「分かりました。中に入ってどうぞ」

「いいのか、こんなあっさりと入れて?」

「大丈夫です。エスピは私たちが守ります」

(私たち……?)


 ミラがそう疑問に思いながら、部屋に入るとその疑問が解けた。部屋の中には金髪の1人の女性が眠っていた。その回りにはレイよりすこし大きい3匹の獣がいた。ユニコーン、黒い大猿、金色の狼の3匹であった。それらが女性を守っていた。

 しかし、レイとミラはある違和感がした。


「フラースさん。もしかして、この3匹とこの人は普通の生物ではない?」

「いい勘しているね。これがエスピちゃんの魔術だよ」

「……お客かな?」


 エスピが目覚めるとそう呟いた。体を起こすとレイたちの方を向き、自己紹介をした。


「初めまして、あたしの名前は天人のエスピ・パレス・エピオテース」

「エピオテース!? あんたが魔術師連盟の創立者の子孫なのか!?」

「そうみたい」


 エスピはミラの驚きに対し、軽い感じで返した。彼女はレイとミラをじっと見ていた。それにレイが気づき、尋ねた。


「何か、ありますか?」

「2人からは不思議な感覚がしている。まるでそばに何かがいるような、そんな感覚」

「背後霊かな?」

「背後霊っぽいのにはおぼえがあるんだけど」


 レイに覚えがある背後霊とはフォルテのことである。


「エスピさんの得意な魔術を聞いてもいいですか?」

「あたしの得意な魔術は守護霊を操ることかな。レイ君の得意な魔術は?」

「風です」

「そうなんだ。ミラちゃんの得意な魔術は?」

「氷を操ることです。あと、この本について、何か知りませんか?」


 ミラはガルドラボーグをエスピに見てもらった。ペラペラとめくり、本を閉じた。


「まるで分からない。この本は誰からもらったの?」

「シュガーという人から、大切に持っておくようにと」

「シュガーとはずいぶん懐かしい名前」


 どうやら、エスピはシュガーのことを知っているようであった。


「彼を知っているんですか?」

「彼とは30年ぐらい、チクスで指導者として一緒に活動していた」

「失礼ですが、あなたの年齢を聞いてもいいですか?」

「確か、今年で75歳のはず」

「シュガーは私が24歳の時にチクスの指導者になって、私は35歳でなった」


 レイとミラはシュガーが500年前から生きていると知っていたが、第三者から改めて聞くと実感させられる。ミラはその感想を呟き、レイはある疑問を抱いた。


「やはり、相当長生きだな。シュガーは」

「彼は50年前から、ずっと20歳って言っているけど」

「なんで、20歳なんだろう」

「きっと、お酒が飲めるからだよ」


 フラースがそんなことを言ったその時、建物が大きく揺れた。エスピとフラースには思い当たる節があった。


「またあれね」

「あれだろうね」


 2人が呟くと窓のところに白いカラスがやってきた。エスピが窓を開けると白いカラスは光となり、エスピの体に取り込まれていった。


「やはり、ミッテルが原因ね。あれを止めに行きますので、手伝ってください」

「手伝うよー。このままだとチクスがつぶれちゃうしね」

「それって、ここが潰れるほどの災害が来ているということ?」

「レイ君、それはここではいつものことだから」


 4人はミッテルがいる中庭へと向かった。

 向かっている途中でレイはフラースにミッテルについて、聞いてみた。


「ミッテルさんって、どういう人なの? その人が原因でチクスが潰れるって、言っていたけど」

「ミッテルちゃんはエスピちゃんの部下なんだ。ミッテルちゃんの問題はねー、魔術師としての才能なんだ」

「才能が問題?」

「そう。指導者に就くような魔術師は魔力が多いことんだけど、ミッテルちゃんはそれをずば抜けて、多いんだ。一般の魔術師の魔力が1だとするなら、ミッテルちゃんは100ぐらいだね」

「そんなに!?」

「それに魔術の腕もすごいしね。空を飛べるし、瞬間移動もできる。その魔力の量から放たれる魔術の攻撃はあり得ないほどの威力。大体、1年もあれば、大抵の魔術を覚えられるよ」

「すごい魔術師ですね。それほどの人がなぜ?」

「本人の問題でねー。本人にどんくさいところと制御の甘さ、独特の価値観のせいだよ。この3つに加えて、時々暴走するんだ」

「おい、帰っていいか」


 フラースから話を聞いたミラは逃げようとしていたが、レイに止められた。


「ミラ、ミッテルさんをどうにかしないとやばいんだよ」

「私はまだ死にたくない。いわば、シュガーが制御不能になって、暴れているようなもんじゃねーか」

「生きて帰れるって、ミラちゃんは心配性だなー」

「フラースがそんなに軽く言うってことは止まれって言えば、ミッテルは止まるのか?」

「それは無理だね」

「ちくしょー」


 4人が中庭に着くと中心に青髪をポニーテールにし、黄眼の女性がいた。女性はあちらこちらに巨大なビームを撃ちまくっていた。


「あの人がミッテルさん?」

「あれが本当に人か? あのビームに当たったら、何も残らないぞ」

「無駄だと思うけど、私がまず説得する。ミッテル、止まりなさい」


 エスピがミッテルに声をかけるが、止まる気配は微塵もなかった。


「駄目。聞こえないみたい」

「もっと、説得してください」

「止まらないのはいつものことだよ」

「そうね。いつも通りの手で行きましょう」


 エスピは腰から札を取り出し、3人に手渡した。


「これは魔力を一時的に止める札。これを貼る」

「あの状況で?」


 ミッテルの周りは巨大ビームに加え、炎まで踊るように動いていた。


「ただし、今のあの子には物理的な攻撃も魔術も効かない。札を貼るしかない」

「あの攻撃を避けつつ、近寄り貼るしかないのか」


 レイの中であることを思いつき、フォルテに相談した。


「フォルテ、俺の心剣であるあの白い槍で吸収できない?」

「あの魔力量は無理だな。まあ、今回はお前がやってみろ」

「……分かった」


 フォルテとの会話が終わり、ミラは青眼から金眼に変えて、フィデスを発動させ、鎖を具現化させた。


「レイは一瞬でいいから、あいつの気を逸らしてくれ」

「分かった」

「作戦があるなら、それに乗る」


 レイは魔術を発動させ、エスピは杖を取り出し、魔力を込めた。すると4匹の鳥が現れた。


「放つよ」

「風よ、弾となりて、敵を撃て。風弾」


 守護霊の鳥が4匹に風弾がミッテルに襲い掛かる。1匹の鳥が近づくとこちらに気付き、炎に焼き払われた。次に杖をこちらに向けた。


「危ない!」


 レイがそう叫び、その瞬間4人とも伏せた。杖から巨大ビームが放たれ、伏せた体の上を通り抜けていった。


「今だ!」


 ミラはミッテルの足元まで、鎖を伸ばしていた。まずは左足を巻き付き、地から離した。次に右足に巻き付き、氷で凍らせ、こちらに向かって引っ張る。左足が浮いていたため、踏ん張ることができず、体勢を崩し、転んでしまい、こちらに体が引っ張られていく。

 ミッテルは自分が放った炎の中を通るが、痛がる様子は無かった。むしろ驚きの感情に支配されており、ビームはこちらに撃たず、空に向かって、撃ち、建物の一部を貫く。


「良し、今だ」


 フラース、エスピ、レイは近づいたミッテルの体に札を貼った。すると暴れていたミッテルだったが、すぐに気を失い大人しくなった。


「死んでないですよね?」

「普通の魔術師なら死んでいるけど、この子は普通じゃないから大丈夫」

「問題を起こすなら、もっと対策できないのか」

「この子に悪気はないから。魔力量を普段5%ぐらいにしているけど、この威力だから」


 レイは周りを見て、建物が治っていることに気付く。


「壊れた建物が治っている」

「建物が壊れたら、自然に治る魔術を発動するようにしている。この異空間の大地は魔術で再現している。再現するために魔力を使って、魔術を使うけど、全体の50%ぐらいの魔力はこの子のが使われている。それに加えて、身に着けているものは魔力を抑える魔具。普通の魔術師なら、指が一本も動かすことができない。それでも、これくらいの魔術は使えるけど、この子は」

「規格外ですね。色々」

「うう……」


 ミッテルが目を覚まし、エスピに気付き、起き上がった。


「エスピ様。私、夢を見ていました。私が暴れまわる夢です」

「それ、現実」

「ああ、そういえば。虫がいたので、虫退治に夢中になっていました」

「虫退治して、あれなのか」


 ミッテルのやった行為が虫退治ということを知ったミラはそんな感想をもらした。


「フラン、お久しぶりです。横にいる人は恋人ですか?」

「おひっさー、ミッテルちゃん。そうだよ」

「違います」


 フラースの恋人発言をレイは否定する。


「なら、消し炭にした方がいいでしょうか?」

「それはやめて」

「私たち、友達です」

「……なんで?」

「フランが言っていました。友達と思えば、友達だと」

「……そうなんだ」


 ミッテルと会話して、エスピが言った悪気がないという言葉は何となく分かったが、それ以上に何を考えているのかが分からないというのがレイが抱いた印象だった。


「良かったね、ミッテルちゃん。友達が増えて。自己紹介したほうがいいよ」

「ミッテルです! 23才です! よろしくお願いします!」

「……レイ・シルバです」


 レイは思考を放棄し、諦めた。


****


 一方、アモルはケーラの森という場所に向かっていた。そこはルークスより、リベルダースにあると言った方がいい場所だったが、それでも向かっていた。それはなんとなくという理由だった。運命によって、導かれるとアドバイスされたため、なんとなくで行動した。


「やっと、着きましたね」


 そこには泉があり、その中心には白い祠が建っていた。もう既に先客である女性がいた。アモルがその女性に声をかけた。


「こんにちは」

「こんにちは」


 相手も挨拶を返した。


「こんなところで人に会えるとは思っていませんでした。私の名前は天人のアモル・リベラと言います」

「私の名前はルシフェル。アモル、どうしてここに来たの?」

「何となくですね。気分が向いたからとしか言えませんね」

「行動するときなんて、何となくとかくだらない理由でいい。だって、そう思ったんだから」

「確かにそうですね」

「時に私と貴方が出会ったのは運命だと思わない?」

「運命……ですか」

「ええ、貴方は運命を信じている?」


 ルシフェルはアモルにいきなりそんなことを聞いてきた。アモルはそのことを否定しなかった。


「中には運命的なものはあるかもしれませんね」

「貴方がこの森に来たのは必然よ。何かに導かれて、ここに来た」

「そうなんでしょうか?」

「私は面白いことが好きなの。それじゃあ、また会いましょう」

「ええ、また会いましょう」

「会うのは決まっている。そういう運命なのだから」


 2人は別れの言葉を告げ、ルシフェルは独り言のようにそう呟いた。


「なんでしょう、この声は」


 別れて、アモルはしばらく祠を観察していたが、何かに呼ばれたような気がした。

 声をする方へと歩いていく。ある程度行くと森の雰囲気が変わったことに気付いた。その感覚に見覚えがあった。


(水の神アクア様に会った時の感覚に似ている)


 さらに奥に進むと人影があった。どこかで見たことがあると感じ、近づくと人影は消えていた。その消えた人影のところを見ると白い矢が落ちてあった。


「これが……道標?」


 一度も見たことがなかったはずだったが、アモルには何となく分かった。矢に触ると手の平に刺さり、血が溢れ出る。


「なんです、これは!」


 矢は体内に入っていき、手の平を見ると傷は消えていた。そして、アモルの体から、ピンク色の極光が輝き出た。それに伴い、リトスである黒いロザリオもピンクに変わっていた。


「これが私のフィデス……」


 天撃を撃つように左手を前に出し、極光を集めた。


「極光撃」


 極光を撃ち放った。その威力は次々と木々がなぎ倒されていった。撃ち終わると極光が消え、リトスの色も元の黒へと戻った。その瞬間、疲労が一気にアモルに襲い掛かった。


「疲れが一気に来ましたね。これが私のフィデス、極光(アウローラ)。それにしても何でしょうか、この鼓動は?」


 ルークスの方から、道標である白い矢と同じ力をアモルは感じ取っていた。


****


 それから、数日が経ち、アモル、レイ、アスラ、ミラはアモルの家で集まっていた。アモルは道標を手に入れたことを皆に報告した。アモルにレイが道標がどんなものかを聞いた。


「その道標はどんなものなの?」

「道標は白い矢でした。今は私の中に入り込んでしまっていますが、そのおかげかフィデスに目覚めました」

「アモルがフィデスに目覚めたんだ。どんな能力?」

「私のフィデスは極光(アウローラ)と言います。これを発動させるとピンク色の極光が輝き出て、天力と同じように扱うことができます。まだ、どんな仕組みになっているかが分かっていないのでそこを調べる必要がありますね」

「天力の強化なんだね」

「簡単に言うとそうですね。そういえば、アスラのフィデスの名前は何というのですか?」


 今までアスラのフィデス名を聞いたことがなく、この際聞いてみることにした。


「名付けてねーよ」

「それはいけませんね。名前を考えましょう」


 アスラのフィデスの名前をみんなで考えることにした。


「いいですね。私から行きますね。黒い腕なので、アーテルブラキウムでどうでしょうか?」

「長い」


 アモルが発表したが、長いという理由でアスラに却下された。


「次は俺だ。アスラは戦士だろ。戦士という意味を持つストラディオットなんて、どう?」

「4文字以内で」

「拳が弾丸なみに早くなるようにと願いを込めて、バレットでいいだろ」

「ミラの意見を採用。俺のフィデス名はバレットで決定だ!」


 こうして、アスラのフィデス名が決まった。

 アモルはここにいる3人のフィデスを整理した。


「アスラのフィデスがバレット。私が極光(アウローラ)。ミラが七力理解(セブンスタンド)

「いや、私のフィデス名は変えたぞ」

「えっ、どんな名前に変わったんですか?」

「リアマにアドバイスをもらった結果、種族力理解(フォルクスタンド)だ」

「そもそも、なんで名前を変えたの?」

「使える独自の力が7つ以上、超える見込みがあるから」


 レイの疑問にミラは答える。

 レイはアモルに道標について、次の在処を尋ねた。


「アモル、次の道標について、分かる?」

「ええ、この都市ルークスに道標の力を感じます。感じる場所から、おそらく魔術師連盟マーティスにありますね」

「偶然、この前チクスに行ったんだ。今度はマーティスか。ミラがいるからすんなりといくね」

「マーティスか……」


 道標を手に入れるため、レイたちの次の目的地は魔術師連盟マーティスであった。


 1つ目の道標を手に入れたアモルたち。2つ目の道標も無事に手に入れることができるのだろうか。

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