表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

【プロットタイプ】死生観

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

瑠衣は誰よりも生きてるし、鏡花は誰よりも死んでるんです。

だからこそ、穴を埋めたくて瑠衣に干渉します。

死生観というのは、普通に生きていたら余り考える事は無いだろう。ぼーっと生きていても明日は来るし、死ぬ時の事を考えても仕方がない。

でも俺は、俺達は、死生観について独自の解釈を持って生きている。


「二次元、三次元問わず、余り使って良い言葉では無いけれど、『死ね』とか『殺す』って言葉があるでしょう? あれはやっぱり、相応の覚悟がないと使ってはいけない言葉だよ」

自分の登場人物の死に様を描きながら、ふとそんな言葉が零れた。

軽々しく『死ね』や『殺す』という人程、その言葉の意味を理解しないまま使っている。相手が死んだ後の事なんか、全く考えないで投げ付ける。

在り来りだが、矢張り其れは……好きじゃない。

「其れはそう」

「其れはそう」

隣と左斜め前に座っていた瑠衣と鏡花が全く同じタイミングで顔を上げ、じっと此方を見据える。目が本気だった。其れこそ、威圧感で殺してしまえそうな程。

「だから、私はそう言う言葉を使う時には、ガチで使ってる。自分に対しても、相手に対しても」

「其れは俺も。ニュアンスの違いこそあれど、やっぱり相応の重さが伴う」

鏡花は何時になく真剣な顔をすると、しっとりと口を開く。

「『今の私は死んだも同然』というのは、私の中で常にある感触。自我と呼べるものが存在せず、代わりとなるものがただ霧のように漂っているに過ぎない。それでも他者は『生きている』と私を定義するのでしょう? 元気ハツラツ、活性的って。

そんな事は無いんだよ。人間失格もそうだけど、中身が伽藍な人間は死んだも同然なんだよ?

必然的に、絶対的に『生きている』と定義出来るのは、君とか瑠衣の方。ただ自分のあり方全てを費やして行動している。其れこそが生きるってことでしょう?」

死生観について語る鏡花は非常に饒舌だった。その事に僅かに面食らいながらも、思わず納得した。鏡花は冗談抜きで誰よりも死んでいるし、だからこそ生者に恋焦がれているのかも知れない。

「俺も不本意ながら、此奴の意見に同意。生きた証を残す為に物を書いてるし、その為に筆を取り続けてる。だからそれから離れる様な事があれば其れは俺であって俺じゃない。側だけ同じの別人でしかない」

それを皮切りに、皆また執筆に戻った。書かれた小説は皆似たよったりな死生観に塗れた小説になった。

死生観、考えた事あります?

生きるか、死ぬか。死生の定義付け。

普段の創作ではあんまり考えません。考える必要が無いので。


でもこの子達を書いてる時には考える事が多いです。

創作こそが生き様で、死に様だから。

物を書いてないと死んだようなもの。がこの子達だから。


瑠衣にとっては物を書いて、この世に残す事が生き様なんです。

だから其れをしていないと自分じゃないし、それから離れる様な事があれば自分は死んだも同然なんですよ。

ただの廃人って事ですね。


逆に鏡花は創作の為に死に続ける事を決めてます。

人格が存在せず、作ったとしても全て登場人物の為に使い潰します。

作る為に廃人になったんです。


漫画の名言に『いざとなったら死ねば良い』というものがあるんですよ。

あれ、飛び降り自殺しろ、とか、首を吊れ、という訳ではなく、自分の構成する全てを捨て去って生きろ。という意味なんですよ。

だから瑠衣くんと一緒。

『側だけ同じの別人。だから死んでるのと一緒』


死ぬとか殺すとか、それぐらいの重さで使って欲しいものですね。

盛るだけ盛ってから散って欲しいし、笑い半分にそんな事言わないで欲しいという事です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ