初期設定
気がつくと私は真っ暗な空間にいた、自分の体も全く見えないとても不思議な感覚に戸惑っていると、
「これから初期設定を行ないます。まず『ヴァーチャルリアリティヘッドギア』に登録したログインパスワードを入力してください」
と何処からともなく聞こえてきた、そして真っ暗な空間に入力キーが出現した。「なるほどこれから初期設定なのか」と思いながら、真っ暗で見えない手で少し失敗しながらもパスワードを入力して行く。
「確認しました。次に注意事項をしっかり読んだ上でそれに同意するなら「同意する」を選択してください」
ウィンドウが出現するとそこに長ったらしく注意事項が書かれている、説明書に書いてあったことと同じような内容だったので私はそれを流し読みして「同意する」を選択した。
「有難うございます。これからキャラクター設定に入ります。キャラクター名を入力してください」
私はめんどくさいので「トウカ」と入力した。え、個性が無いだって?
「次に外見を設定します。VRギア内にある外見データを使用しますか?」
私は「はい」を選択し、予め現実の自分の体をスキャンして読み込ませていたデータを出力した。すると目の前に身長170cm弱の肩にかかる位の黒髪ストレートの、私、日向冬華が無表情で立っていた。友達から「長身でスタイル良くて巨乳で美人でイケメン」と言う評価を貰っている、なんでも「美人とイケメンを2:1でいい感じに混ぜた感じ?」らしい。何回か告白されたことがあるけどそんなに言う程でも無いと思う。「外見を編集出来ます」とのことなので、私は自分の体をまじまじ見る、身長はこのままでいい、顔は友達を信じる、体型は気をつけているので大丈夫だろう、後は…
「胸だな、胸を小さくしよう大きくてもデメリットしかないし」
と言って胸をふたまわり程小さくした。「これぐらいかな?」ともう一度体全体を見る。巨乳だった胸が小さくなり、何時もよりスレンダーに見える、「よし」と頷きながらどんどん設定して行く、
「声質はこのままでいいか、へー髪型とか色々変えられるんだー」
そして、設定が終わり一度確認する、そこには白銀色の癖のないショートヘアーの私がいた。正直銀はやり過ぎかと思ったけど、ファンタジー要素を少し入れたかったのでしょうがない。そして「決定」を選択する「一部設定変更が出来なくなります。よろしいですか?」ともう一度確認されるが、悩むことなく「はい」を選択する。
「次に、スキルを6つ選んでください」
と言う声と共に目の前のウィンドウに、スキルの一覧が出現した。正直、前情報の全くない私にはさっぱりわからないので、「ヘルプ」を選択して一つ一つ確認する。
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武器スキル
扱う武器に補正が掛かる、取得しなくても武器を扱うことができるが、武器本来の性能を出すことは出来ない。
レベルが上がることにより「アーツ」を覚える。
魔法スキル
魔法を扱うことができる。
レベルが上がることにより魔法を覚える。
ユニークスキル
様々な行動に補正が掛かったり、新たな行動を行えるようになる。
レベルが上がることによりスキルの性能が上がる。
武器スキル一覧
武器スキル「大剣」
大剣を扱えるようになる。筋力が上がる。
武器スキル「片手剣」
片手剣を扱えるようになる。筋力と技量が上がる。
武器スキル「双剣」
双剣を扱えるようになる。技量が上がる。
武器スキル「短剣」
短剣を扱えるようになる。技量が上がる。
武器スキル「槌」
槌を扱えるようになる。筋力が上がる。
武器スキル「弓」
弓を扱えるようになる。技量が上がる。
魔法スキル一覧
「火」の魔法
火の魔法を扱えるようになる。MPと魔力が上がる。
「水」の魔法
水の魔法を扱えるようになる。MPと魔力が上がる。
「風」の魔法
風の魔法を扱えるようになる。MPと魔力が上がる。
「土」の魔法
土の魔法を扱えるようになる。MPと魔力が上がる。
「光」の魔法
光の魔法を扱えるようになる。MPと魔力が上がる。
「闇」の魔法
闇の魔法を扱えるようになる。MPと魔力が上がる。
ユニークスキル一覧
調合
調合を行えるようになる。
錬金
錬金を行えるようになる。
鍛冶
武器を製作することができるようになる。
裁縫
防具を製作ことができるようになる。
工作
アクセサリーを製作ことができるようになる。
加工
素材を加工することができるようになる。
調教
モンスターを調教できるようになるようになる。
望遠
遠くを見ることができる。
採取
物を採取するときの効率が上がる。
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「うーん、どうしようとりあえずどんなスタイルで行こうか決めよう」
ソロで行く事に決めているから、近距離も遠距離も対応できるようにしたい。
「そうなるとやっぱり弓かな? 魔法だといろんな種類の属性取らなきゃならなくなりそうだし」
そうすると近距離武器は技量が上がる短剣か双剣かな。
「よし短剣にしよう、やっぱり弓と合わせるなら双剣より短剣の方があってると思う。見た目的に」
残り4つはどうしよう、
「残りは調合と錬金と望遠と採取かな?調合と錬金の違いが余り分からないけれど、調合と錬金があれば弓の矢を補充できるようになると思う。望遠で周りを警戒しつつ手早く採取するみたいな感じスタイルかな?」
まだまだ悩み事があるけど、「とりあえずこれでいいや」と思いながらスキルを選択する。
「確認しました。これで初期設定はを終了します。これより「始まりの地」へ転送します。「IdealEarthOnline」の世界をお楽しみください」
と言う声と共に、真っ暗だった世界が白い光に包まれた。
1章ごとにまとめて掲載するか、完成したものから掲載するか悩み中です。