表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
超能力という名の呪い  作者: ノーム
三章 [FORTHS]編
39/301

34話(神サイド) [FORTHS]の過去⑤


「アスファス様側についていると無知無能無知蒙昧?まずはふざけるなと言いたいところだが……どういう意味だ?」


「冷静で助かるよ。流石[勇者]様だ」


 人々の希望に満ちた剣と、人々の絶望に満ちた剣が交わる。

 両者が一振り剣を振るうだけで、辺り一面が吹き飛び、まるで世界の砂漠化現象はこの2人が原因なのではないかと思えるほど。

 

 互角。


 互いに凄まじい威力を叩き出しているが、互いに凄まじい威力でその凄まじい威力を掻き消している。

 それは、ジリ貧にも思えてしまうが……。


 2人ともまだ余裕があるのか、剣を振りながら会話をしている。

 

「アルドノイズの悪行は知っている。だが、それはアスファス様からみたアルドノイズであり、アスファス様が言った事が全てだと思える[神仰教]ほど愚かでもない。だからこそ、アルドノイズ側についた君の見解が欲しい」


「長いねー。根っからの真面目さが漏れ出ているよ。まあ、それはともかく。やめない?」


「何をだ?」


「戦い」


 そう言いながら、智也は剣との相殺の際にバックステップを踏み、離脱して両手を挙げた。

 もちろん、右手には[魔王剣]を握っているが。


「……」


 その様な智也を見て、しぶしぶといった感じで祐雅も剣を下す。

 もちろん、右手には[勇者剣]を握っている。


 そんな祐雅を智也はニヤッとした表情で見つめながら、問いかける。


「お前の知っているアルドノイズは?」


「……そうだな」


 祐雅は思い出すように顎に手をあてる。

 

「一つ、堕ちた神族だという事。前世の名前はアルファブルーム。二つ、[超能力]を消そうとしている。三つ、アスファス様、神ノーズ様を殺そうとしている。かな?」


「少しは自分で考えたらどうだ?そんな訳ないだろ。それじゃあお前は[神仰教]の奴らとなんら変わりはない。そもそもシンノーズは封印中。殺すも何もない」


「それはそうだが……」


「本当の事を教えてやろう。アルドノイズ様は自ら悪魔へ堕ちた訳ではない。アスファスだ。アスファスがアルドノイズ様を神族から追放した。アスファスは、ただ自分が本当の[神]になりたいが為にアルドノイズ様を陥れた。カスだよ、あいつは」


「そうか……」


「まだ、信じていないな?」


 祐雅は悩むように顔を歪ませる。

 自分が知っているアスファスとは逆の説明をされたのだ。

 どっちを信じるかと問われても……どっちも疑ってしまう。

 だが、祐雅は。


「ああ。だが、まあいい。もし仮にアスファス様が乱心を起こしたなら僕が止めてやろう。君は安らかに、逝け」


「がっかりだよ」


 祐雅が断った瞬間……大量の記憶が頭に流れてきた。

 これは、経験した事がある。

 勇者剣を手にした時も、このような記憶の海に放り出された事がある。

 記憶の世界、それは則ち第10次元世界。


「……は?」


 何故か、[魔王]バゲルゲンの記憶が、僕の頭の中に流れてきた。


 経験則だが、僕は魔王になった。

……智也、お前そこまで強かったのかっ!?なぜ未だに作中で一勝もしてない?主人公にぶん殴られてた!?そして名前は普通!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ