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超能力という名の呪い  作者: ノーム
三章 [FORTHS]編
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24話(神サイド) vs[始祖]アルドノイズ③


 凌駕とアルドノイズが啖呵を切った瞬間。

 ラウンド2が始まった。


「来い!四の悪魔よ!」


「そう来るか……!」


 アルドノイズが、右腕がない手と左腕を上に上げながら、魔法陣を展開する。

 幹部の収集。

 No.3はもう既に対処されており、No.2は1番こと

 [死者患難]は、それに対応していない。

 そんな例は、今までなかったからだ。

 

 凌駕は手を銃の形にして、[バン]を使おうとした時。


「[アドソープション]!」


 突然、ライが叫んだ。

 途端、アルドノイズの魔法陣が破壊された。


「何っ!?」


「えっと……?」


 アルドノイズが目を見開き、術を発動したライ本人は苦笑いをしていた。

 おそらく、自分にこのような能力があって驚いているのだろう。


 ということは……、ライ、呪いについてあんま分かってなかったな?


 言いそうになったが、今はそんな事を言える状況でもないので黙っておく。


「そうか……もうてっきり発動しているのかと思っていた。チッ!クソッタレが!」


 アルドノイズが悪態をついた瞬間。


「死ね」


 凌駕の手から銃弾が飛び出した。

 アルドノイズはいきなりの発泡に驚きはしたが、一瞬で冷静さを取り戻し、右手で受け止めようとする。

 左右手をもうないが、それは生やせばいいだけだ。

 今までそうしなかったのは、単にそんか時間を凌駕が与えてくれなかっただけだが。

 そうして、左右手を回復させようとしたが……。


「マジかよ」


 腕は生えてこず、綺麗に切断された右腕の中に凌駕の手から出てきた光の銃弾が入り、爆発した。

 アルドノイズの右腕から凄い勢いで血が出てくる。

 アルドノイズも一応、人間を器にしているため、出血死もする。

 これで勝てればよいのだが……。


「離脱」


 いきなり、アルドノイズが破裂した。

 アルドノイズの器、もといライン・カーゴイスの肉体から、本来の姿のアルドノイズが出てきたのだ。

 

 八木のようなツノが、2本頭から生えており、鋭い、赤い眼光が光っている。

 口の端と端にある牙はマンモスを連想させ、美しく、逞しい褐色の肌は地獄の支配者という事を再確認させられる。

 

 そんな始祖の悪魔が、ラインを破って出てきた。


「はじめまして。河合凌駕。俺こそが、アルドノイズ・パーク・ロトスファイスだ」


「いや……嘘だろ?」


 破って出てきた瞬間、アルドノイズは魔法陣を完成させ、悪魔3体を召喚した。

 ここは、俺の世界。

 本来なら、式神展開をした術者以外、この世界に他者を引き込む事はできないが……。


 「なんとなくだが……自由者の式神展開について分かってきたぞ」


 最初の頃に、アルドノイズがそう呟いていたのを思い出した。


 自由者の、自由で、不自由な能力を、アルドノイズは把握した。


「さすが……長年生きているだけはあるな」


「お前もまだ産まれてから十年や二十年とかだろう?ほんっとうによくやるな。まあ、俺には及ばないが」


 勝てない。

 だが。


「忘れたか?俺は……いや、俺達は今日、神殺してんだぜ?」


「……?」


 そうして凌駕は、叫んだ。

 まるで、アルドノイズが幹部を呼ぶ時のように。


「来い!ニーラグラ!」


 凌駕は、神の光に包まれた。



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