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第二話

遅ればせながら、第2話です。

ほんとは受験でこんなことしている場合じゃないんですがね… 笑


失踪はしませんよ 笑



「あー……頭痛てぇ……」

 

「あの人ホント容赦ないな……」

 


あの後、廊下でこっぴどく叱られた俺達は、廊下から教室に戻って、授業を受けた。

 


「あの人マジで教師としてあるまじきレベルの威力で叩くからな…頭を」

 

「昔の偉い人が『一回頭を叩く事に脳細胞が五千個死ぬ』って言ってたじゃないか…」

 

「叩かれるのはあんた達が悪い…あと、湊真がいう昔のえらい人って明らかにあなたの好きなアニメキャラの事じゃない……なぜ分かった…とでも言いたげな目を向けるのをやめなさいよ…」

 


湊真と拓哉は2人とも、天妙寺に的確に突っ込まれ、グウの音もでなくなる。


 

「……まぁいいよ。んで、次なんだっけ」

 

「んー?下校じゃね?」

 

「学活よ…まったく…」

 

「あー…そっか…」

 

 

全く憂鬱なことこの上ない…とでも言いたげな表情で、湊真がため息をつく。


「…あれ?でも今日短縮日課だろ?」

 

「三時間授業だからまだあと二時間あるわよ」

 

「うぉう…マジか」

 

 

湊真が呻くと、そのタイミングで授業の開始を告げるチャイムがなる。

 


「じゃ、また後で」

 

「おう」

 

「ほーい…」

 


涼華はすぐに自分の席に戻っていった。

 

その直後、担任の聖美さとみ女史が入ってきて、学活が始まったのだった…

 

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

「よし、ミッド行くぞ」

 

「何だ急にとうとう頭がトチったか?」

 

 

授業も終わり、STも終わって下校する時間になった所で、俺は椅子から音を立てて立ち上がった。

拓哉のやつがトチったかと言ってくるが、別にトチってはいない。

 

  

「いやちげーから。普通に曲田まがたのミッド行こうぜ?って」

 

「あー…曲田の所か…なら俺駅前のが良いわ」

 

「えー…遠いじゃん……」

 

 

ミッド──全国展開しているハンバーガーチェーン。ミッドナルド──に行こうと、話をふる。

曲田の辺りにあるミッドの方が近いのだが、拓哉は駅前の方がいいらしい。


その二つにあまり差はないのだが…

 


「…因みに聞くけと、なんで駅前がいいんだ?」

 

「可愛い店員さんをこの前見つけたからだ」キリッ

 

「いやそれキリッとしながら言うことじゃないんじゃないの…?」

 

「何言ってんだよ!言うことだろ!?」

 

「「いや絶対違うから」」

 


おぉ、ハモった。

 

ってか拓哉の理由が予想通り過ぎて笑えるわ…



「とにかく、曲田の方行くぞ」

 

「えー………まぁ…いいや」

 

「嫌なら行かなくてもいいぞー」

 

「いや行くわ!普通に!」

 


という訳で、俺達は帰りにミッドによることになったのだった…

 

 

 

 


 ━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

「うわ……結構混んでんじゃん…」 

 


ミッドに着くと、思ったより人が多く、混み合っていた。

 

 

「誰か席取りに行った方が良くないか?」

 

「あぁーそれな。んじゃ、拓哉頼むわ」

 

「りょーかい。俺ビクミとコーラで」

 

「肥えるぞ」

 

「成長期だから問題なし」

 

「高一って成長期はいるのか…?」

 


なんて会話を交わしながら、拓哉は向こうの方に消えていった。

 


「…さて、涼華は何頼む?」

 

「んー…私は、シェイクだけでいいかな」 

 

「…あれ?ポテトとか要らないの?」

 

「…そんなに私を太らせたい?」

 


涼華の目付きが鋭くなる。

氷でも背中に差し込まれたかのように、背筋が冷えた。

  


「イエソンナコトハナイデスヨ…」 

  

「そう、ならいいわ」


 

なんだ今の怖さ…いつもの温厚な涼華さんはどこへ… 

なんて脳内でふざけていると、俺達の番が回ってくる。

 

 

「いらっしゃいませー!ご注文どうぞー!」

 

「えーっと…ビクミとポテトのM二つずつとコーラとQooブドウで……あと……シェイクでよかったよな?」

 

「ええ」

 

「じゃあ、シェイク一つで」

 


 「かしこまりました…ビックミッドの方はセットでよろしかったでしょうか?」

 

「あ〜…はい、大丈夫です」 

 

と、そんな感じで注文を終えて、一旦俺達は脇に避ける。

 

「拓哉のやつ、席取れたかな…」

 

ruin(ルイン)したら?」

 

「そうだな」

 


俺はスマホを起動して、メッセージアプリのruinを呼び出す。

でも、このアプリ、テキストで会話してるけど、一応『無料通話アプリ』なんだよな…

などと考えながら、ruinを起動し、「席取れた?」とメッセージを送る。

すると、すぐに既読がついて、「一応三人分確保できたぜ!」とかえってきた。

 

 

「…一応席取れたってさ」

 

「拓哉にしてはやるじゃない」

 

  

涼華さんや…なんでそんな拓哉に厳しいの……

 


 

 

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 


 


「…明日の用意なんだっけ?」

 

「明日は学校ないぞ。土曜日だし」

 

「あー…そっか…」

 

「部活はあるけどね」

 

などと話しているのは、言わずもがな俺たち3人である。

十分前ぐらいに、商品を受け取った俺達は、拓哉が確保しておいた席に座り、今はこうして駄弁っている。

 

 

「部活かー…今年は何部にすんの?」


実はうちの学校は、年度ごとに、所属する部活を変更する──つまりは転部をすることが出来るのだ。

 

俺達は、今年度まで、日本文化研究部(幽霊部員)だったが、進級したため、転部することが出来る。


 

「やっぱ……幽霊部員で良くね?」

 

「…また生徒会に睨まれるぞ?」

 

「そこなんだよな……」

 

 

去年も結構生徒会には睨まれたからな…今年も…というのは避けたいところだ。

 


「じゃ、サッカー部とかは?」

 

「面白そうだが洗濯がなぁ…」

 

「……お前が気にするポイントがおかしい気がするのは俺だけか?」

 

「さぁ?」

 


とは言いつつも、割と一人暮らしの俺からすると、頑固な汚れは時間も取られるから面倒なのだ。一度前洗いしないとダメだし…

 

 

「んでまぁ、どうするよ」

 

「あ、じゃあさ…」

 

 

呟くと、涼華がカバンの中から1枚のプリントを取り出す。

 


「これ、今年から創部される部活らしいんだけど…」

 

「は…?…MCF技術研究部…?」

 

「ええ。生徒会が先頭に立って部員を集めてるらしいわね」

 

「ふーん…」

 

 

MCF技術研究部、か…具体的に何をする部活なんだろうか。


 

「…それ、何する部活なんだ?」

 

 

ちょうど俺が聞きたかったことを、拓哉が涼華に聞く。

 


「えーっと…授業とは別に、整備とかに関する技術もそうだけど、操縦に関する技術を特に習得したりするみたいね」

 

「ふーん…」

 


今更になってなぜそんな部活を、生徒会が創部し出したのか…

いくら考えても答えは出そうにない。

MCF訓練校として、中央第一学園にそういう部活がないのはたしかに今まで不思議がられていたが、なぜ今更になって…

 

結局、いくら考えても答えは出ず、その後30分ぐらい駄弁った後、帰宅することになった。

 

 

 

 

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━


 

 

 

 

夕焼けの空と言うのは、綺麗だが不気味だと俺は感じる。

逢魔が時とか言われているこの時間帯は、子供の時一人で変える時は、少し恐怖感を覚えたものだ。 

 

 

 

「MCF技術研究部、か……」

 

「まだ言ってんの?」 

 

「あぁ、ちょっとな……」

 

 

ミッドを出た俺達は、しばらく一緒に帰っていたが、二つ前ぐらいの道で拓哉とは別れた。

そのため、今は涼華と二人っきりで帰っている。

まぁ、二人っきりだからと言って、何かあるわけでもないが。

 

 

「もういい加減考えるのやめなさいよ…折角ふたりきりなのに…」

 

「…ごめん最後なんて言った?」

 


最後に涼華が何かをぼそっと言ったが、声が小さかったのと、タイミング悪く隣を通った車の音でかき消され、聴こえなかった。

 

 

「な、何でもない!」

 

「お、おう………」

 

 

だが、何故か涼華は顔を真っ赤に染めてそっぽを向いてしまった。

怒っているのだろうか?

 


「あ…」

 

 

そうこうしているうちに、涼華の家に着く。

小綺麗な新築の家だ。

隣には似たようなデザインの家がある。

ちなみにそっちが俺の家だ。

 

 

「じゃあ、また明日な」

 

「ええ…また明日ね」

 

 

多少はにかみながら、別れの挨拶を告げあって、それぞれの家に入る。

 

 

「ただいまー…」

 

 

まだ新しい金属製の玄関扉を開けて、ただいまの声を呟いてみるが、一人暮らしの俺に反応する声など当然ない。

 

 

「はぁ…飯作るか…」

 

 

俺はそう決めると、一旦自分の部屋に戻り、ハンガーに制服をかけて、また一階に戻る。

 

そのままキッチンに入って、冷蔵庫から適当な材料を取り出して、調理を開始する。

 

 

 

 

 

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

 

「まぁ、こんなもんか…」

 

 

とりあえず、急ごしらえではあるが、晩飯は完成した。

メニューはと言えば、ご飯、インスタントの味噌汁、だし巻き玉子、焼き魚(鮭)である。

 

 

「よし、食うか」

 

 

取り敢えず、いただきます、と唱えてから料理に手を付ける。

 

そのまま、10分後には、食べ終えた俺は、お風呂に入り、自室でベッドに倒れ込み、泥のように眠った。

 

ちなみに目覚ましアラームはしっかりかけておいたことをここに明記しておく。

 

第三話は、多分三月中旬以降にあげることになるかと…

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