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超能力という名の呪い  作者: ノーム
一章 [NoS]編
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7話(神サイド) NoS[神に選ばれた番号を持つ者達]

 NoSと言う神に選ばれた十人によって構成されている組織がある。

NoSに選ばれる事は誇らしい事。

…ぐらいしかNoSにスカウトされた時以降の記憶は無い。

俺位かと思ったが、NoSのみんなそうだった。

これは偶然だ。

…偶然に決まっている…。


*


「なんでって……アスファスを生かしとくわけにはいかないからな」


「どういう意味だ…!何故アルドノイズが気絶している…」


それを尋ねたのは智也だった。

だがそれよりも俺が気になったのは…。


「どうして…神のオーラをお前が纏っているんだ!答えろ凌駕!」


「アスファスはこの世界に邪魔だからだ。だから殺した。アルドノイズはまぁ…目的は同じだし、戦力にもなるから生かしとくつもりだ」


「アスファス様が死んだだと!」


10番が叫んだ瞬間ー。


「転移と強運」


「「ごほっ」」


触手みたいなグロテスクな物が凌駕の手から突然とびだし、それが二つに分かれ7番と10番の腹を貫こうとした時。


「10番…!」


7番を10番が守った。

その為10番の腹には大穴が空き、受け止めきれず7番に少し貫通した。

正確には10番がすぐに7番の前へ移動し、身を挺して7番を守った。


「転移…!」


そして10番が7番と共に[転移]した。

そこには10番を貫いた触手らしき物しか残っていなかった。


「させるか。ニーラグラ魔法[渡橋]」


と凌駕が誰にも聞こえない声で言った。

一瞬、相当な不快感に襲われたが、よく分からない。

だがいつの間にか凌駕の手から始祖が消えていた。

今の出来事から見るに凌駕と智也は仲間では無い。

だが二人とも俺にとっては等しく敵だ。

凌駕が命の恩人だろうと。

智也が気の合う友達だろうと。

もうお前らは2番でもないし、9番でも無い。

紛れもない敵だ。

例え相手が神と始祖を倒した化け物だろうが。


「ぶっ殺してやる!」


初めて自分が本気でキレてると分かった。


「落ち着け」


俺が凌駕を真似て手を[変化]により触手みたくし、凌駕に攻撃をしようとした瞬間。

その凌駕は俺の目の前に居た。


「なんでお前が[転移]を使える…?」


「それは内緒」


凌駕は口に手を当て答えた。


「1…いや、宏人。お前は使える。能力は奪わない事を約束するからさ、俺の仲間になれ。勿論智也も」


「っ!?」


凌駕は背後からナイフで切りかかろうとした智也を体術でいなし、地に頭を付けされた。


「いいから聞けよ。お前ら二人にはそれぞれ選択肢がある。まずは智也。お前はアルドノイズが殺されたくなければ俺に協力しろ」


「…っ!」


智也は手を払い凌駕からの拘束を解く。


「しょうがないか……。まぁ、内容によるがな」


そう言い立ち上がった。


「次に宏人。質問だけどライはどこ行ったと思う?」


とりあえず自分を落ち着かせる。


「どういう意味だ……?」


「ああそういう事か!お前の能力の一つにそういえば[蘇生]もあったな!」


 俺を試す様な凌駕の口調に対し、何故か智也は食いつく様に叫ぶ。


「そんな事、今どうでもいいだろ?で、質問の答えは、元[転移]の奴と[強運]の奴らと交戦してるって事」


「なっ!3番も敵なのかよっ…!」


「どうする?もたもたしてると[転移]、[強運]そしてお前を殺すぞ?で、もう一つの選択肢はーー」


  [ーーーーー]


 [!?]


最悪だ。

もう選択肢は一つしかないって言っているようなものじゃないか。

だが……希望もあるはずだ。

あの、事が。

だから俺は決意した。


「クソッタレだな。俺がお前らの協力者になりゃ良いんだろ?なってやるよクソ野郎」


俺の言葉に凌駕は口角を上げ。


「一つお前は勘違いをしている。協力者じゃない。仲間だ。俺達はこれから…もな」


ニカッと笑った。

凌駕の笑顔は、取り繕ったものにしかみえないが……。

何処か儚げで、それでいてカッコいい様な。

……そして、どこか無理をしているような。


「じゃあ行こうか。付いて来い。そして紹介してやろう。神が作った[NoS]を超える、悪魔が作った[FORTH S]を超える、[YES]を」


俺の…いや、俺達の…でもない、神[アスファス]が作った[NoS]は今日をもって自然解散した。


この物語はこれから俺達が[超能力]を使って戦ったり、たまに[式神展開]を使ったり、勝ったり負けたり死んだりしながらも進み続ける神々を倒す為の、

フィクションの様なノンフィクションの物語だ。



長い廊下がやっと終わると扉が最後にあった。

扉を開ける。

すると中には沢山の人間が騒がしく話し合いをしていた。


「アスファス様っ!」


一人の老人の男が唾を飛ばしながら私の名前を呼ぶ。

一応凌駕対策の為中々顔が良い男から美人の女にしたが気付くとは。


「ああ。安心しろ。殺されたのは別にどうでも良い他の神だ」


私の言葉に人間共はそれぞれ安堵する。


「因みに?」


「ニーラグラ。私とは反対の奪う能力を持つ神だ。まあ奪うと言っても条件やら上限やら制限があるのだが」


私は口角を上げると。


「今日集まってもらったのは他でもない。川合凌駕、また[YES]とかいうふざけた反乱組織の壊滅についての作戦だ。神仰教の皆ども」


              第1章 [NoS]編 完

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