あなたの隣で
あの時振り返ってくれたことが
どれだけ私を救ったことか
今までの落胆なんて苦にならないくらい
一瞬のときめきが離れない
大勢の人に手を振るあなた
飾りの笑顔を取り付けて
私はその他大勢ですか?
だから気づかないとあなたは言うの
「おめでとう」なんて言ったけど
あなたの夢が叶ったとき
こんなにも離れてしまうなんて思いもしなかった
電話越しの上気するあなたの声
幸せならそれでいい
そう思えたならどんなにいいだろう
これが嫉妬
それとも憧れ
新しい気持ち、わからない
素直にあなたの成功を喜びたい
あの頃のように純粋に
世界が違うと人は言う
そんなことはないと首を振った
でも負けている心は本当で
きっと二人は遠くなった
私にだってわかってる
だから嬉しかった
あの時振り返ってくれたあなた
たくさんの人の中の私
まっすぐ二人の目が合った
思い違い
自意識過剰
なら、いいじゃない
どうせ考えてしまうなら
自分の心に優しい方を
あなたが私を見てくれた
あなたがたくさんの中から私を見つけてくれた
こんなに嬉しいことってない
あなたの中にはまだ私がいる
そう願ってもいいですか?
遠慮がちに手を振って
固まった顔に笑顔を注ぐ
たくさんの恐怖と負けないくらいの期待を乗せて
あなたをまっすぐに見た
遠くなった距離
私はもう疲れてた
あなたへの想いも夢さえも
諦めかけていたのかも
でもあなたは今もそこにいて
遠いけど私を見つけてくれる
なら離れていても追いかけたい
振り返って私を見ていてくれるなら
私はまだ頑張れる
まだ怖いけど未来に賭けて
あなたの隣で笑いたい
ほら、あなたも笑って手を振った
固まった笑顔に涙が流れて
嬉しいのに止まらない
ねえ、私はまだ頑張れる
またあなたの隣で笑いたい
触れられる距離で囁いて
誰もが無謀だと言う憧れが
いつかは恋に変わるように