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超能力という名の呪い  作者: ノーム
四章 封印前夜・前編
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54話(神サイド) 娯楽


 俺たちは、崖から見下ろす体制で、汗を拭いながら呟いていた。


「ほんとにここか?ここ通るのか?璃子」


「そうよ。……きっとね」


「……」


 アスファスから地図を渡され、打倒『NoS』の旅が始まってから早二日。

 まるで嘲笑うかのように、太陽が俺たちに向けてギラギラと熱を放ってくる。

 もっとも、本意とは限らないが。


「あーあ、日本もそろそろ終わりかなぁ」


「物騒な事言わないで!そうしないために私たちがいるんじゃないの!」


 俺はゴクリと唾を飲み込んだ。

 そう、目の前にはーー大量の下級悪魔がひしめき、人を殺し、食い散らかしていた。

 まあ、それだけならいい。

 いや、全然よくはないのだが……。


「なんで、あの二人はこの事を黙ってたんだろうな」


 俺ははあとため息を吐く。

 そう、何よりも問題なのは、この事を秘匿していた、アスファスとエラメスも含める神仰教の皆だ。

 俺たちに与えられる任務は『NoS』と『YES』と悪魔の殲滅。

 だからこそ、目の前にあるーー大阪府の悪魔大量発生案件は、幸太郎たちにとっての最優先任務のはずなのだ。


「今はそういう面倒くさい話は後にして……さっそく、片付けるとしますか」


「ええ」


「……ああ」


 要の言葉を皮切りに、俺と璃子は走り出し、能力を行使し……悪魔狩りを始めた。


 *


 下級悪魔たちが人々を襲う中、とある女は死体が積み重なって出来上がった玉座にふんぞりかえりながら、もう何本目になるか分からないコカコーラゼロを飲み干した。

 カンで飲んだため、口を上にして、カンを逆さまにしながら底をカンカンと叩く。

 すると、狙いを誤ったのか、コーラの残りによってできた黒い雫が、その女の目を叩き、浸透した。


「痛!?」

 

 すると、かなり激痛だったのか、目を押さえながらゴロゴロと、その女称カーペットを転がった。

 

「くうううううう……。多分、今世界で一番残酷な被害にあった人間は?と問われると間違いなく、私一択だわ……」


「ああ!確かにそうだな!お前の目ん中にコーラが入ると同時に何十人かの首を吹き飛ばしたが……お前が一番辛そうだな!だってこいつら一瞬で逝ったし」


 女が目に涙を浮かばせながら愚痴っていると、その玉座の下で遊んでいた男が快活に、やけに長文で笑った。

 それは、簡単にいうのであれば……一瞬で死ねた者は幸運、生きれば生きるほどに辛い何かが己を襲う……と。


「……あんたの声、大きすぎない?なんとかなんないの?」


「ならないな!アルド……アルファブルームと戦ってから俺は後悔のないよう己に縛りを課さないと決めたのだ!……正直、祐雅との日々は退屈だった」


 女が男を注意すると、前半は逆にさっきより大きな声で、そして後半は普通の音量で話した。

 そう、昔組んでいた『勇者』の事を思い出しながら……。


「はあ……。そんな大声出して、目敏くアルドノイズでも来たらどうすんのよ。アルドノイズならともかく……私たちが人間である限りアルファブルームには万全の状態で挑まないと。……シェスは別だけど」


 女ははあとため息を吐きながら目を細める。

 とある、最強の少女を思い出しながら。


「はっはっは!確かにこの時間がずっと続けばいいな!さすれば俺たちはもっと人間をーー」


「お前……!創弥、なのか……!?」


 男ーー太刀花創弥は、何者かに会話を邪魔され……自分の名前を呼ばれた気がしたため、そちらの方を振り向いた。


「生きてた……のか?」


 そこには、創弥の旧友、七録要が、目を見開きなが、創弥を見ていた。

今回は、なんと1,500文字!なが……くは決してないが、頑張った!なんかどんどん新キャラ出たりなかなか死ななかったりして今後が不安でしかないけど大丈夫!きっと大丈夫!……そう、キット……!

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