セリフに擬音
評価 モヤる度★★★★★ ブラバ率★★★★★
「セリフに擬音って何? どういう奴か全然分からないんだけど。アンタもそう思うよね?」
「コクコクコクっ」
こういう奴です姉御。
たまーに見かけるこの表現。個人的に滅茶苦茶モヤモヤします。
ちなみに、擬音でひっくるめてしまいましたが、厳密に言うと生物の声を表すのが擬声語で、物音なんかは擬音語と言います。
オノマトペ、と言った方がピンとくる方もいるかもしれませんね。
で、これを台詞のようにして使う小説があるわけです。
擬声語なら「ふんす」「むしゃむしゃ」「もぐもぐ」「ぐーぐー」。
擬音語なら「コンコン」「ガタガタッ」など。
他にもバリエーションがあったように思いますが、すぐブラバしてしまうのであんまり覚えていないです。
うーん、なぜ地の文じゃ駄目なんでしょうか……?
多分表現が簡単だからなんでしょうけど、違和感が半端ないです。
これが意図的だったらいいんです。ちょっとコミカルな感じを出したいとか。
以下例文です。
「あのさ、昨日彼女を怒らせちゃったんだよね。『どっちの服が可愛い?』って聞いてくるから、『お前が一番可愛い!』って言ったら、『貴方はいつもそう! そんなこと私は聞いてない!』って言って」
「むしゃむしゃ」
「仕方ないと思わないか? だってあいつが可愛すぎるのが悪い。服なんてどうでも良くないか? 何着たって可愛いんだからさぁ」
「もぐもぐ」
「俺の話聞いてる?」
「聞いてない」
みたいな。分かりますかね?
台詞に擬音を入れる小説はそう多くないように思いますが、この表現を使う小説はそれを多用する傾向があるので、どんなに話が面白くてもしょっちゅうモヤってしまいます。
それ口で言ってんの? と思ってしまうと、頭の中でその状況が勝手に再生されてしまって、凄くシュールに感じるんです。
なので私は殆どの場合モヤった末にブラバしてしまいます。
もったいないなぁと思いますが、とは言えそもそも創作は楽しんでなんぼです。
作者様が幸せならOKです。私ワゴンはクールに去るぜ……。
とは言え評価は別問題です。
モヤる度、ブラバ率、共に文句なく最低評価です。




