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第一章  9

                 7


 翌日の夕方。リン達は、その日の作業を早めに切り上げて、ビーチにいた。


「すご~い。きれい!」

「つめたっ!」


「気持ちいい! ヘイクもおいでよ。冷たくて気持ちいいよ~」

「……いや、俺は、いい」


 それを受けて、アンリードとリンは、顔を見合わせて、

 一気にヘイクワースめがけて走り出した。


「な、何をする! 離せ」


「「離さない。海で遊ぶ」んだから」


 無理矢理、体の大きなヘイクワースを無理矢理海へ引っ張った。

 そして、海まできて、


「「せーの」」


‘ザッッパ~ン!!’


 ヘイクワースは、頭から水面に投げ込まれた。

 その後、びしょびしょになったヘイクワースは、怒りの形相で、


「この~! 二人とも、もう許さない。来い!」


 そんな風にして、三人が水の掛け合いをして、楽しんでいた。 


 当然、この周りには、ボディガードが取り囲むように配置されていた。

 この時間、三人のために大学側に掛け合って、貸切りにした。


 リンの要望通り、ビーチで遊べるようにした。



 春先、といってもいい時期だが、ここは本州より少しだけ早く夏が来る場所。

 なので、水遊びするには、まあ、……いい季節。


 小一時間が経った頃、


「そろそろ、帰ります。良いですね」

 あっという間に、楽しい時間が過ぎ去った。


 三人は,全身ずぶ濡れ状態で、ホテルに帰って行った。

 車ではなく、歩いて。


 ホテル側も三人の姿を見て、驚きはしたが、よくあるので、慌てなかった。


「「楽しかった~!!」」


「…………」


「ヘイク、なんか機嫌悪いね。どうしたの?」

「よせよ。本当に怒ると手を付けられなくなる」


 アンリードに促されて、リンはそれ以上ヘイクワースにからむのを止めた。


 ヘイクワースが、水に入るのは大嫌いだったから。

 理由までは分からない。


 いや、……怖くて聞けない。


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