異世界で飛び出す変な言葉
評価 モヤる度★★★☆☆ ブラバ率☆☆☆☆☆
突然ですが皆さんに質問です!
以下に挙げた言葉に共通点はありませんか!?
答えられた方には10,000私さんポイントを差し上げます!
ただのゴミなので遠慮なさらず! それでははりきってどうぞ!
・サツマイモ
・鳩が豆鉄砲食らったよう
・大の字で寝る
・火だるま
勿論もうお分かりですね? お分かりでなくても知りません。
正解は、「異世界には存在しないであろう言葉」です。
「サツマイモ」は漢字で書くと薩摩芋、つまり当時の鹿児島だった薩摩から広がった芋なのでサツマイモというわけです。
また「鳩が豆鉄砲食らったよう」ですが、鉄砲なんてありませんよね? 剣と魔法の世界なんですから。
「大の字で寝る」は人が四肢を広げて寝る様子ですが、異世界は漢字を使わないので「大の字」と言うはずがありません。
「火だるま」は当然あの赤いダルマ。ダルマは中国の達磨法師が語源です。達磨法師も異世界転生していた? これをネタに誰か書いて下さい。責任は取りませんので自己責任でどうぞ。
他にも「呉越同舟」だったり「熨斗付けて返す」だったり、「一刻」なんかもそうですね。
呉も越も無いし、熨斗なんてあるわけがない。一刻は干支から来ているので、干支が無い異世界にそんな言葉があるはずがない。
枚挙に暇がない程、これに類する言葉は多くあります。厳密に言えば世界観とそぐわない単語なので、避けた方が良い単語なんですよね。
ただですね、これ気にしてるとキリがないんですよ。あまりにも該当する単語が多すぎて。
物語の表現にも差し支えますし、書きづらくなってストレスがマッハです。
なので私は、異世界人がそういう意味で話している事を日本語に翻訳してるんだな、って思う事にしています。
だから先程の「火だるま」だの「大の字」だのも、その世界にそんな意味の言葉があって、それが翻訳されているんだ! で良いと思っています。
私も「仁王立ち」とか「不退転の覚悟」とか普通に使いますからね。
だって! 他に変わる適当な言葉がないんだもん!
他になんて表現すりゃいいのよ! って怒りが有頂天になるのが確定的に明らかなので、私は気にせず使います。
ですけれども。その翻訳どうなってんの? とモヤる事がある。
例としていくつか挙げさせてもらいます。
例えば、亡くなった方を指して「ホトケさん」って言う事あるじゃないですか。
何となくカッコイイ言い方ですが、亡くなった人が仏になるって仏教の考え方ですよね。
異世界に神様がいる小説は見たことありますが、仏様がいる小説は見た事がありません。ですから仏様がご降臨なされますと、世界観がお吹き飛びになるわけですね。
仏教用語くらいは日常的に使いますし良いと思いますが、仏様自体を指す言葉は流石に違和感があるので結構モヤります。
いえまあ、三蔵法師が転生して魔物をお供にガンダーラを目指すとかいう小説だったら良いんですけど。
なんだそれは。意外と面白そう。これをネタに誰か書いて下さい。責任は取りませんので自己責任でどうぞ。
他には「貴様は妖怪か!?」と騎士が言っている小説に出くわした事もあります。
魔物はいるでしょうけど、異世界に妖怪は、そういませんよね。
河童とかいたら面白いですけど。でも尻子玉抜かれて腑抜けになってる異世界人とかあんまり見たくないかもしれないです。
他にもあります。
日本人皆大好き「刀」。これの何がモヤるかって、異世界って基本的に「剣」なんですよね。
なのに抜くときに「抜刀!」って言うんですよ?
鞘に納める時に「納刀!」って言うんですよ?
騎士が「抜刀!」っておかしくありません? お前らの腰にあるの剣ちゃうんかい。
「一太刀」とか、「一刀のもとに」とかって言葉がありますが、こちらはギリセーフだと思うんです。剣に変わる言葉がないので。
でも流石に口に出して言っちゃうのは変。騎士が武士になっちゃいますでござる。
正しくは「抜剣」「納剣」です。是非こちらを使って、騎士の皆様方には剣を振るって欲しいなと思いますでござるで候。
これらに該当する言葉って、奇妙なものからそう違和感が無いものまで色々あります。
なので最近では、私はそう言った言葉を見つけると、モヤると同時に「これは異世界にないだろ~ムフフ」とほくそ笑むようになりました。
是非皆さんもそういった言葉を見つけて、ムフフとほくそ笑んでみて下さい。
え? 性格が悪い?
失礼な!
望むところです。
 




