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第一章  33  (終)

 この話で、「第一章」 を終わります。

 

                  24


 クレイは、来日してレイミアンから詳しい説明を受け、

 その後リンの部屋に入って来た。


「リン、久しぶりだな? 

 今回もまた色々やってくれたらしいが、そろそろ自分の立場に納得したらどうだ。

 何年居ると思ってる? 

 いい加減にしろ」


 クレイは、リンがまだ利沙と名乗っている頃から関わっている。


 最初に日本にいる利沙を迎えに来たのも、クレイだった。

 (あの時は同じく捜査官で日本語の話せるカーライルも一緒だった)


「リン。逃げようとしたって? 

 まだそんな馬鹿な真似してるのか。

 何度も繰り返して、……本当に観念しろよ。

 俺達はリンがいい子になったって喜んでたんだから……。裏切るなよ。


 レイミアンだって、数少ないリンの味方なんだぞ。そんな奴を困らせるな。

 ……リン聞こえてるんだろ? 

 返事くらいしろ!」


「…………」


「これから本部に帰って、黙秘なんてしてみろ、どんなことになるか。

 ……身を持って、一番良く知ってるのは、リン、……お前だろ?

 だったら、絶対黙秘はするなよ。なんでもいい、返事は必ずするんだ。


 ……俺は、お前を連れて帰ったら、担当を外される。

 もう、守ってやれない。レイミアンもだ。いいな?

 聞いてるのか、リン!」


「……聞いてるよ。分かってる」


「だったらいいが。

 でも、今回からお前の担当になるのは、……フェルデ・チームだ。

 知ってるだろ? あのフェルデ・チーム。

 俺達の中でも、一番手荒いチームだ。なんでもありのな。

 だから、覚悟しとけ。お前でもどれくらい持つか、俺にも想像がつかない。

 とにかく、覚悟しとけ。ただでは済まないからな」


 クレイの言う、フェルデ・チームとは、

 捜査官の中でも犯罪レベルの悪いものを扱っている。


 しかも、その尋問の方法が過激なのでも有名で、

 フェルデ・チームにかかると、どんな犯罪者も必ず、すぐに認めてしまう程だった。


 手段は問わない。


 自白剤から始まり、考えられるあらゆる拷問まがいのその方法に、

 仲間内からも敬遠されるほどだ。


 ただ、手段はともかく、成果は上げているため、なかなか指摘出来なくなってもいた。


 そんなチームが、これから先行われる取り調べの担当になる。


 リンも、その話は知っていたし、そこだけは避けたいとも思っていた。

 そのチームがリンを取り調べるというなら、今までの様にはいかない。

 そこまでは、想像がつく。


 具体的にはよく分かっていないまでも、

 リンにとって最悪の状況が待っていると分かった。



 その後、チャーター機で、クレイとデレンポーサに連れられたリンが、本部へと向かった。


 眼下に広がる海には、エメラルドの波が漂っている。




 もうすぐ桜が咲く。


 そんな季節の、ほんの一瞬の出来事だった。


 ここまで読んでくださってありがとうございました。

 次回より、「第二章」を始めます。

 これからも、よろしくお願いします。

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