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超能力という名の呪い  作者: ノーム
二章 [YES]編
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20話(神サイド) 悪魔

 快が俺を裏切る宣言をしたと同時にアルドノイズの気配が大きくなった。

早くしなければっ…!

タイムリミットが刻一刻と過ぎていく。

「[キャンセル]!…いったいどういう事だ?」

冷静さを保つことがやっとで、俺は冷淡な口調で快に聞いた。

「お前もやられる方の気持ちもちゃんと考えろよっ!」

さっきからずっと、快が[魔手]によりいたるところから気色悪い手が凌駕を襲う。

その[魔手]を凌駕が[キャンセル]しながら大声で話す。

快が[式神展開 暗館]を発動してからいっこうに展開が進まない。

それは凌駕が一切快に攻撃をしていないからである。

「しょうがないだろっ!俺はアルドノイズを仲間にしたいだけだ!」

「じゃあせめて俺に[強運]を渡せええええええええええええええ!」

快は狂ったように叫ぶ。

「なんでお前は[強運]を欲しがってんだよ!?」

「限界を感じてんだよ!」

「あと少しだけだろ…!」

「テメ……ツ!」

快は突然口を閉ざした。

その顔はすごく青ざめている。

いつの間にか[魔手]も止んでいた。

「どうした?」

膝に手をつけ、肩で息をしながら聞く。

[魔手]の攻撃がなくなり、呼吸することで、着実と冷静さを取り戻してきた。

辺りは俺と快の呼吸が木霊しており、一定のリズムで地面を叩く音に意識していなかった。

快は俺の質問を無視している。

呼吸も落ち着き、辺りが静かになる。

ー誰かがこっちへ歩いている音を除いて。

「そういう事か…」

そしてやっと俺は気が付いた。

凶暴なオーラを纏ったアルドノイズがこちらへ歩いてきているという事を。

快にしか頭が回ってなかったのが迂闊だった。

「おいおい…どういうこった???」

突然快が俺に質問する。

「あれが…アルドノイズ?あれが…なのか???」

快は混乱していた。

「…らしいな」

…正直俺も驚いている。

だって…、アルドノイズの力があり得ないくらいはね上っているのだから。

それに加えてアルドノイズの隣りにもう一つの気配を感じる。

アルドノイズの他に…誰かいるのか?

足音が止まる。

隠しきれていないオーラから察するに俺の前、およそその距離30メートル。

「久しぶりですね。凌駕様。できれば会いたくなかったですが、ね」

この領域は真っ暗なので、快以外何も見えなが、こいつがお辞儀をしている様な気がした。

「ばれてたか…アルドノイズ」

俺は敬語のクソ野郎、No.3ことセバスを無視し、セバスの隣りのアルドノイズの方を見る。

見えないが、オーラがすごいので位置は把握する事が出来る。

「さっきぶりだな、凌駕」

俺の言葉に余裕の態度でアルドノイズは答えた。

「じゃあ早速、死ねよ」

「いきなりだな。せめてその力はどこから来たのか教えてくれ…」

「いやだね。セバス、お前はそこの奴を殺れ。出来るな?」

「ええ。勿論です、ね」

「マジかよ…!」


俺vs.アルドノイズ(強)


快vs.セバス


舞台は[式神展開 暗館]。

それに加えて何故か午前中に戦った時と比べて強さがはね上っているアルドノイズ。

…正直勝てるかどうか分からない。

早朝にまずみんなで[神]ニーラグラを倒し、そのあと呪いを獲得したクルシュと二人でアルドノイズ(普)も倒し、[NoS]という組織の破壊。

そして今さっきまでの快との戦い。

もう完全に疲れている。

だから。


「さっさともっかいぶっ飛ばして寝るか。めっちゃ疲れたし」

「やってみろよ。やれんなら」


「お前、いい加減諦めてくれよ…二回もぶっ飛ばされてんだからよ」

「どっちも多対一によるものだからです、ね。一対一、しかもあなたとなら負ける気はしません、ね」


そして、

凌駕とアルドノイズの、

快とセバスの、

火蓋がきられた。


アルドノイズがこっちへ何かで攻撃しようとした瞬間、俺は午前中でのアルドノイズとの戦いを思い出していた。


             第二章『YES編』 完

20話…ここまできました。毎日律儀に掲載てきましたがちょっと休載します。…2ヶ月後ぐらい?には21話掲載する予定です。引き続きこの作品をよろしくお願いします!

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