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妖姫  作者: あほ
第一章~酒呑の鬼達~
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第6話

薄暗くなりはじめた林。


睨み合う茨木童子と少年。


ただ睨み合っているだけなのに周りの温度が下がった様に感じる不思議な空間。


その空間を破ったのは茨木童子だった。


「まずは、小手調べといくかのう」


すると、茨木童子の周りに数十個の火の玉が浮かび上がった。


「...鬼火」


茨木童子が呟いた瞬間、数十個の火の玉が一斉に少年に向かって飛来する。


「霊璧」


少年が呟くと同時に鬼火が少年にぶつかる。


ドドドドドドドドドドド


鬼火が少年にぶつかる度に、物凄い爆音が林に響く。


モクモクと土煙が舞い上がり少年の姿が見えなくなった。


私はその光景を唖然としながら見ていた。


突然土煙が揺らめいたと思った瞬間、少年が

平然とした様子で土煙から出てきた。


少年は札を取り出して何やら唱えだした。


「四神の一角、清らかな水により邪気を洗い流せ、式神召喚、出でよ、青龍」


少年が唱え終わると同時に札から、水で出来た小さな龍が飛び出して来た。


『儂を呼んだかの~涼太』


式神召喚で呼ばれ出た式神は、水で出来た龍だった。大きさは少年の背丈ほどで、形は東洋の龍だ。


「そんな呑気に返事してないで手伝ってよ」


『あの雑魚共を殺るのか』


「あの女の子は殺さずに、鬼共を殺って」


『はあ~、全部サクッと殺したいのにの~』


青龍は渋々といった感じで尻尾を振るった。


尻尾から水の刃が20個ほど鬼達に向かって飛んでゆく。


ヒュッ、ヒュッ、ヒュッ、ヒュッ、ヒュッ。


と音が出た途端、周りの木々が倒れてゆく。


「グギャア」

情けない声と共に私を追い回して来た鬼が倒れて来た木々の下敷きになり潰れた。


だが茨木童子はこの斬撃を耐え切った様だ。


「まさか、青龍を使うとは予想外じゃの」


だが、少年はそんな茨木童子に向かって意外な言葉を投げかけた。


「傀儡か」


「ほ~う、見破りおったか」


「最初からわかっていたよ」


「最初から分かっておったのか。まあ、傀儡も暴露たからそろそろ潮時かの~」


茨木童子が喋り終えた途端、茨木童子の姿が消え、変わりに木で出来た人形が落ちていた。


それに合わせ少年は式神を消した。


私が呆気に取られて居ると、少年に話かけられた。


「大丈夫ですか」


「は、はい」


急に話かけられ、私はテンパリながらも返事をした。


「じゃあ、僕はこれで」


そう言いながら走り去って行く少年の後姿を見ながら私は胸の高鳴りを感じていた。


そして、私は心の中で呟いた。


「これが恋心」


そして猫又が次に、彼に会うまでの11年間の片思いの恋が始まった。






更新が遅くなってすいませんm(_ _)m

こんな作者に付き合って貰って私の心の中は感謝でいっぱいです(涙)

私の心の中→感謝感激雨霰


また、感想を頂けると嬉しいですm(_ _)m


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