表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
超能力という名の呪い  作者: ノーム
三章 [FORTHS]編
32/301

27話(神サイド) vs[始祖]アルドノイズ⑤


「ぐほっ……!」


 ライ・クルシュは、凌駕が[エンブレム]に焼かれたのを心配した際に油断してしまい、No.1の[目]と目が合ってしまった。

 

 そして、吹っ飛ばされた。


 何が何だか訳がわからない。

 そんな言葉が頭の中を周りに回り、ライは終わりのない、どこまで続く白い世界を転がり回った。

 勢いが殺された途端、頭に劇痛が走る。

 体は熱く、頭は気持ち悪い。


「かっ……」


 思わず嘔吐し、下を向く。

 落ち着き、上を向いたら、No.1がいた。


「あ、あ……、あああああああああ!」


 目が、合ってしまった。


 そして、ライは絶命した。


 *


 凌駕が燃えている。

 [始祖]アルドノイズのオリジナル技である[エンブレム]が凌駕に直撃したからだ。


 死ぬ。


 普通の人間ならば、な。

 凌駕は、[超能力者]だ。

 絶対に、油断をしてはならない。

 ちょうどNo.1がライ・クルシュという女を殺したばかりだ。

 今、凌駕を、絶対に殺す。


「かかれ!」


 アルドノイズと3体の悪魔が、燃え、動けない凌駕に攻撃を仕掛ける。


 No.1はただただ凌駕を見続ける。

 No.2は6本のナタで斬りかかろうとする。

 No.4は長剣で斬りかかろうとする。


 アルドノイズは、再度[エンブレム]を放とうとする。


 そんな中で、燃え続ける凌駕は。


「解除!」


 式神構築[死者患難]を解いた。


「……は?」


 アルドノイズが驚き、疑問の声をあげる。

 

 ぱりーん!!!


 という音が響き、[死者患難]が壊れる。

 一瞬だけ、アルドノイズは驚いたが、すぐさま冷静さを取り戻し、凌駕に向かって[エンブレム]を放った。

 だが、なぜか、エンブレムは上に飛んでいった。


 なぜだ?


 疑問に思った瞬間。

 重量に見放された。


「な!?」


 気付いたら、自分達は空にいた。


 もちろん、凌駕もいる。

 式神構築とは、どこにでもあり、どこにでもない世界を開く際の術だからこそ、解除した後はどこにでもいける。

 面倒くさいテレポートみたいなものだ。

 一度開いて、閉じればどこにでも行ける。

 だが、いかんせん[能力]を使い過ぎる。

 その1度開いたらもう能力は残りかすしか残らない。

 そんな大技だからである。

 まあ、旅行とかに行く際には便利だろうが。

 

 だからこそ、能力の回復も考えて、[式神構築]は3日に1度使える、ぐらいのところだろう。

 

 だからこそ、1日に2度使う者など、いないだろう。


 3体の悪魔は何が何だか分からない顔をして落下していく。

 我ら悪魔は人間より体重が重いためか、凌駕はまだ上のほうにいた。

 首が痛いが、凌駕の方を見てみると、ライ・クルシュを[蘇生]していた。

 俺は舌打ちをしたがらも、2人を見つづけていると、凌駕と目があった。

 服はボロボロ。

 肌もボロボロ。

 何もかもボロボロな状態の凌駕と。

 だが、まだ戦えそうであった。

 

 油断は、禁物だ。


 俺は体を仰向けにし、[エンブレム]を放とうとする。

 

 ライ・クルシュの顔は、恐怖に染まっていた。


 凌駕は、笑っていた。


 手を、合わせて。


 手を……合わせる?


「おい、まさか……?」


「その、まさかだ」


 凌駕はフッ、と笑うと。


「式神構築 [怨山迎合(おんざんげいごう)]」

あの、死者患難や怨山迎合ってどういう意味?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ