第一章 23
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レイミアンは、リンとベーシャルのいる部屋の前に来た。
「約束だ。どんなことがあっても、絶対にリンに近づくな。
もちろん、体に触れるのもなしだ。いいな!」
それを、ジェインが通訳し、学生達は了承した。
その上で改めてドアを開けた。
最初にレイミアン。
次に学生達、最後にジェイン。
マクレンは、またドアの外にいる。
レイミアンに続いて入った学生達は、床に倒れているリンを見つけた。
明らかに、何かあったと分かるその姿に、悲鳴にも似た声が上がった。
『『『リンさん!』』』
駆け寄ろうとして、レイミアンに先を塞がれた。
「近づくな、そういう約束だ。守れないなら、ここで終わりだ」
ジェインが通訳した冷たく言われたその言葉に、学生の誰も逆らえなかった。
ただ、静かに頷くだけ。それしかできなかった。
「いいだろう。……ベーシャル、リンを起こせ」
ベーシャルは、その言葉通り、
「リン、起きろ。続きだ」
リンの体は、ベーシャルに無理矢理引き起こされ、体が悲鳴を上げるのが聞こえた気がした。
リンは、呻いただけだったが、見るからに苦しそうな表情で、ベーシャルにされるがままだった。
近くにあるベッドの足元に、背を預けたその恰好と、
体の後ろではめられた手錠が、現実を物語っていた。
『どうして……リンさん何かしたんですか?
それにしても、あれは、……あれは酷すぎませんか?』
いくつかの声がダブって言った。
その中に、
『利沙? なんで利沙がこんな目に』
そう言うと、力なくその場に座り込んだ。
『香波! 大丈夫?』
百合に助け起こされ、
『あ、ああ。大丈夫。ごめん。なんかびっくりして』
そんなやり取りをしり目に、
レイミアンは、リンに近づき、膝をつくと顔を指で起こし、
「リン、例の学生達だ。
お前に会いたいそうだから連れてきた。
話したいだろうと思ってな。
どうだ。久しぶりにお友達と話してみたら」
そう言って、そのままリンの顔を入口側の学生達の方へ向かせた。
「! なんで……どうしてここに?」
リンは、動揺した。
まさかこんな所で会おうとは、考えもしなかった。
「どうして?
そんなこと分かってるだろう。
リンに、この学生達と話をさせてやろうっていう心遣いだよ。
しばらく時間をやる。好きに話せ。
日本語も許可する。相手は日本人だしな。その方が話しやすいだろう?」
そう言って、学生達を少しだけ近づかせた。




