第8話
午後6時正門...
「すまん、涼太、ちょっと遅れた」
「いや、俺も今来た所やし」
「後2人俺の知り合い呼んでるけど良いか」
熊の友達は良い奴が多いから大丈夫だろうと
思った俺は了承する。
「別に良いよ」
「お待たせ~熊谷君」
ん?何か聞き覚えのある声がするな、と思って声がした方を向くと案の定そこには、夕凪が居た。
「遅れてごめんね~、ほら、早く来てよ奈穂」
「ちょっと待ってよ~、夕凪ちゃん」
「熊、お前の友達ってひょっとして...」
「あぁ、神代 夕凪ちゃんと蘆屋 奈穂ちゃんだけど、どうかしたか?」
「あ、安部君」
「遅れてすいません」
俺は内心けっこう動揺しながらも、挨拶して来た2人に挨拶を返す。
「おぅ、神代。はじめまして奈穂さん」
「あれ、お前等知り合いなのか?」
「神代とは一週間ぐらい前に知り合って、成り行き上友達になった」
すると、いきなり熊がニヤニヤし出した。
「何ニヤニヤしてんだよ、馬鹿熊」
「いや~、涼太が女友達ね~」
俺は心の中で盛大に舌打ちをした。
俺は過去にもいろいろと熊に弄られた事があるから分かる事だが熊が人をおちょくり出すと、非常にめんどくさい。
どの位めんどくさいかと言うと、軽く30分ぐらい同じ話題でおちょくられるのだ。
「何だよ、俺に女友達が居て悪いのかよ」
「いや、何、涼太が女友達なんて作ったの初
めてじゃないかな~と、思ってね」
珍しい事に、熊は俺をおちょくってこなかった。
「こんな所で立ち話もなんやしそろそろ涼太の家に行くか」
....
家に向かっている途中に夕凪が俺にひそひそと喋りかけて来た。
「安部君の家に鈴さんが居るけど、熊谷君達に暴露ても大丈夫なの?」
「あっ」
不味い、非常~に不味い。
最近ずっと一緒に居る所為か鈴の存在を当たり前として受け入れていた。
俺はみんなに暴露ない様に手帳を取り出し、
ペンで『鳥』と漢字で書き鳥の式神を具現化し、メッセージを書いた紙を鳥に持し家に飛ばす。
....
「久しぶりに涼太の家に来たな~」
俺の家の前に来た熊が呟いた。
確か、熊が最後に俺の家にきたのは中2の夏休みだったと思う。
「熊が家に来たのって、中2の夏休みだったよな?」
「あぁ、確かそうだったな」
「1年半ぶりの涼太の家に突撃~」
そして、涼太にとっての、パンドラの扉が開け放たれた。
どうも作者です♪(´ε` )
何時も更新が遅くてすいませんm(_ _)m
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