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超能力という名の呪い  作者: ノーム
二章 [YES]編
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13話(神サイド) [禁止者]

 人の腹の中から人が二人出てきた。

…は?

となるに決まっている。

そんな事が現実で起きた。

虫の息の智也から血塗れの少女二人。

二人共元[NoS]である。

確かこの二人は智也と戦った時に[智也に吸収操作]の影響を受けた[吸収]で吸収された筈なのだが…。

「…って智也ぁぁあ!?」

みんなが押し黙っている中(銘だけは気を失っているが)、咄嗟にナインが大声をあげた。

飛鳥が生きてた…。

飛鳥は黒髪黒目のロングの美少女という俺の好みのタイプにどハマった少女だ。

その二人の少女は一度固まり、自分の今の状況に気付いた。

…かろうじて背中が繋がって、血が溢れ出している智也を踏み潰しながら座っている状態に。

「きゃー!!!ちょっ…智也ー!なんでー!?」

「えっ…一体どういう状況だ!?」

飛鳥とクンネルが同時に叫ぶ。

凌駕がすぐに隣りに居たエーデンに振り返る。

「えっ…!ああ俺か!」

エーデンは思い出したかの様に智也の所へ走り、

「[再生命]ー!」

[再生命]を使った。

この能力は少しでも息がある者は完全回復させる事ができ(その代わりめちゃくちゃ疲れる)、既に死んでしまった者には死んでしまってから経過した時間分自分の命の寿命を引けば、[蘇生]の能力を代用できると言う。

「まだ死んでなかったな…。まあおそらくストフの[強運]のお陰だろうけどな」

凌駕が呟く。

[強運]の能力は[強制発動型・自己他対象タイプ]なのでストフが「こうなって欲しい」、「そうであれ」などと少しでも思えば[強運]が発動する。

おそらくストフは智也を死なせたくはなかったのだろう。

「良かったー智也…ごめんね…って智也ー!?」

「そうだった!智也!」

安心した途端に敵である智也に気付く。

忙しそうである。

「大丈夫大丈夫。智也にもう敵意はない暫くの間は昏睡状態になるだろう。体の内側からの攻撃はショックが強いからな」

二人の少女を凌駕が宥める。

「攻撃って…もう私考えるの諦める…」

「そうか…それはともかく食べ物を…」

二人共安心したかの様に足を崩す。

「意外と早く脱出してくれて良かったよ。食べ物はこっち」

凌駕が意味深な事言ったかと思えば二人を食べ物があるらしい所へ連れて行く。

暫く場に沈黙が続き…。

「寝るわ」

新野という男が寝た。

「…もう良いわ貴方一人でも。いらっしゃい」

池井が俺を呼ぶ。

そういえばこのチーム全員日本人だな…。

どうでもいいが。

「分かった」

俺は池井について行った。



バタッ。

と姉の死体が地面に倒れる。

その後、光の塊が光ったと思ったら目の前に白色の性別を判断するのが難しいくらいの中性的な人になった。

性別を判断するのが難しい…。

神に性別なんてないから人型になっても同じか。

「これでいいだろう?」

ふざけんな…!

と言いそうになったが目の前の化け物の威圧が凄まじく、声がでない。

「今[威圧]及び[声禁]の能力を使用している為お前達は話す事が出来ない。私の話しを聞いてくれ」

体も動かねえ…。

いくら[威圧]で圧倒されてもいくら化け物相手でも指ぐかすかに動いたり痙攣したっていい筈なのに動かない事からおそらく[動禁]の能力…?

いやそんな中途半端な能力ではない…。

おそらく[者]級の能力だろう…。

「新野要。よく気付いたな。私が今は[声禁]を使っていない。私が今[威圧]以外で発動している能力は…[禁止者]だ」

…五人目!

いや…当たり前か。

コイツは神だ…!

ていうか新野要って誰だよ……!

俺は録七要だぞ……!

そういえばエルメスは…!

…いない…だと!

あいつもグルか!

「[命令]よく聞いとけよ?私がお前らに依頼する内容は元[NoS]が2番目。川合凌駕の始末だ。奴は組織では[蘇生]と言っていたが本来の能力は…[自由者]。神族に届く八つの奥義が一つだ。心して殺せ。[転移]」

そして神は[転移]を発動し、消えた。

姉の死体だけが目の前に残された。

[命令]にレジストしなければ…!

奥の手を使えばこんなもん…!

いや、これはあいつのだ!

俺が勝手に…!

と自問自答している間に説明が終わってしまっていたのでよく聞き取れなかったが…。

川合凌駕という人物の殺害依頼だというのは分かった。

神がいなくなった事により、やっと自由に体を動かせたり出来る様になった。

「お前がやればいいじゃん…」

幸太が呟いた。

俺も璃子も思ったが…。

「二人共。河合凌駕って奴と…。協力して神のやつを倒さないか?」

俺は姉を殺した[神]アスファスを絶対に許しはしない。

「そうね…」

すると意外にも璃子が承諾してくれた。

「えっ…まあ二人が言うなら俺も頑張るか…」

それにつられたように幸太も。

よし…!

「んじゃ俺が考えた作戦を言うぞー!」




此処でも物語が動き始めていた。

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