烏天狗の伝言
金曜日の百鬼夜行襲来から3日経った。
土曜日と日曜日をフル活用して妖姫をこれからどうするか考えた結果、我が家に住み着く事になった。
お蔭で俺の休日は買い物で丸潰れだった。
ついでに、今後必要になるであろう名前も作っておいた。
安部 姫房
俺が妖姫に名付けた名前だ。
そんなドタバタとした休日を過ごし、あっと言う間に月曜日になった。
何時もと違う朝、ここ数週間で同居人が2人も増えた。
そんな家に今日も言う。
「いって来ます」と
「お気をつけて、いってらっしゃいませ」
何時もは帰ってこなかった挨拶が帰ってくる。
俺はこの数週間の変化を改めて実感しながら学校に行った。
....
突然だが、俺は学校をサボった。
堂々と学校をサボタージュし俺は今、神社の前にいる。
何故かと言うと、学校に行く途中に町の外れの神社から不穏な妖気を感じたからだ。
神社に着いた。
木々が生い茂り鬱蒼とする神社から人の声が聞こえた。
「ひっ、ひぃ、なんやこの妖怪は」
「は、早く逃げるぞ田中」
そんな声と共に神社から出てくる青年たち。
「ちょっとまて」
俺はその青年たちを呼び止める。
「お、俺達なにもしてないぜ、なあ、悠悟」
「ちっ、早くずらかるぞ」
「お、おう、、、俺達は何もしてないから」
そう言って走り去って行った青年達。
だが、今は青年達に構っている暇は無かった。
神社の境内から妖気が溢れ出して来たからだ。
『我を封印したものに復讐の時だ』
境内から妖怪の声と共に膨れ上がった妖気の波が当たりに広がる。
封印されていた間に力を蓄えていたようだ。
「このままじゃ面倒なことになるな」
この妖怪をどう対処しようかと考える。
だが、俺の思考は上空から急に感じた妖気によって中断させられた。
『 狐憑きか、どんな低級妖怪でも私に驕りはない』
上空から急降下する妖怪の錫杖の一撃により狐憑きは呆気なく葬り去られた。
狐憑きを葬った妖怪に警戒するが相手には全く警戒心がない。
『そんなに警戒しないでください、私は烏天狗の次郎坊と言うものです』
烏天狗、鞍馬の烏天狗か?
「お前は鞍馬の烏天狗か?」
『はい、御察しの通りで御座います。鞍馬山から鞍馬山僧正坊様の伝言を伝えに参りました』
「伝言?」
『はい、「妖姫の復活により妖の動きがより活発になった、大禍津日神も復活の傾向にある」とのことです」
これはまた、厄介ごとの匂いがする話に俺はうんざりした。
『伝言を伝えたので、では』
そう言って飛び立った烏天狗。
『貴方には縁を感じます、近々また会うかもしれませんね』
俺は飛び立つ烏天狗の姿を一瞥し、学校に行った。
久しぶりの更新です⁽⁽◟꒰◍˃◡ુོ˂꒱◞⁾⁾
最近、高校生活が落ち着きやっと更新ができると思ったのもつかの間、今度は入院してしまい、一週間ダラダラと病院のベットで過ごしました。
退院後の経過観察で一週間学校にいかなくても良いとのことで、久しぶり小説を書きました*\(^o^)/*
やっぱり書くのは楽しいですね!
これからもちょくちょく更新するのでよろしくお願いします>_<