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超能力という名の呪い  作者: ノーム
二章 [YES]編
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9話(神サイド) 入隊

 凌駕の転移によって俺達を包んだ光が消えると、いつの間にか部屋らしい所に来ていた。

「来たな」

その部屋の中には二人の少女と三人の男が居た。

その内、黒髪黒目の男がそう言った。

「みんな居るな?おい凪起きろ。新しく入隊する奴らを紹介していくぞ」

「んあ?ああー」

此処は…誰かの家か?

まあ確かに街中の家とかの方がそこら辺に建てるより安全だしな。

街中と言っても温暖化やらなんやらで砂漠の一部に都市があるって感じだ。

この世界は人間が進化した分、化学などが衰退してしまった。

まあ何より街中だと法律が効果を発揮する。

「俺はチャン・ナンだ。よろしく」

まず先にナンが挨拶をしたが…。

「あの…何語?」

髪の毛が金髪のショートカットの女がナンに聞いた。

…まあそりゃあそうだ。

俺達元[NoS]には神特製のイヤホンがある。

このイヤホンは全ての言語を自分が理解している言語に翻訳出来るという優れ物だ。

なので、今のナンの中国語を理解出来たのはクルシュ以外の元[NoS]だけだ。

何故かクルシュの耳にはイヤホンがなく、そのクルシュは智也と睨み合っていた。

…なんで?

「ああーそうだったぁー!どうしたものか…」

凌駕が悩む。

「いや、別にコミュニケーションが取れなくても問題はないから別にいいだろう」

「いやまあお前がいいならだけど…。不便するぞ?」

問題は解決した様だ。

[始祖]がよく出現するのがアメリカという国。

[始祖]は攻撃型であり、[神]は逆に分け与える能力を持っている。

なので神は始祖から少し離れ、様子を伺う為にアメリカに程なく近い日本へ来た。

なので大体[NoS]は日本人であるが、ナンはたまたま日本にいた時スカウトされた様だ。

たまたま日本にいたってどういう事なのだろうか。

神と離れてからどんどん神の事を不気味に思えてきた。

「まあとにかくコイツはチャン・ナンだ。ナンチャンって呼んであげろ」

凌駕が代わりにナンの紹介をする。

別にナンは愛称とかどうでもいいと思うが。

「俺はクリストフ・ナイン。よろしくな!」

次にストフが英語で自己紹介した。

一応みんな英語は理解出来る様だ。

「俺は向井宏人」

普段の俺はテンションが高い陽キャなのだが今はものすごく気が立っているから冷たい言い方になってしまった。

まあ別に仲良しこよしする訳じゃあるまいからいいが。

俺はこの組織を裏切るつもりだからな。

そんな俺に凌駕が目を細め。

「まあ普段コイツはここまで固くない陽キャだから。今カッコつけてるだけだから」

笑顔でみんなに言った。

「…なんだと?」

ぷつん、と俺の中の何かが切れた様な気がした。

俺はキレた。

普段は温厚な性格の方だ。

だが…。

俺を怒らせて気を立たせたお前が言うな!

「手変化 神」

俺はすぐさま右手を神の手に変え、凌駕に襲い掛かる。

神は全ての超能力を無効化する事が出来る。

いきなり凌駕に襲い掛かる俺にみんなが驚く。

あのクルシュさえ驚いている。

だが、凌駕を除いて。

「神対策が出来てない訳無いだろ?」

凌駕は口角を上げると。

「[バン]」

なっ!?

「いっ!った…」

凌駕が手を出し指を銃の形にすると俺の右腕が切断された。

「あまり俺を舐めるなよ?ここら一帯を更地に変える事ぐらいわけないからな?」

凌駕は笑いながら言った。

目は全然笑っていないが…。

コイツは…一体いくつの能力を持っている?

「再生」

凌駕の能力で俺の右腕が再生する。

「お前の本当の能力は何だよ…?どうせ[NoS]に登録していた[蘇生]じゃないんだろ?」

凌駕は不適に口角を上げると。

「俺の自能力は[蘇生]じゃない。俺の自能力は…[自由者]だ」

自由…者?

「それはどういう…ぐっ」

俺が凌駕に質問しようとしたら胸ぐら掴まれた。

身長は二人共170センチ後半なのでそこまで苦しくはない。

凌駕は俺を睨み。

「次やったら殺すぞ?」

「気を付けるよ…」

俺はコイツには敵わないと悟った。


その後気まずい雰囲気の中エーデンが自己紹介した。

智也は喋らず、ナンと同様凌駕に紹介された。

さて。

[YES]とはどんなグループなのか?

裏切るべきなのか裏切らないべきなのか見定めなければな。

まあまず凌駕をどうにかしないといけないが…。

憂鬱だ…。



「貴方様と我々神仰教が出会って早6年…。そろそろご自身の本当の能力を私達に教えてはくれませんでしょうか…?」

男の老人…レックツは私に今で六回目となった質問をした。

コイツは一年が終わる何日か前に必ずこの質問をしてくる。

今日は12月30日。

本来の神格会議の予定の一日前だ。

果たして誰がくるのか?

それもまず今[NoS]の隊員はどれくらい生きているのか?

本来なら簡単に分かるはずの情報が川合凌駕によってはぐらかされている。

「そうだな…。[NoS]も解散してしまっただろうからそろそろ教えてやってもいいだろう…」

私は少し考た。

……………………。

よし。

その結果。


コイツらは使える。


特に神仰教創立者兼代表、エラメス・エーデンはな。

「私の能力の全貌は主に二つある。

一つ目は既に言っていた人間に超能力を与える力だ。

もう一つは…


超能力を阻害する力だ。


まあ当然私が与える能力だから私に効くわけないな」

私が説明した瞬間神仰教の皆どもが歓声をあげた。

…神である私の力がそれだけであるはずがないだろう…。

おそらく聞いた本人のレックツも考えている素振りを見せているので気づいているはずだ。

私の力は…4つある。

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