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プロローグ

『……容疑者は依然として黙秘を続けており、警察は慎重に取り調べる方針です。では次のニュースです。氷排法、いわゆる氷河期世代強制排除法が施行されて一年目の今日、全国各地で一斉に氷河期世代の排除が進められており……』


 ピピピッ、ピピピッ――。


 ペコッ、パキッ。


「フッ、フーッ、ズズ、ズズズズズ……。ハッ、ハフハフ」


『この氷排法は、社会に何ら貢献することのない氷河期世代、とりわけ無職、引きこもり等の中高年の救済と再生を断念し、彼らを合法かつ強制的に異世界へと送致する画期的な法律で……』


 ふん、こんなの俺には関係ないし。だ、だって俺は氷河期だけど近所のコンビニへだって買い物に行けるし、何ならアキバにだって行けちゃうくらいだし。


 し、仕事だって、ネットのフリマで小遣いくらいは稼いでるから、む、無職なんかじゃないし!


『この法律の施行後、今日までに延べ30万人もの氷河期世代が様々な手段により異世界へと送られており……』


「フーッ、ハフハフ。ズズズ……」


 ピンポーン……。


 ん? 昨日注文したカマゾンの配達か? つっても朝早いな。


 ピンポーン。ピンポン、ピンポン、ピンポーン!


 だぁーっ! っせーな、今行くっての!


 ガチャ。


「はい、どちらさん?」


 パシュ! パシュ、パシュ!


 ――ドサッ。


『……こうしたことから、当局では送致の強化を進めていく方針です。続いて今日のお天気です。お天気キャスターのモナちゃ~ん! は~い、こちら現在の有明の空ですが……』

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