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魔王を倒してその後わからせた!

 魔王城はヨーツンヴァイムの東に広がる海を挟んだ向かいの孤島にある。


 火山でできたその孤島へは船で渡ることができるものの、魔王城へはあちこちから吹き出す溶岩流が行く手を阻んでいる。


 そこで俺は、氷河の女神スカーラからもらった《氷河のしずく》を使った。


 すると行く手を阻む溶岩流はたちまち凍りつき、魔王城へ容易に渡ることができた。


 魔王城の中に入ると魔物の姿などはなく、あっさりと魔王の玉座の間にまでたどり着いた。


「私は魔王ジポルキン。日本より転生してきた氷河期の勇者よ。まずはここまで来たことを褒めてやろう」


 玉座から静かに語りかける魔王は、30年近く子供部屋に引きこもり一歩も外へ出たことがない氷河期おじさんのようなおぞましい姿をしていた。


 お、俺はここまでじゃなかったんだからねっ!

 

 魔王はさらに続けた。


「私はこの世界が憎い。そしてこの世界に蔓延するエロが憎い。次元を問わず幼女のエロなら尚更だ。なぜならそれらのせいで私の人生は狂わされ、氷河期童貞キモヲタおじさんになってしまったからだ!」


 やっぱりお前も氷河期おじさんだったんかーい! しかもガチやんけ!


「そこで転生した私はこの世界で魔王となり、人間を堕落させ引きこもりおじさんを大量生産するエロを根絶すべく、世界をセンシティブで覆ったのだ!」


 あれ? 何だかこのおっさん、ちょっとマトモなこと言ってないか??


「どうだ勇者よ。私の仲間にならぬか? 然らば、メスガキをあの手この手でわからせた画像を収めたUSBをやろう」


 メスガキをあの手この手でわからせた画像……だと!?


 一瞬心を動かされたものの、俺はすぐさま思い直した。


 俺にはそんな画像がなくても、《わからせ棒》を使ってわからせることができるメスガキどもがいるじゃないか!


「悪いがその誘いは断る! なぜなら、俺にはリアルでわからせることができるメスガキがたくさんいるからだ!」


「ぐはあっ! リアルでわからせることができるメスガキがいるだと!?」


 魔王は致命的なダメージを負ったようだった。精神的に。


「ぐぬぬ……。貴様のようなリア充な氷河期など爆ぜるがよい!」


 こうして魔王との戦闘になったのだが、初手で会心の一撃が出て120ポイントのダメージを与えた俺は、あっさりと魔王を倒してしまったのだった。


 魔王に勝利したと思ったのも束の間、魔王の玉座の後ろから幼い女の子が現れた。


「あ~れれ~、魔王のおじさん倒されちゃったの~? ざこ過ぎでしょ、マジウケる♡ こんなにあっさり倒されちゃったらつまんないじゃ~ん♡」


 そう言いながら、女の子は床に倒れている魔王を足でグリグリしている。すでに亡骸になっているはずの魔王なのだが、心なしか喜んでいるかのように見えた。


 っていうか、この女の子は何者なのだ?


 赤い髪をした幼いその女の子はどこか見覚えのある顔をしている。そしてこの生意気な口調はやはり……。


「お前って、もしかしてイザベルの姉妹か何かなのか?」


「ありゃ~、どうしてわかったの? 確かにあたしはイザベルの双子の妹アナベルだよ~ん♡」


 やっぱりそうだったのか。どうりでメスガキ感が半端ないと思った。


 っていうか、イザベルの妹がどうしてこんなところに?


「きしし、どうしてここにいるのかって思ってるでしょ~? それはね、お姉ちゃんと喧嘩して、それでちょっと困らせてやろうって思って、魔王のおじさんを唆しちゃったってわけ~♡ まぁざこ過ぎてあっさりやられちゃったけど~♡」


 アナベルは底意地の悪い笑みを浮かべながら魔王の亡骸を足で弄んだ。


 そ、そんなくだらない理由で!? 姉のイザベル以上にとんでもないメスガキじゃないか!


 つまり、諸悪の根源はお前ということだな。そういうことなら俺は容赦しない!


 俺は《わからせ棒》を使った。


「は? 何それ? ちょ、待って! それはムリ! ぜぇ~ったいにムリ!」


 俺は《わからせ棒》を使った。


「だめっ! やめて! ねぇ、お願い! お願いだから! やだやだやだあああああ!」


 俺は《わからせ棒》を使った。


「ひゃあ!? あ゛あ゛あ゛……、痛い痛い痛い痛い! ふえっ、ひっ、あっ! ご、ごめんなひゃい、ごめんなひゃ~い!」


 俺は《わからせ棒》を使った。


「ひゃん♡ やっ、だめっ……あっ♡ お゛お゛お゛お゛お゛……。はっ♡ ひっ♡ ふえっ♡ もっ、もっと……、もっとしてくだひゃ~い♡」


 俺は《わからせ棒》を使った。


「お゛ほっ♡ ん゛はっ♡ あひゅ♡ あ゛っ♡ はひっ♡ ふひゅ♡ ん゛ほっ♡ あ、あぁ……、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛♡ ら、らめえええええええ♡」


 その後も俺は《わからせ棒》が擦り切れるほど使い続け、ついにアナベルをわからせたのだった。

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