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この街。

夜になると僕達の街で『そ　れ』は始まる。

僕達の街では、温かみのある茜色を発光する提燈が至る所に彩られていて、その光景は風情があり見るものを虜にするだろう。人々が住む家は塔の姿をしており血の繋がってないもので共有している。街全体は工場の煙突から排出された煙で満たされていた。

ここに住んでいる子供達は大人達から、この街は犯罪が多いから自分の身を守るのに武道を一つ徹底的に学ぶようにと言われ続けている。

そうして僕は鎌を使った武道、『　鎌術　』を幼少期から学んできた。

農作物を収穫するにも、この武道は使いやすくとってもお気に入りだ。

朝を知らせる鐘がなり、いつもどおり二度寝を決め込もうとしたが今日は幼馴染の二人から呼び出しをくらった事を思い出し眠たげな目を擦り覚醒させた。

身支度を整え妹に『ちょっとユキヤとリームの所に行ってくるね。』と頭を撫でながら言うと妹は笑顔で『いってらっしゃい！！』と眩しい笑顔で見送ってくれる。なんて可愛らしいんだと思いながら鼻歌まじりで僕は幼馴染の元へ向かった。

集合場所である、いつもどおり武道を学んでから集合する場所に向かった。そこは家からはそんなに遠くなく１０分でつくようなカフェである。また、おしゃれである。そんな、おしゃれなドアを開けると風鈴の音がしてお店の心地よい雰囲気が目の前に広がる。