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噂好き(ミステリー小説 第六話 プリンター)

噂好き(第六話 プリンター )


柳井まどかさんのご遺体状況が司法解剖に所見によって悪らかになってくれにつれ、その残虐性に目を覆うコメンテーター達だが、幸子は騙されない。

「マスコミなんて金になればなんでも良し。倫理観なんてあったもんじゃない。」

柳井さんは両手首を鋭利な刃物で切られており直接の死因は大量出血によるショック死だった。

死亡推定時刻は午後9時過ぎ、犯人が犯行一時間後に同居している内縁関係の男性、水上清さんが帰宅したことになる。

10時過ぎに帰宅したスーツ姿の水上さんは直前に近くのコンビニで「おつまみと缶ビール2,3本」買ったのを店員は記憶していて店内にある監視カメラにも写っていた。

このことから水上さんの供述に嘘が無いと県警は発表。

また、柳井まどかさんの職場での評判もよく、友人とのトラブルも無い、一時期犯人に仕立てられた 高田高貴さんが柳井さんをつけていたのも全くの誤解。

ご近所の方々が独り身の高田さんを見かけてたまたま柳井さんの姿を見ただけで「高田さんが柳井さんのストーカーじゃないか?」と勝手な憶測が一人歩きしていただけ。

ようは噂の範疇だったのだ。

高田さんが目深に帽子をかぶっていたのは柳井さんをつけていたのではなく、引きこもり状態が長かった為、太陽の光線のまぶしさに慣れていたかっただけ。

勝手な噂が物語を作って面白おかしく人々の口をついて出ていただけの事。

今後の高田さんの名誉回復を心より祈っています。

こんな言い訳をコメンテーター達は言っていた。

「それにしても右手人差し指の腹が写っていた捨てられていた写真の一部分で何が分かるのだろう。あの日は小雨が降っていた。夫(渡部昭)の傘も濡れていたし?側溝で見つかったとなると多少は濡れていたはず。それも写真は小さく千切られているんだから指紋が取れたなんてホントなんだろうか?確かに急いでスマホで柳井さんの姿を高田さんの家に忍び込んで窓から写し、焦って指が写ってしまっていても冷静になったら気が付くと思う。なにかおかしい。」

幸子の直観力は研ぎ澄まされていく。

まるでサバンナの猛獣が獲物を狙い様に。

が、日に日に幸子は何故か食欲をなくし衰弱していく。

好物の甘いもが食べれない。

口に出来ないでいるのだ。


そういえば、例の写真何処のプリンターが使われたのであろうか?

どうしてか、幸子は気になってならなかった。

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